沢蟹まけると意志の力

著者 : 佐藤哲也

• 新潮社 (1996年7月1日発売)

感想・レビュー・書評

[lonesinkerさんの感想 · 2013年10月28日]

安倍ちゃんが演説で「意思の力」なんて言い出すから、思い出したらすごく読みたくなってアマゾンで探しちゃったじゃん。
特撮ヒーロー番組からホメロス、推理小説、戦記もの、ハードボイルドなど、あらゆる種類のパスティーシュを駆使して語る、人類ばかりか沢蟹をも動かす意思の力に関する考察。しかし一冊を読み通したところで意思の力に関する洞察は何も得られないに等しいが、われわれはその虚しさをじっと耐え忍ぶのである。言うまでもない、堅牢強固な意思の力によって。
しかし小説でもあるまいに、政治家が大真面目に「意思の力」なんて語り出したら、ほんとおしまいだよ。

[yoshiさんの感想 · 2012年5月27日]

豊崎由美がお勧めていたので読んでみた。おもしろい。詭弁だ。詭弁笑いだ。「堅牢強固な意志」だけですべては突破できるんだ。

著者プロフィール

宮城教育大学教職教育総合学域発達教育部門 教授
主著『子ども観のグローバル・ヒストリー』（編著）原書房 2018年
　　『子どもの心によりそう保育・教育課程論〔改訂版〕』（編者）福村出版 2018年
　　『世界子ども学大事典』（共訳）原書房 2016年

「2021年 『「10の姿」をこえる保育実践のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」