三島由紀夫・昭和の迷宮

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104102037

作品紹介・あらすじ

生涯をかけた転生譚四部作は、なぜ『暁の寺』で失墜したか?『沈める滝』はなぜ「女」を描いた傑作となったか?『葉隠』を、バタイユを、三島は実はどう読んでいたか?同時代を生きた著者が解く、死に到る迷宮の謎。

感想・レビュー・書評

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  • 三島由紀夫という、なんとも理解し難い作家とその作品に関し、同時代を生きた作者による解説・分析の書。三島の作品の主たるテーマの変遷の理由、座右の書であった「葉隠」をどう読んでいたのか、そして割腹自殺をどう捉えていたのか。強烈に感じるのは三島の美意識。魂や肉体を磨き続けること、究極の真なるものを追い求めること、それ以外のものは存在すら許さないこと(ただ、在ることは理解している)。

    割腹自殺のイメージが強烈で小説を読んでもそのイメージが付き纏ってしまうが、これからは純粋に本を楽しむことにしたい。

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著者プロフィール

【訳者】出口裕弘(でぐち・ゆうこう 1928~2015)
フランス文学者、小説家、元一橋大学教授。『坂口安吾――百歳の異端児』により伊藤整文学賞、蓮如賞を受賞。著書に『ロートレアモンのパリ』『澁澤龍彥の手紙』、訳書にユイスマンス『大伽藍』、バタイユ『内的体験』、シオラン『告白と呪詛』『歴史とユートピア』ほか多数。

「2021年 『生誕の災厄 〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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