- Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104235148
作品紹介・あらすじ
主が家督を譲り、“お鳥見女房”も引退することに。が、珠世を頼る者は引きも切らない。大人気シリーズ最新作。矢島家はおめでたつづきだった。お鳥見役のつとめで遠国の密偵に出た嫡男は命からがら戻り、不妊だった嫁は懐妊、長女も初子に恵まれた。が、来る者は拒まずで、誰でも受け容れる珠世には、倫ならぬ恋や夫婦、親子の不和、不幸せな境遇ゆえに犯した罪の解決など難題が持ち込まれる……。知恵と慈愛に満ちた、円熟の連作短篇。
感想・レビュー・書評
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珠世の言葉の選び方にいつも感心させられます。
ひとつの問題を解決するのに、とげとげしくなく角が立たず、問題の起こる前よりもなお一層心が救われる言葉と対処の仕方。
表紙が皆勢ぞろいで最終巻のような風情ですが続きが読みたいですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
毎回、安心して読めるお鳥見女房シリーズ。
何よりも、主人公珠世のキャラクターがいい。
”来る者は拒まず”
”ここへ来たものはだれもが家族”
珠世の信条。
こういう人が近くにいれば、諍いごと、争い事、もたちまち解決だろう。
それにしても、珠世の周りではいろいろな事件が起こるもの。だからこそ、シリーズも続くのだろう。続編が待ち遠しい。 -
前シリーズでもコメントしたが、主人公珠世の心配りや機転が冴え渡るストーリーで心温まりながら完読。これだけ心をくだいてお世話をするからこそ、暖かな家族愛が生まれるのだと思う。珠世のとびっきりのエクボがう浮かんだ微笑みをかけられてみたい。
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お鳥見役の妻である珠世さんが、主婦として家を守りながらも、周囲の人を受けいれ、ことが起これば解決もしてしまうというシリーズ。これがどうして、ものすごくなごむ&楽しいのです。あまり時代ものを読まない方にもおすすめです。とちゅうツンデレ姫様のラブコメもあったりするのですよ!今巻は、いろいろと家族が増えたりもしつつ、いつもの珠世さまな巻でした。今回も面白かった。
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2011〜13年に小説新潮に掲載された7話の単行本化で、シリーズ7作目。
子供たちが成長して親になり、彼らの世代の出来事が多くなっていくが、来る者拒まずの珠世の生き方が解決への道を示し、みんながそれを頼りにするという矢島家のあり方は変わらない。
源太夫の娘秋の初恋がいじらしくて切なくていいね。 -
お鳥見女房シリーズ最後、なのかな。
つまるところ、藤助さんのためのお話?
伴之助さんが隠居をすることになり、ますます珠世さんとの仲が深まるシーンがよかった。 -
締めの大円団?
続きを書こうと思えば書けるだろうけど、番外編という感じになっちゃうかな。
出てくる登場人物、みんな好きです。 -
シリーズ物ですが毎回外れが無いです。
Heart Warmingなストーリーで、こんな立ち振る舞いが出来てればな〜なんて考えさせられます。
ま、読んだ時位、心を洗われてみましょう。