ゆっくりさよならをとなえる

著者 :
  • 新潮社
3.61
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本棚登録 : 349
感想 : 54
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  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104412020

作品紹介・あらすじ

春夏秋冬、いつでもどこでも本を読む。居酒屋のカウンターで雨蛙と遭遇したかと思えば、ふらりとでかけた川岸で釣り竿の番を頼まれもする。深呼吸のようにゆったりした、59篇のエッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 装幀/池田進吾(67)

  • 文中に出てきた食べ物を食べたくなったり、出てきた本を読みたくなったり、いろいろと誘惑が多いエッセイ。
    ひとつひとつの項目がとても短いので、毎日少しずつ読み進めるのがオススメ。

  • シンプルなようで精巧緻密、美しい言葉の織物みたいでうっとり読みました。本への愛が詰まっています。電車で出かけた先の町の風景を想像するのも楽しい。散歩に行きたくなる、書店巡りがしたくなる、良い本に出会えたらすぐ帰って引きこもって読みふけるのも良い、何でもない一日も良い、静かに前向きになれる、そんな一冊。

  • 2015/06/18 読了

  • 著者の顔が、浮かばないけど、男っぽい大胆そうな感じがいいーー

  • いいかんじ

  • 「いままでで一番多く足を踏み入れた店は本屋、次 がスーパーマーケット、三番めは居酒屋だと思う。 なんだか彩りに欠ける人生ではある」。
    春夏秋冬、 いつでもどこでも本を読む。居酒屋のカウンターで 雨蛙と遭遇したかと思えば、ふらりとでかけた川岸 で、釣竿の番を頼まれもする。
    まごまごしつつも発 見と喜びにみちた明け暮れを綴る、深呼吸のように ゆったりとしたエッセイ集。

    。・゜*・。・゜*・。・゜*・。・゜*・

    H25.3.4 読了

    ゆっくりと1ヶ月かけて読んだ。
    ゆるゆると読みたい時は、川上弘美のエッセイだなぁ、と思う。

    今回のエッセイで好きだったり、なるほど~と思った話を覚え書き。
    ・『連休のそらまめ』
    ・『不幸に似通ったもの』
    ・『爪切りも蠅も』
    ・『本屋さんで』
    ・『春休みの鬱屈』
    ・『十二月』
    ・『ムツカシイムツカシクナイ』
    ・『はっさく、ぽんかん、夏みかん』

    書いてあることを、ほんのちょっぴり真似てみたくなる。(みかんを剥いてタッパーに入れたり、そらまめつまみにビールを飲んだり。)
    そんなエッセイでした。

  • 読んでいて、ゆっくりたっぷりとした時間が流れているようで、とても心地好かった。湯どうふの味を、ゆったりおっとりした味と表現してあって、このセンスに惚れました。出てくる食べ物がとてもおいしそうで、特にスパナポが食べたくなった。そして、オクラの大根おろしあえも食べたくなってきた。
    こう、なんでもない日常を淡々と人肌ぐらいの温かさがある文章で書くことができるのは、すごくうらやましいと思った。ゆっくりだとか、ていねいだとか、この言葉がこんなにもいとおしく思えるのはたぶんこのひとしかいないと思った。
    エッセイというものは、普段あまり読まないこともあって、その作家さんの思考や日常や、素の文章を感じることができて、このひとの文章がすきな自分にとってはとてもいい時間だった。

    (215P)

  • (2002.12.02読了)( 2002.11.29拝借)
    (「BOOK」データベースより)
    春夏秋冬、いつでもどこでも本を読む。居酒屋のカウンターで雨蛙と遭遇したかと思えば、ふらりとでかけた川岸で釣り竿の番を頼まれもする。深呼吸のようにゆったりした、59篇のエッセイ。

    ☆川上弘美さんの本(既読)
    「いとしい」川上弘美著、幻冬舎文庫、2000.08.25
    「おめでとう」川上弘美著、新潮社、2000.11.20
    「椰子・椰子」川上弘美著、新潮文庫、2001.05.01
    「センセイの鞄」川上弘美著、平凡社、2001.06.25
    「神様」川上弘美著、中公文庫、2001.10.25
    「パレード」川上弘美著、平凡社、2002.05.05
    「龍宮」川上弘美著、文芸春秋、2002.06.30
    「溺レる」川上弘美著、文春文庫、2002.09.10

  • 川上さんは今一番ホットな女性作家だけど、エッセイは読んだことないというひとにはお勧めしたい本。文字・ことばにすごく独特のこだわりを持っている方。この本が日本語で読めるのはとても幸せ。

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著者プロフィール

作家。
1958年東京生まれ。1994年「神様」で第1回パスカル短編文学新人賞を受賞しデビュー。この文学賞に応募したパソコン通信仲間に誘われ俳句をつくり始める。句集に『機嫌のいい犬』。小説「蛇を踏む」(芥川賞)『神様』(紫式部文学賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞)『溺レる』(伊藤整文学賞、女流文学賞)『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)『水声』(読売文学賞)『大きな鳥にさらわれないよう』(泉鏡花賞)などのほか著書多数。2019年紫綬褒章を受章。

「2020年 『わたしの好きな季語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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