ふむふむ: おしえて、お仕事!

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 1062
感想 : 181
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784104541072

作品紹介・あらすじ

「職人さんや芸人さん、特殊技能を活かして働いている女性のお話をうかがおう」と始まった突撃実録の連載企画。小説と随筆、妄想の名手が驚きと感動とともに「ふむふむ」と相槌を打った四年にわたるインタビュー集。

感想・レビュー・書評

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  • ゴロゴロしながらだらーんと読めて、時々「いい事言ってるな~」とか「前向きですごいな~」とか、それぞれのがんばってる姿勢にパワーをもらえる女性のお仕事インタビュー集。(面白いんだけど一気読みすると話が混線するので注意。)
    皆職業は違えど好きな事に向き合って、おそらく絶えずあれこれ試行錯誤してて、こういう風に仕事をしていければいいのになーと思う反面、先が見えなくても行き詰まりを自分で切り開いていけるバイタリティのなさを改めて自覚したり。
    仕事において、どこでも通用するスキルをいくつも持つよりも自分が情熱を注げる対象をひとつ持った方が強くいられるんじゃないかなーと考えさせられる1冊。

  • 三浦さんが、色々な職業の女性にインタビューをするというインタビュー集。どれもおもしろく読めました。インタビューがうまくて、というよりは、素直にそれぞれの人の、これまでの人生と、仕事の話を聞いたら、当たり前に面白かったです、という感じ。小さいことから思っていた仕事についた人もいれば、なりゆきできてしまったような人もいますが、それぞれ今の仕事にきちんと向き合っている方だなぁと。
    惜しいのは、最後の編集者へのインタビューは、少し仕事内容への言及が少なかった気がします。三浦さんが日々関わっているお仕事だからでしょうか。もう少し編集者のお仕事を詳しく聞きたかったなと。まぁ、この編集者さん、それ以外もとっても興味深い方なのですけれども。

    • kyokoさん
      コメントありがとうございます。
      三浦さんの観察眼は鋭いですよね。人と少し着眼点が違うというか。文庫になってからでよいので、是非読んでみてくだ...
      コメントありがとうございます。
      三浦さんの観察眼は鋭いですよね。人と少し着眼点が違うというか。文庫になってからでよいので、是非読んでみてください!
      2013/01/26
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「人と少し着眼点が違うというか。」
      だから、話が面白くなるのかな?
      「人と少し着眼点が違うというか。」
      だから、話が面白くなるのかな?
      2013/02/25
    • kyokoさん
      そうですねぇ。人と違った視点を持っているとは思うのですが、それが私たちの“素朴な疑問”にかかわってくるところだから面白いのかなとも思います。
      そうですねぇ。人と違った視点を持っているとは思うのですが、それが私たちの“素朴な疑問”にかかわってくるところだから面白いのかなとも思います。
      2013/03/02
  • 女の人の仕事も随分いろいろな分野に広がりました。どんなきっかけでその仕事に就いたのか、何を目標にしているのか、職業の選び方もインタビューの中身も三浦しをん節満載で、楽しめます。 

    仕事をがんばって結果を出している人が結婚して子供も育てていることが多いのに感銘を受けました。周りのサポートを呼び込む力のある人たちなんでしょうね。

  • 色々な職業の人(女性のみ)のインタビュー集。
    仕事っていろいろあるなぁと改めて実感。
    ある程度、学生の時からこんな仕事をすると決めて今の職業を選んだ人もいるが、就職して「なんか違う」と方向転換して今に至っているという人もいた。
    若いうちは早く自分の腰を落ち着ける場所を探さないといけないと思い、それが見つからない自分は落ちこぼれのような気がしていた。
    だけど、ここに登場した人たちは、わりと行き当たりばったりの人もいて、別に急ぐことないんだな、いつでも方向転換していいんだなと思えた。
    女性だからというのもあるとおもうが。
    そして、全ての人に共通しているのが向上心だ。
    今のポジションに甘んじず、もっと高くはばたきたいと願っている。
    その向上心こそが仕事に対する真摯な姿勢になっているように感じた。
    中高生が読んだら、肩の荷物を少し降ろして少し楽になれるんじゃないかと思う。
    すでに大人の私にも少し光が見えた気がしたのだ。

  • 仕事は人のためにするものだと思っていたけど、この本に出てくる女性たちはどこか、自分のためにしてるような気がしてるようで、そういった中でのストレスや嫌なこともあるだろうけど、楽しくやって行こう精神がいいなと思った。

    2013.8.18

  • 色んなはたらく女性の仕事についてわかる一冊です
    三浦さんとの会話が面白くて、新鮮でした

    靴職人、ビール職人、染織家、活版技師、女流義太夫三味線、漫画アシスタント、フラワーデザイナー、コーディネーター、動物園飼育係、大学研究員、フィギュア企画開発、現場監督、ウェイトリフティング選手、お土産屋、編集者
    個性的な女の人ばかりで、お話しも面白かったです。
    わたし的には、女流義太夫三味線、大学研究員、現場監督、編集者の方が印象に残っています(^^)

  • 働く女性、特に職人のように、特殊技能を生かした人へのインタビュー集。
    何かを極めようとしている人の思いや、その職との出会いは、興味深い。
    筆者の心のツッコミで、面白い仕上がりに。
    聞き手のうまさが光る。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-3b04.html

  • 染織家の仕事についての話が興味深かった。
    いろんな仕事に就く女性のこれまでの経緯は、おもしろいし勉強になる。

    自分も30代になったら、仕事についてこんな風に振り返ってみたい。

  • インタビュー集。
    技能を生かして仕事をしている女性。
    インタビューする方もされる方も楽しそう。
    いろんな仕事があるもんですねー!

    取り上げられているのは~
    靴職人、ビール職人、染織家、活版技師、女流義太夫三味線、漫画アシスタント、フラワーデザイナー、コーディネーター、動物園飼育係、大学研究員、フィギュア企画開発、現場監督、ウエイトリフティング選手、お土産屋、編集者。

    夫婦で履きやすい靴を追求している靴職人さん。
    ほ、欲しい~。

    化学工学を専攻して工場の設備を作る方面から入り、製造の方へ回ったビ-ル職人さん。人間が味を見てもう少し置いておくとか、あの工場の水は違うとか、あの人が造るビールは美味しいとか、色々あるって初めて知りました。

    ひたすらペンギンが好きな飼育係さん。
    天職ですね!

    バンダイのフィギュア企画開発。
    あの小さな…ひょえ~当然ながらものすごく絵が上手いそう。

    高校時代から雑誌編集部に入り浸っていて、コーディネーターになった人も。
    グラビア撮影の現場は楽しいとか、考えたこともなかったけど。言われてみれば楽しそう。
    土産物屋さんっていうのも、いろんな展開があるんだなあ。
    編集さんもこれがまた、名物編集者らしい。

    合う仕事をしている人の輝きが何ともさわやか。
    こういうのを若い人は目指したくなるよね。
    でも最初からこの道と決めていた人ばかりではないし、色々な要素があるのよね…
    そのへんにまた感慨が。

  • 仕事をしている女性、15人に三浦しおんさんがインタビューした本です。職人さんが多くて仕事にこだわりのある方ばかりで女性って感じがしないです。三浦さんも同じタイプかもと思ったら横浜雙葉ご出身!で納得。靴職人と活版技師の方の話が興味深かったです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「靴職人と活版技師の方の話が興味深かった」
      早く文庫になれと思いつつ、本屋でチラ見しました。
      「フィギュア企画開発」や「漫画アシスタント」が...
      「靴職人と活版技師の方の話が興味深かった」
      早く文庫になれと思いつつ、本屋でチラ見しました。
      「フィギュア企画開発」や「漫画アシスタント」が面白そう、、、
      「活版技師」って?、、、気になります。
      2012/10/29
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著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

三浦しをんの作品

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