- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784104741038
作品紹介・あらすじ
マンションの募集広告、江戸時代の旧町名、道路標識と交通法規、猫たちの生態、そして大手検索サイトの「ストリートビュー」機能まで。都市にまつわる無数のことばの積み重ねから、懐かしく驚きに満ちた街の姿が立ちのぼる。青木ワールドを堪能できる色とりどりの作品集、全8篇。
感想・レビュー・書評
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私はダメだった。苦手。
何が言いたいのかさっぱり分からない、ただの文章遊び。
変わったことをしているというのと、いい、というのは違う。
私はこういうのは全くダメで、疲れてしまって読めなかった。
だから、ざーっとざっくり見たけどちゃんと読んでいない話もある。
いくつもの話が収められていて、どれも少し前の現代。
やっぱり私は現代の話ってダメなんだと思う。
とくに『ワンス・アポン・ア・タイム』という記事の羅列のようなものがダメだった。「あー、もう無理」と思い知った。
帯に書かれていること、
「若き奇才が、恐るべき手さばきで組み立てていく」というのは間違っていない。文章の組み立てで小説に仕立ててしまうというのは奇才だと思う。
でも、私には「だから?」としか思えなかった。
1冊で決めつけてしまうのはよくないので、もう1冊『いい子は家で』も読んでみようと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小説に出てくる言葉、というのは独特の距離感で日常に私たちが交わす言葉とは乖離していて、そこに魅力がある、とよく思う。なんだけれども「つまらない形式的な文章」と思われるものにもそこはかとない魅力があるのではないかとも常々思っている。
例えば実家を出て初めて部屋を借りる時、新鮮な言葉たちに出くわした。「敷金」「礼金」のような、その意味合いから確認をしなければならないようなものや、「窓がどちらの方角を向いているか」とか「水道料金は2カ月に1度請求がある」とか「この地域はどの曜日にどのゴミを捨てるか」など、それまで特に気にしていなかった関心事までそこには加わる。こういったことも「今」を構成している一部には違いないとぼんやりと思っていたけれど、青木淳悟さんの『このあいだ東京でね』でその思いをいっそう強くする。
青木さんの本を読むのは3冊目である。すでにかなり変わった小説を書く、ということは知っていたので面食らうことはなかった。すとんと腑に落ちる、という感じもなかったけれど「ひょっとしたらこういうことをやりたいのかな?」というのはどことなく感じ取れるところがあった。例えばこの中に収録されている「このあいだ東京でね」という作品は、東京の街のスケッチのような体裁をしながら、住まいの構造や、住宅ローンの仕組みなど、いろんな方向へ話が展開していく。荒唐無稽のようだけれど、これらも確かに今の「街」を構成しているものの一部なのだ、という気はしてくる。自分もわりとこういう言葉フェチなのかもしれず、「このあいだ東京でね」の一編はけっこうツボだった。ちょっと?というものもあったが。
青木さんは本に限らず、いろんなところに書かれた意味を成す文字にこだわりがある人なのだろう。本の外にも言葉が溢れていることを読む者へ感じさせる。 -
文学
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なんでそんなところに関心を持つのか、分からないピントのズレを感じるとイラッとするが、この小説がそれ。しかも読んでるとバス酔いのように。面白いところもあるんだけど、やりすぎ。途中で断念。
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小説の新しい可能性を感じた。 非常に現代的な感覚を、たとえば、ネットサーフィンをする、ウィキペディアを読むといった体験を再現している小説だと思う。
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執拗に細かな描写
ひたすらのトレース
なんとも異質で不気味な「小説」
四十日~と続けて読んだので、
文章が磨かれ気持ち悪さが増したのが良く分かった。
(そしてやはり突然の笑いに襲われる)
(ト) -
2014/3/11購入
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読みすすめられなかった・・・。