逃げ道

  • 新潮社
3.28
  • (2)
  • (4)
  • (9)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 42
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105030186

作品紹介・あらすじ

時は1940年、フランス中部の農村。戦時下という特殊な状況で、普通なら決してあり得ない出会いがあった。パリを脱出してきた上流社会のスノッブな四人組と、彼らを泊める羽目となった若き農夫とその母親。村の知恵おくれの青年や隣人一家も巻き込み、のびやかな田園風景の中で繰り広げられた泣き笑いの末に待っていた、想像を絶する結末とは…。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 肉体労働や家事とは無縁だった男女が、田舎での生活を通して都会の虚飾から解き放たれ、本当に自分が欲していたものに気づくまでの描写が素晴らしかった。
    サガンは人の言動にある背景を読み取って言語化させるのが本当に上手な作家だと思う。読むたびいつも感心させられます。

  • 田辺聖子さんが「好きな作家」として名前を挙げていたサガン。仏文科出身ながら、なんとなく自分とは合わない作家という偏見があり、敬遠してきたのだが、本作は面白く読めた。平易で無駄のない文章による、鋭い洞察力を感じる描写が、田辺聖子さんと通じるところがあるように思った。
    人間味あふれる登場人物達がまさかの結末を迎えて、茫然とした。

  • 再読。あとがきで紹介されている、フランスの高級誌『ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』の書評の締めくくり、それ以上に言うことはない。「‐これこそ才能というものであろう。この上なく魅力的な、フランソワーズ・サガンの。」。

  • 高校の図書室の奥の方の本棚で見つける。
    あまりピンとこなかった。
    もっと内面描写の多い記述が好きなんだと思う。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1935‐2004。フランス、カジャルク生れ。19歳の夏、デビュー小説『悲しみよこんにちは』が批評家賞を受け、一躍時代の寵児となる。『ブラームスはお好き』『夏に抱かれて』等、話題作を次々に発表した。

「2021年 『打ちのめされた心は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

フランソワーズ・サガンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×