- Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105058777
感想・レビュー・書評
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この著者の作品としては読みやすく、長さも適度。内容はまさに現代のアメリカン・リベラルの本流というか、「この人、トランプのことが大嫌いなんだろうな」という感じがヒシヒシと伝わってくる(それが本題ではないが)。
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非凡な少年に弱いのアタシ。
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回りくどい表現や行間のわかりにくさにつまずき、惑星や物理などやや難解で遅読。ASDの子をもつシンパパの奮闘、自然や動物愛護、宇宙への焦がれ、脳科学への興味…いろいろ知識とトレンドをばら撒いているかんじ。愛する人の死や死者へのシンクロ前後など、感情の揺れや移りの表現を、宇宙の広さや不確定さにもっと繋げるとか?期待していた。
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宇宙生物学者の父シーオと、9歳の精神的に不安定な息子ロビンの物語。『アルジャーノンに花束を』を下地に置いているが、変わってゆく息子を見つめる父親視点で語られているのが特徴。生命や宇宙への敬虔な眼差しを、易しく情緒のある文体で綴ってゆく。
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読了してから丸いちにち、いろいろ考えたけれど、この小説の感想はちょっとした字数で、気の利いた感じで書けるようなものじゃない。一生かかるようなテーマだな、とおもう。だからもう少し長い時間をかけて、パワーズにおける科学と非科学というか、未科学の領域の拡張可能性(それは取りも直さず文学の、想像力の問題だ)について、考え続けなければならない。合理主義的な相対主義的態度に、いまこそ抗う必要がある。