キリギリスのしあわせ

  • 新潮社
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本棚登録 : 299
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105069933

作品紹介・あらすじ

森のはずれにあるキリギリスのお店、看板にはこう書かれていた。〈なんでもあります(太陽と月、星以外)〉。森のはずれの川のそばにあるキリギリスのお店には、どうぶつたちのほしがるものが〈なんでも〉ある。五本脚の椅子、なくならないケーキ、着替え用のうろこや羽毛、〈絶望〉や〈時間〉まで……。生きにくい時代にありのままであることを肯定し、そっと励ましてくれる『ハリネズミの願い』に続く大人のためのどうぶつ物語第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • 読む日によって考えさせられる。

    キリギリスは本当に幸せなのか。
    動物達の役に立てて
    嬉しいと思う日もあるだろうけど
    彼等のことを考えてやったことが
    拒絶される時もある。
    それも含めて幸せを感じているのだろうか。



  • 『キリギリスのしあわせ』トーン・テレヘン、長山さき/訳 特設サイト | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/special/kirigirisu/

    親切という運命の受け入れ方 津村記久子
    https://www.shinchosha.co.jp/book/506993/?mkz073_210428#b_review_01

    長山さき(@sakiamsterdam) ・ Instagram写真と動画
    https://www.instagram.com/sakiamsterdam/

    トーン・テレヘン、長山さき/訳 『キリギリスのしあわせ』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/506993/

  • 読みやすかった。素朴なのに考えさせられる。
    なんでもあると言うことは幸せということではない。

  • 大人向け童話、哲学的。

    「森のはずれにあるキリギリスのお店、看板にはこう書かれていた。〈なんでもあります(太陽と月、星以外)〉。森のはずれの川のそばにあるキリギリスのお店には、どうぶつたちのほしがるものが〈なんでも〉ある。五本脚の椅子、なくならないケーキ、着替え用のうろこや羽毛、〈絶望〉や〈時間〉まで……。生きにくい時代にありのままであることを肯定し、そっと励ましてくれる『ハリネズミの願い』に続く大人のためのどうぶつ物語第三弾。」

  • 独特のセンスをお持ちのトーン・テレヘン作品にまた出会えた喜び。太陽と月と星以外はなんでも売ってるキリギリスのお店にあらゆるものを求めてやってくる動物たち。どうやら金銭のやり取りは行っていない様子で、キリギリスの「誰かの役に立ちたい」という気持ちの強さを感じる。だけどいつか、誰にも必要とされない日が来るのではという強迫観念に悩まさている一面もあり、なんだか他人事とは思えません。いつも相手を想って、淡々と準備をするプロ魂が尊敬だし、幸せってそういうことだよなと感じられる本でした。

  • ほんとに何でも揃ってるなあ〜徐々に希望するものが複雑になっていくのに、キリギリスのお店では探せば見つかる!お客さんにとってはこんな便利なお店はないですよ^^;

    たくさん挿絵があるから、より楽しめました。
    どの挿絵も雰囲気に合っていて好きです。

  • 癒されるような、傷ついてしまうような

    これをしあわせと言っていいんだろうか
    役に立ちたい気持ちが強すぎて、自分をすり減らしてしまうキリギリスをみて心配になった

    しかしこれらすべてが現代的だなとも思う
    基本的にみんな仕事が大変だし、でもやりがいもあって、他者は自分の求めるもの以外には興味がなく、相手がどうなってもわりとどうでもいい でもほんとうにごく少数の気にかけてくれる人たちが必ずいる、みたいな
    あとはそれぞれが自分のやっていることに対して、ほんとうにこれでいいのだろうか?と自問自答し続けて、なにもかもがわからなくなる、みたいな
    そういうときはだいたい疲れているんだけど この本のキリギリスのように

  • キリギリスが楽しそうに仕事しているのを見るのがしあわせ♡

  • 早い人だったら2時間くらいで読み終えてしまうだろうか。
    翻訳された文章とは思えないほどスラスラと読み進められる。
    森の中にあるどんなものでも売っているお店の主人、キリギリスが奮闘する困ったお客さん(動物たち)との短い60のお話。
    作者のトーン・テレヘンさんは医師であるため、日々の診療を重ねてきたご経験があるからこそ、奇妙で楽しくなる話がいくつも書けるのかもしれない

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著者プロフィール

1941年オランダ南部の島に生まれる。アムステルダムで医師として開業。『ハリネズミの願い』で本屋大賞翻訳部門受賞。ほかに『きげんのいいリス』『リスのたんじょうび』『おじいさんに聞いた話』など。

「2020年 『リスからアリへの手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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