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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784105134013

感想・レビュー・書評

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  • アノトー、サガンの共著になってるけど、当初は大幅に参加の予定のサガンが病に倒れ、章末に少しエッセイを寄せるだけの形になった模様。中井英夫「香りへの旅」の参考文献で見かけて手に取る。/プルーストの作品はタバコの巻き紙一枚でこと足りるだろう。それは次の文章に要約されてしまうだろう。「レオニ伯母のマドレーヌは甘かった。」/現在まで、香水にかんするかぎり、セックスへのあらゆるほのめかしは惨憺たる失敗をこうむっているのである。/ノストラダムスは、いちはつ、ちょうじの蕾と、桃色のバラと、麝香と、龍涎香とを、鉢の中で混ぜ合わせる。ペストの予防薬。/パリ攻囲と食料欠乏のあいだ、人々はリュバンのジャスミン花精油を徴発し、このあまい香りをはなつ蜜でジャガイモをあげたのである。食料品の歴史でもっとも高価なフライド・ポテトだ。/現在化学で知られている二百万の物質のうち、五分の一、つまり四十万は固有の匂いをもっている。これら四十万の匂いは、ご存知のように、少量の基本的な匂いに決して還元されることがなかったのだ。/人々は、香水はつけて、身体は洗わなかった十八世紀を、ひどく馬鹿にした。十九世紀末の人々は、香水をつけず、身体も洗わなかった。/そして詩人の芸術とは、つかの間を引き伸ばしてみせることではないだろうか?...ジャック・ゲランの「青い時(ルール・ブルー)」。

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著者プロフィール

1935‐2004。フランス、カジャルク生れ。19歳の夏、デビュー小説『悲しみよこんにちは』が批評家賞を受け、一躍時代の寵児となる。『ブラームスはお好き』『夏に抱かれて』等、話題作を次々に発表した。

「2021年 『打ちのめされた心は』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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