本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784105901479
感想・レビュー・書評
-
母親のお腹にいるわたし。お腹のなかで聞く愛の囁き、ポッドキャストの教養、胎盤から味わうワイン、犯罪の計画…
なんなのだ、これは。
ブラックユーモアたっぷりに語られる、胎児版ハムレット。
普段の綿密な調査から離れて書いた、という作者のストーリーテリングのおもしろさ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
底意地悪い!
それでこそマキューアン!
あー面白かった!
何と主人公は胎児。
外から聞こえる音を通して様々なことを学んでいるのだけど、穏やかでない家庭事情も知ってしまう。
母親と不倫相手とが、父親の殺害を計画しているのだ…!
「ハムレット」にのっとっていて、もっとハムレットに詳しかったらより深く理解できるのだろうけど、詳しくなくても充分面白い。
悲劇は他人にとっては喜劇。
深刻なドタバタ劇を演じる人々は醜悪だけれど、美しさもあってやはり一筋縄ではいかない。
ラストも良かった。