ミッドウェー海戦 第二部 (新潮選書)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106037078

作品紹介・あらすじ

「本日敵出撃ノ算ナシ」-全艦に発信されたこの敵情報告に油断し、正規空母四隻の南雲艦隊は待ち構えていた米機動部隊に大敗北を喫した。絶望的戦況で米軍に一矢報いた空母飛龍の反撃など、生き残った戦闘員への綿密な取材を元に、参謀や指揮官の言動、パイロットや整備兵の奮闘まで、「太平洋戦争の天王山」全過程を克明に描く壮大な戦史ノンフィクション。

感想・レビュー・書評

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  • ふむ

  • 一兵卒から司令長官まで驕り侮り、まじめに戦争してた者が見当たらない。

  • 日米の人事の差も大きく感じる海戦の結果となった。
    山本五十六→南雲忠一&草鹿龍之介へ作戦の目的・趣旨が正確に伝達されていなかった。
    太平洋戦争開戦以来の戦勝気分からぬけておらず、またその後の敗戦の研究もされなかった。
    少しでも研究分析をしていれば、この後の戦闘も幾分違ったはずである。
    また、艦艇の沈没とともに司令官や艦長が沈んでいくのは理解しがたい。
    兵士や幹部一人一人を育てるのにどれだけ時間とお金がかかるのかという根本も理解していないようである。
    今まで知らなかった真実も知ることができたのが良かった。
    「運命の5分間」などまったくなかった。
    この敗戦の根本的な責任は山本長官も含め幹部全体にあると感じた。

  • この選書シリーズには珍しいノンフィクション小説。いよいよ後編にあたる本書では、具体的な戦闘の内容に入る。米軍機襲来がもう五分遅ければ、戦闘機の準備が整えられて適切な反撃も出来たとする「運命の五分間」という俗説を暗に全否定。そして戦後処理の「甘さ」を痛烈に批判している。いずれも共感できるところが多く、とても興味深く読んだ。

  • 今日でも、日本人がミッドウェー海戦の敗戦から学ぶべきことは多々あると思う。

  • 歴史は繰り返されるのだと改めて思った。ミッドウェー海戦は今から70年前の惨劇であった。この海戦敗北の事実を公表するかどうかで三日三晩対策にあけくれ、その結果大本営発表は虚偽に満ちたものになった。以降もミッドウェー海戦敗北の真相は軍関係者達によって、意図的かつ徹底的に隠蔽され続けたのである。同じことが2011年東日本大震災による福島第一原子力発電所事故における真相解明についても言えるのではないのだろうか。日本国の人(政治家)や組織(特に役人や企業)はいったい歴史から何を学んで来たのであろう。あまりに悲しい。

  • 20120704紀伊国屋書店三宮

  • ミッドウェー海戦だけに特化してここまで詳しい本は初めて読んだ。
    関係者への実際のインタビューや書簡の引用が多く、記述の信頼性は高いように思う。「本日敵出撃の算なし」との誤認識が敗戦主因だとする見解はやや新鮮だが、指揮官像や情報軽視に関して随所に顔をだす著者の主観が、先行他書や既存の分析によるバイアスがかかっており、著者自身が一次情報にあたって抽出したものではないように感じた。

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著者プロフィール

1941年、大阪市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。専攻・国際関係論。日本文藝家協会会員。
主な著書として、『敷島隊の五人(上下)』『零戦の誕生』『暁の珊瑚海』(以上、文春文庫)、『ミッドウェー海戦(第一部・第二部)』(新潮選書)、『勇者の海』『空母瑞鶴の南太平洋海戦』(以上、潮書房光人社)、評論として『特攻とは何か』『松本清張への召集令状』(以上、文春新書)、『作家と戦争――城山三郎と吉村昭』(新潮選書)がある。

「2020年 『ラバウル航空撃滅戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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