アメリカ病 (新潮新書 12)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784106100123

作品紹介・あらすじ

いま明らかにアメリカがおかしい。外交や政治・経済ばかりではない。もっと根幹にある日常の空気に目を向けてみると、見えてくるのは何かにとりつかれた病的な姿だ。過剰なまでの健康志向、心療内科の隆盛、ペニス拡大手術や女性の豊胸手術の流行、そして"正しさ"への盲信…もはやどこを見渡しても末期症状。強迫観念に覆われた米国社会を精神分析する。

感想・レビュー・書評

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  • 世界の主流である西欧的な価値観に対して疑問を呈する本書は、ある種社会学的な捉え方で読むことができます。
    アメリカスタンダードともいうべき考え方の事例をもとに、それ自身が本国で抱える問題→日本に取り入れるにあたって危惧すべき考え方がまとまとっていました。

  • ・4/4 読了.いくら日本は堅苦しいとか生きずらいとか言っても、海外に目を向ければどれだけ恵まれてて住みやすい国かということに気付くはず.アメリカが理想郷のように見えてたのは今は昔でしょ.どの国も程度の差はあれいいところと悪いところがあるんだから、それを否定せず許容するしかないよね.アメリカがいい国になってもらわなくてもよくて、嫌なら住まなきゃいいだけなんだし.

  • なんかいろいろ極端だったけど
    そういうとこもあるんでしょうね。
    っていう感想…
    自分がアメリカいた時はあんまり差別的な態度とられなかったしな…
    バニラの発音がわからない、はあ⁇
    みたいな態度とられたくらいかな。

  • アメリカには憧れがあります。いつかは住んでみたいと思っているのですが・・
    しかし、表面から見た「ほわぁーん」としたイメージだけではなく、実際のアメリカはどうなのかというのが気になります。
    銃、性、健康、訴訟、etc。アメリカ一筋15年のジャーナリストが書くだけあって、アメリカの実態がよくわかります。
    ちょっと行くのをためらってしまうなぁ・・・(笑)

  • 最初の方は、いかにもアメリカらしいという部分の話で気楽に読んでいたが、銃社会の話になると、やはり日本との差に愕然とした。「民主主義を守るには銃で武装することが必要」という考え方は、とても先進国の発言とは思えなかった。「武装しなければ、政府が好き勝手を始めた時のチェック&バランスの機能が果たされない」という理論だが、日本であれば別の考え方をすると思う。もちろん、そこがアメリカの特徴、と言ってしまってもよいが、どうも納得はできなかった。
    良くも悪くも振り切ってる人が多い、これがアメリカなのかなと思った。

  • [ 内容 ]
    いま明らかにアメリカがおかしい。
    外交や政治・経済ばかりではない。
    もっと根幹にある日常の空気に目を向けてみると、見えてくるのは何かにとりつかれた病的な姿だ。
    過剰なまでの健康志向、心療内科の隆盛、ペニス拡大手術や女性の豊胸手術の流行、そして“正しさ”への盲信…もはやどこを見渡しても末期症状。
    強迫観念に覆われた米国社会を精神分析する。

    [ 目次 ]
    第1章 「つねにポジティブである」ことに疲れたアメリカ人
    第2章 健康管理、ダイエット、フィットネスに走る「不健康」
    第3章 家、車からペニス、女性の胸まで全てマッチョ志向
    第4章 ポリティカリー・コレクトという原則論
    第5章 銃を持たなければ身の安全も自由も守れない
    第6章 「誰にも平等なチャンスが与えられている」のウソ

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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

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    [ 参考となる書評 ]

  • 友人のおじさんが書いた本だというので、昔読ませて貰った。

    アメリカの過激な現象を報告していて、読んだ当初は面白いと思ったけれど、日本人視線から見た「過激さ」なので、アメリカのこの異常さの原因に肉薄するような内容ではありません。なので、最近出た「ポジティブ病の国、アメリカ」の方がアメリカ病というものをきちんと指摘できていて良いと思います。

    だけど、politically correct やら 向精神薬への過度な依存という現象についての報告は当時そういうことに関してはあまりに無知だったので、大変興味深かったという思い出があります。
    さらに、本職はジャーナリストなので、その友人の家にお邪魔しているときに、著者から友人に電話がかかってきて、電話口で「ブッシュは選挙で不正して再任しやがった。その証拠は掴んだぞ」という話をしていて、あの大統領選挙の時にびっくりした記憶がありますし、そういう事実の方が鮮明に記憶に残っています。

  • 今から8年前に書かれたアメリカの問題点。マッチョ信仰と言葉狩りに恐怖しました。差別をがなりたてる人間ほど差別してるという顕著な例にも見える。今、病はどうなった事やら。悪化してそうです。

  • 日本人のアメリカ観がこれを読めば覆るのかもしれない。
    しかし、アメリカに住む私にとって、やや誇張された表現も多いように感じられた。
    アメリカは巨大な国だ。本の内容がすべてではなく、それもまた一部でしかない。

  • 友達から借りた本。

    最近のアメリカ人はこんな生活をしている~とつらつら最後まで書き綴られてた。
    アメリカ人の生活の表面だけしか書かれていないので、途中で飽きた。

    著者が長い間アメリカで生活しているとの事だったので、
    日本人としての観点をもっと深い所まで書いてもいいんじゃないかなー。


    でも、一応参考程度にはなったのでこんなもん。
    特に無理なポジティブ精神が~の項辺りとか。

    二度と読み返す事はないと思う。

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著者プロフィール

1954年、埼玉県生まれ。国際ジャーナリスト。70年代半ばに渡米し、アームストロング大学で修士号を取得。帰国後、米紙ロサンゼルスタイムス東京支局記者等を経てフリーに。銃社会、人種差別、麻薬など米国深部に潜むテーマを抉り出す一方で、高齢化や社会問題などを比較文化的に分析し解決策をさぐる。
著書に『世界大麻経済戦争』(集英社新書)、『大統領を裁く国アメリカ』(同)、『アメリカ白人が少数派になる日~「2045年問題」と新たな人種戦争』(かもがわ出版)、『日本より幸せなアメリカの下流老人』(朝日新書)、『大麻解禁の真実』(宝島社)、『60歳からの生き方再設計』(新潮新書)、『アメリカ病』(同)、『アメリカよ、銃を捨てられるか』(廣済堂出版)、『もし銃を突きつけられたら~銃社会アメリカの安全な歩き方』(ダイヤモンド社)、『人種差別の帝国』(光文社)、『危険な隣人アメリカ』(講談社)、『少年犯罪と闘うアメリカ』(共同通信社)など多数。

「2023年 『年間4万人を銃で殺す国、アメリカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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