- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120020919
感想・レビュー・書評
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こんな幸せなミステリーを読んだのは初めてかもしれない。…いや、あんまり読まないジャンルってのもあるので。前半の悪意に気持ちが潰されそうになりつつも、コミカルな筆致助けられ、幸せな謎解きに導かれる…素敵な読後感でした。
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宮部さんの少年シリーズ(と私が勝手に呼んでいる)。1991年作。
とても綺麗な作りで、あまり嫌な感じが表面に出てこない。
マスコミネタになるような事件に巻き込まれたときの、身内の反応、近所の反応、世間の反応などは、後になればなるほどリアルに詳しく書き込まれるようになるが、このあたりではまださっくりと書かれているにとどまっている。
放浪の株屋澤村の最後の大博打の話が、さわやかなファンタジーとして描かれていて、なんとなくさらっと読み流せてしまう。
しかし、後でよくよく思い出してみれば、父親の緒方行雄という男は、そこまでするような男なのかという疑問が湧いてくる。若い頃から浮気ばかりして、そのくせ自分を棚に上げて妻を疑いなじるなんて、それだけで愛想を尽かしてもおかしくないと思う。ちょっと取り乱したくらいで許せるなんて、なんだか信じられないと思ってしまった。ずっとぎくしゃくしてきた夫婦なのになあ。
まあ、そこが一世一代の大博打、ということなのかもしれない。
それにしても島崎くんはすごい。スーパー中学生である。 -
図書館で借りて読んだ本。
おもしろい!引き込まれるお話。 -
母親が過去に知り合った男から5億円の遺贈。夫は疑惑を抱き家を出た。息子は疑惑を解明するために友人と種明かしをしていく。最後には再び家族の絆は強く結ばれる