- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120045233
感想・レビュー・書評
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浅見光彦は、地元北区の著名な彫刻家御子柴悠達先生の玄関先から盗まれた
ブロンズ像『妖精』の行方を捜す事となる。
訪れた御子柴宅で出会った旧家の娘大下真美。
大下家の過去の秘密…。
同じ頃、荒川河川敷で絞殺死体が見つかる。
一見何の繋がりもない二つの事件に『3731』という
四桁の数字の共通点を見付ける。
突然、御子柴から妖精捜しに終止符を打つように言われる…何故?
不可解な数字の一致に加え、人間模様が絡み合い事態はさらに錯綜する。
タイトルから漠然と北海道で事件が起こるのかと読み始めると、
東京都内の北、地元北区での事件でした。
いつも、浅見光彦さんが旅する地方に一緒に旅をしているかのように
錯覚する程、丁寧に描かれる街並み…風まで感じられそう。
また、歴史や風評や伝説…教えられる事がとても沢山あります。
そういえば、今迄地元北区を舞台にした作品はありませんでした。
今回はミステリーですが、殺人事件は起こらなかった。
旅もしていなくて少し残念…。
謎も解かれてみれば、なーんだ…。
でも、浅見光彦さんが活躍しているだけでとっても嬉しい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
最近の浅見光彦シリーズではダントツ面白かった
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浅見光彦シリーズ、100冊以上読んできたけど、未だに読んでて面白いのはなぜなんでしょうかねえ。きっと単なるミステリーじゃないんだよね。
今回は東京の人には多分身近な北区の浅見家の近所や岩淵水門、赤羽、浦和、大宮とかが舞台で、旅情に訴えるってこともないので、やはり話の根本に流れる人の優しさとかエゴとか愛とかが伝わるのでしょうか。
今回は浅見さんはよく社会問題に面することがよくありますが、そう云う話ではないし、殺人事件の犯人探しでもないので、シリーズの中ではちょっと変わってるでしょうか。
個人的には、西原辺りは歩いたことがあるところなので、ちょっと懐かしい。 -
浅見シリーズ。安定したおもしろさです。
今回は、浅見光彦の地元が舞台で、いつもとは少し違った殺人事件がメインテーマではないミステリー。
あとがきで内田氏が「読者に物足りないと思われるかどうか気になるところ」と書かれていましたが、光彦の生活環境が身近に感じられておもしろい1冊でした。 -
浅見シリーズすき。