世界は終わりそうにない

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 325
感想 : 49
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120047244

感想・レビュー・書評

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  • 何歳になっても恋をすべき。すなわち、枯れるな、ということ。加齢すると「まあいいか」が増える。わくわくする感じが、どんどん枯れていく。恋は他人を意識するということ。外界とつながるから心が自然に開かれる。髪型にも御洒落にも注意を向けるし、知的好奇心も興味も広がる。意識が外に向いていれば、人を思いやることができるし、自我を押し通すこともない。
    恋をしたらすぐに行動。変化を先延ばしにしている状態が、一番つらい。次の関係が今よりいいとは限らないけど、少なくとも、終焉付近で足踏みしているよりは、新しい場所に歩き出した方がはるかにいい。思い切って「今」から出るとき、人は自分でも思わぬ力が出せるもの。新しいことをはじめるのは自らの変化の時期でもある。
    恋愛と結婚の違いは旅と日常のそれに似ている。旅ならば恥は旅先に置いて来られるし、生活の責任を負う必要がない。人間関係に悩むこともなければ退屈であれば移動すればいい。けれど日常は恥や失敗はいつまでもつきまとうし、掃除、洗濯の果てしない繰り返しが続く。恋愛は良かったのに結婚はそうでもないカップルがいる。恋愛の終着点は結婚にあらず。恋愛と結婚の折り合いは自ら見極めるしかない。大切なのはともに時間を過ごせて良かったと思える関係性。自分に合う生活を作り上げたと思っても常に状況は変わる。恋愛なんてしないと思っても巻き込まれることはある。そうした変化の波を受け入れていける、しなやかさが肝要。恋愛はそんなにいいものではないかもしれない。でも、するだけの価値は間違いなくある。

  • 小説だと思って読んだらエッセイや書評を集めたものでした(...何度目?)
    そうはいっても楽しんだのは角田さん、坪内祐三さん、祖父江慎さんの『文庫本』についての対談。特に祖父江さんの、職業柄かはたまたお人柄なのかは不明なれど異色な文庫の見方・読み方・集め方・偏愛の仕方が新鮮ですごくおもしろかった。
    それから、私自身が先日読み終えて感想を書いた佐野洋子『問題があります』について書かれた一編があり、とても近い気持ちだったところがなんだかくすぐったかった。(その感想を表現する力は当然圧倒的に違うけど。)

  • 三浦しをんさんとの対談が興味深い。

  • 2018.12.1

  • 小豆島に行ってみたい。
    私の中の彼女を最近読んだので、いろいろ裏話があってよかった。

  • 頭の中にある事を整然とまとめて、無駄に装飾せず等身大に文字に置き換える能力には毎度感心します。

  • 図書館

    エッセイから、対談、書評など...
    本のデザイナーとの対談は、文字の大きさやフォントの違いで、同じ小説でもかなり変わってくるっていう話は面白かった。(例えに吉屋信子の名前があがってた)
    書評では佐野洋子のエッセイが紹介されていて面白そうだったので読んでみたいリストへ。

  • 『八日目の蝉』映画の成島監督との対談
    三浦しおんさんとの対談

    が、面白かったです。
    しおんさん、相変わらず好きです(笑)

    さっそく(笑)使ってみました。

  •  平易な文章でさらりと書かれていることにどきっとさせられるのが角田さんの小説、エッセイというイメージがあるのですが、このエッセイ集でもそうだった。途中に挟まれている対談も読みごたえがあって面白かった。

  • 読みました。

著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。

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