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- Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120047824
作品紹介・あらすじ
作家生活25周年を記念する唯一無二の自叙伝。秘蔵写真多数収録。
感想・レビュー・書評
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京都鷹峯の光悦寺。山門が道路より低く石段を下りてゆくことになる。広くない石段の左右に萩が続いていて、参詣者のからだにあたる。萩は花をつけていなかったが、風情があり、寺に雅趣を感じた。氏の想念に去来するのが柴田錬三郎の小説の光景。よほど好きなのだと自嘲される。文章に綾を織り込む直截的な方法は対象を明示する。文章の美しさとはそういうものと思っていた二十代の頃は、司馬遼太郎氏の小説をわずかに読み、すぐに棄てられたという。直木賞作家ではあるが、基本には美しさを信奉する川端がある。自分自身が宮城谷の美しさに強く心惹かれるのは、あぁだからなのかと妙に得心した。巻末の未発表作品はむき出しの美しさを伝えてくれる。商業的には難しいのかもしれないが、自分ひとりの心を打つのにはあまりあるものばかりであった。ファンにはたまらない一冊。
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