- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784120051951
作品紹介・あらすじ
宮城県気仙沼の牡蠣養殖家はなぜ森に気を植える活動を始めたのか。
生きものを友だちだった孤独な少年時代から、養殖家として成功し、東日本大震災で甚大な被害を受けながらも、それを乗り超えるまでを一気に語り下ろす「牡蠣じいさん」初の聞き書き自伝。
中学校の国語教科書に採用されたエッセイ「森は海の恋人」など付録も充実。
『読売新聞』に「時代の証言者」として連載中から、「子に、孫に読ませたい」と問い合わせ殺到。
感想・レビュー・書評
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根湾 もうねわん 室根山
「(舞根湾は)天国のような海」と書き、「(室根山は)山測り=やまはかり か 漁師が位置を確認し、天候を予測するための大事な山」とする。
「『森は海の恋人』の活動は室根山の植樹にはじまる」「二〇一八年で三〇年植樹したブナ、ナラなど広葉樹は五万本」「体験学習にやってきた子どもは園児から大学生まで一万人を超える」「海と川、山をひとつにつながりの自然として大切にする実践は高く評価され」(iii p)。
東日本大震災
「過酷な津波でも海に恵みをもたらす森や川の流域は壊されず、海はうおみがえり、牡蠣養殖も復活」
「日本全国にある大小三万五〇〇〇本もの川があり、それが森の養分をはこび海をはぐくむ」「海のミルクは、わやしの健康の源」。
海の不思議な力
「(牡蠣をむく指にふれる水)水道水だと手が荒れるのに、なぜか海水だと荒れない」「海の不思議な力を感じる」。
「釣りを通し、海や川の生き物について生きた勉強をした」。
「海は森の恋人」と「血ガキ」
「森から川を通して海に運ばれる鉄分が海を豊かにする」。
「公害が騒がれた高度成長期、森は荒れ、川も海も汚れ、赤潮を吸った」「牡蠣の身が赤くなる『血ガキ』の現象が続く」「『近頃、めしがまずしくて食欲がわかない』という牡蠣の声が聞こえてくる」。
「森、里、川、海のつながりをたいせつにする活動が始まり」。(中央公論社 2019年)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
漁師が山に木を植え、海を豊かにする活動「森は海の恋人」を始めて30年。東日本大震災を乗り越えた「牡蠣じいさん」初の聞書き自伝