北条氏康-河越夜襲篇 (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 99
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120055874

作品紹介・あらすじ

武田晴信は、今川義元の臣・太原雪斎からの提案に驚愕した!
両上杉に古河公方、今川勢に武田を加え、北条大包囲網を敷こうというのだ。その戦略は現実のものとなり、いまや北条の河越城は8万の敵に囲まれている。
氏康の命運尽きたと誰もが思ったその時、10倍もの敵の目を眩ませる小太郎の奇策が発動する!
〈北条氏康シリーズ〉第三弾は緊迫の展開。

感想・レビュー・書評

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  • このシリーズはずーと読み続けていて、とても好きな作品。

    その前提で今回は、視点を変えた軍配者シリーズの続編的な要素が強いと感じた。その影響で主人公や家臣の動きの描写が物足りなく感じてしまった。

  • 北条氏康シリーズの第三弾。正直、軍配者がメインで氏康自体はあまり活躍らしい活躍をしていないふうで、氏康の人となりが今回はあまり見えてこない。その分、河越城の夜襲に至るまでとその後の仕置きがかなり綿密に描かれてはいるが、山内上杉家はじめ、敵のアホさ加減がすごすぎて、都合よく物語が進んでしまった感があったのは少し物足りなく感じた。第四弾に期待。

  • <北条サーガ> 北条氏康篇、第三弾。

    今回のハイライトは、数倍もの数の敵に包囲されてしまった河越城を巡る戦い・・なんでも「厳島の合戦」「桶狭間の合戦」と並び“日本三大奇襲”とされる「河越の合戦」でございます。
    まさに右も左も敵だらけという、絶望的な状況を打破できるのか・・・北条家の軍配者・風摩小太郎の腕の見せ所です。
    タイトルは「北条氏康」ですが、主に小太郎や、四郎左(山本勘助)、冬之助といった軍配者視点が核となって展開するので、本来なら解りづらい当時の北条家周辺の利害関係やそれを背景にした戦略も、スッと入ってきて彼らと戦場にいるような臨場感を味わえました。
    足利学校で共に切磋琢磨した三人が、それぞれをリスペクトし合っているのが好ましく、特に武田軍に捕らえられた冬之助を四郎左が逃がしてあげる場面は、“憎まれ口をたたき合いながらも、掛け替えのない友達なんだな”と胸が熱くなりました。
    今まで不遇の扱いを受けていた冬之助が、本書の終盤で軍神・長尾景虎(上杉謙信)に仕える事になり、今後小太郎や四郎左の前にどう立ちはだかってくるのか・・さぁ、面白くなってきましたね!・・という訳で、次巻を楽しみに待ちたいと思います。

  • いつものように緊迫感があり面白い。本人たちより軍配者の目線が多い

  • 川越夜戦という戦国時代を齧った人なら誰もが結果を知っている出来事にこんなにワクワクするとは思わなかった。
    自分が歴史小説が好きだったことを改めて思い出した。

  • 時々、主人公が誰か分からなくなる。
    氏康に絞って書けばもっとのめり込めるのに

  • ★★★★★(5満点)

  • 面白かった。
    今川だけでも大変なのに
    圧倒的な兵数で攻めてくる足利&両上杉。
    滅びた後に民が苦しむ姿を考え涙する氏康を見たら幼少期の泣き虫で心優しい千代丸を思いだしたわ。私は北条の味方だけど、朝定の最期を読むとかわいそうになってくる。許せん桃風。
    『軍配者』シリーズでも読んだ四郎左が冬之助を救うシーンが胸熱だった。

  • 武田晴信が順調に信濃攻めを続け、一方で今川義元は太原崇孚雪斎の進言のもと両上杉とはかって北条包囲網を作り上げる。なんとか河東地域で今川との戦を収め、河越城を囲む上杉軍等の八万と戦い、夜襲にて勝利する。上杉憲政はとうとう長尾景虎を頼って息子を置いて越後へ逃れる。あれだけの大軍がなぜ敗れたか想像できたし、大将がアホでは兵が多くともダメなんだなと実感した。小田井原の戦いが起きた経緯や北条氏の内政についてもわかりやすく、小説とはいえ勉強になった。

  • 敵は八万自分は八千十重二十重と囲まれし城をどう取り戻すのかハラハラドキドキ前代未聞の戦さそれぞれ多彩な登場人物像楽しく読み終えた。このシリーズは欠かさず読んでいる。

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著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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