風に立つ (単行本)

著者 :
  • 中央公論新社
3.85
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本棚登録 : 2002
感想 : 120
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784120057281

感想・レビュー・書評

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  • ■2024年8冊目(図書館→購入)

  • まっちゃん、地球っこさん、aoi-soraさん と定期的に行っている「みん どく}。
    なかまと一緒に読書 楽しすぎ。。。


    今回はまっちゃんの選書で、柚月裕子さんの「風に立つ」を読みました。

    南部鉄器を題材に取り上げながら、親子の物語。

    問題を起こした少年の一定期間預かる「補導委託」。

    「人なんて、どんなに話し合ったって、百パーセントわかり合えることなんてない。それが近くにいる人だったらなおさらだって。」

    「応援することと味方をすることは違う。」

    柚月さんは岩手県出身。

    柚木さんだからこそ書ける小説でした。

    「チャグチャグ馬コ」というお祭り。

    ぜひ見てみたい。。

    • aoi-soraさん
      「作家とプロフ展」面白そう♪
      神保町本店でやってるんだね
      情報ありがとう
      6/30までらしいから、機会があれば行ってみたいな^⁠_⁠^
      「作家とプロフ展」面白そう♪
      神保町本店でやってるんだね
      情報ありがとう
      6/30までらしいから、機会があれば行ってみたいな^⁠_⁠^
      2024/05/20
    • いるかさん
      地球っこさん、まっちゃん、aoi-soraさん

      おはようございます。
      みんどく 楽しかったです~

      まっちゃん 選書 ありがとう...
      地球っこさん、まっちゃん、aoi-soraさん

      おはようございます。
      みんどく 楽しかったです~

      まっちゃん 選書 ありがとうございます。
      柚月さんの人生のテーマ「後悔しない」、好きな言葉は「大丈夫」、自分の人生に影響を与えた本は「シャーロックホームズ」 おもしろいですね。

      みなさん 楽しい時間をありがとうございました。
      また次回も楽しみです~
      2024/05/20
    • 松子さん
      あおちゃん、おはよ。
      そうなの、神保町の仮本店の一角で開催中なんだ。
      スペースがそんなに広くなくて一見地味な感じなんだけど、プロフの内容が面...
      あおちゃん、おはよ。
      そうなの、神保町の仮本店の一角で開催中なんだ。
      スペースがそんなに広くなくて一見地味な感じなんだけど、プロフの内容が面白いのと、質問内容が作家さんに聞いてみたいよねって質問ばかりで^_^
      お時間あったら、ぜひ!

      いっちゃん、こちらこそ楽しい時間ありがとうございました!
      きっと、いっちゃん、今すごく忙しいんじゃないかなぁと思っていて、でもみんどく一緒に楽しめて、本当感謝です。楽しい時間をありがとう^_^

      次はちーちゃんこ選書。どんな本と出会えるんだろ。ワクワク。夏の部のみんどくも楽しみにしてます!

      2024/05/21
  • じんわり、ゆっくり心に沁みる物語


    南部鉄器工房で働く職人の悟と、親方の父親。
    補導委託で預かることになった春斗と、その父親。
    二組の親子の姿が丁寧に描かれています。
    そして岩手の風景や文化がとっても好きになりました。
    特に、チャグチャグ馬コ!


    「補導委託」って知らなかったのですが、問題を起こし家庭裁判所に送られてきた少年を、一定期間預かる制度なんですね。

    38歳の悟は、父・孝雄と二人暮らし。
    母は他界、妹は結婚して家を出ている。
    男二人は本当に不器用で、気持ちを伝えることが下手だから、ほとんどお互いを分かりあえていない。
    ずっーと気持ちがすれ違ったまま、ギクシャクと過ごしている。
    そこに補導委託で、16歳の春斗を預かることになり…

    悟と春斗の心の苦しさ、戸惑い、悲しみ、そして喜びなど、心の揺れ動きを本当に丁寧に丁寧に、すくい上げています。

    悟は38歳にもなって、まだ父親の愛情が欲しくて、春斗を可愛がっている姿に嫉妬に近い感情を抱くなど、なんて子供じみているのだろう。と思わせるけど、敢えて柚月さんは書いているのかな。
    悟が言葉で伝えられずに、ずっと抱えてきた苦しい気持ちがよく分かる。

    作中の「応援することと、味方することは違う」
    「親っていうのは、子供の一番の味方であるべきなんじゃないんですか」
    という言葉が響くなぁ。

    私は親として、ちゃんと子供の味方でいるだろうか?振り返ってよく考えてみよう。
    そして、気持ちはしっかり伝えよう。親子という近い存在だからこそ。
    もし出来ていなくても、今からでも間に合うよね。


    この本は、いるかさん・地球っこさん・松子さんとの〝みんどく〟春の会の一冊です。
    選書は松子さん。
    素敵な作品との出会いをありがとう!!

    • aoi-soraさん
      いるかさん、地球っこさん、こんばんは^⁠_⁠^
      今回も本当に楽しい読書時間でしたね。
      まっちゃんに感謝です!!

      うん。嫉妬に近い感情かな?...
      いるかさん、地球っこさん、こんばんは^⁠_⁠^
      今回も本当に楽しい読書時間でしたね。
      まっちゃんに感謝です!!

      うん。嫉妬に近い感情かな?と思ったんたけど…
      私達の内面にある感情を文章でさらけ出されたような。
      ちょっと苦しかった。
      周囲の人たちの明るさに救われる感じだったね。
      スナックのママも良かったよね^⁠_⁠^
      名言だらけみたいな
      良い人だらけwww
      2024/05/19
    • 松子さん
      あおちゃん、こんばんは(^^)
      私も「応援することと、味方することは違う」の場面、心に響いたなぁ。味方でいたいのに、気づかないうちに応援側に...
      あおちゃん、こんばんは(^^)
      私も「応援することと、味方することは違う」の場面、心に響いたなぁ。味方でいたいのに、気づかないうちに応援側にいる自分に気付いて反省したよ。
      あおちゃんの感想、とっても心響きました。素敵です

      さっき、いっちゃんのコメントにも書いたんだけど、先日、三省堂書店の『作家とプロフ展」に行ったんだ。プロフの中にマイベストブック3っていうのがあって、柚月さんの答えが『すみません、頑張ったけど選べませんでした』って書いてあって。ほっこりしました(^^)

      今回もみんなで読めて楽しかったです。
      素敵な時間、ありがとう!
      2024/05/20
    • aoi-soraさん
      まっちゃん
      〝みんどく〟楽しかったよ〜(⁠人⁠*⁠´⁠∀⁠`⁠)⁠。⁠*゚⁠+
      また大切な一冊に出会えました
      ありがとう♡

      「がんばったけ...
      まっちゃん
      〝みんどく〟楽しかったよ〜(⁠人⁠*⁠´⁠∀⁠`⁠)⁠。⁠*゚⁠+
      また大切な一冊に出会えました
      ありがとう♡

      「がんばったけど選べない」って、柚月さん優しい方ですね
      この作品も静かだけど優しかったもんね
      2024/05/20
  • うーん、ストーリー的には悪くないとは思うんだけど、なんか浅いというか、綺麗事すぎるかな。
    文章もちょっと説教くさくて、青少年向けの道徳ビデオ見てる感じ。

  • さすが柚月裕子最後まで一気に読ますなんて久し振りの大作だったような気がします。

  • 親の役割として子どもには幸せな人生を送ってもらいたいと願うこと。
    自分の心に嘘をついて、親の望む人間にならなくっちゃと我慢する子ども。
    親も子どももお互いの幸せを望んだ結果の生き方だったのだから、それを単純に正しいとか間違っているとかそんな言葉で決めつけることなんてできない。

    ただ話をすることは大切だなと思う。分かりあえないからって話すことを放棄したら、そこからさきには一歩も進むことなんてできないのだから。
    怖いけどね、勇気のいることだけどね。
    でも相手の想いを知ることから、きっと本当のつながりが生まれていくんだと思う。

    親子って身近すぎて、つい分かったつもりになっちゃうし、自分の見た一面からしか知ろうとしなくなっちゃうけれど。
    それって窮屈でちょっと息苦しい。
    でも、親という役割、子どもの立場、それらから解き放たれて「わたし」と「あなた」という個人対個人で見ることができたら、もう少し心に余裕が生まれるんじゃないかなとは思う。

    親の役割として、子どもが最短の距離と時間でまっすぐに進める旅を用意してあげること。
    子どもが自分の思うがままに寄り道できる曲がりくねった道を歩いて旅すること。
    宝物のように隠された生きる喜びを発見できるのは、どちらの旅だろう。用意された幸せと生きる喜び、どちらが子どもにとって、よりよく生きる意味となるのだろう。
    以前読んだ『はみだしの人類学』をふと思い出した。

    「歳なんか関係ないよ。僕にやりたいことを許してくれたんだから、お父さんも自分がやりたいことをやってよ。好きなことをすると、とっても楽しいよ」
    なんて素敵な言葉だ。

    松子ちゃん、いるかさん、aoiさんとの春のみんどく本。選書は松子ちゃん。ちょっといろんなことを思い出させてくれたなぁ。じんわり温かい気持ちになりました。ありがとう。

    • 地球っこさん
      松子ちゃん
      とても素敵な小説をありがとう。
      ほんと、松子ちゃんのレビューに書かれていたとおり、いい人たちばかりでしたね。
      人生にはいろいろな...
      松子ちゃん
      とても素敵な小説をありがとう。
      ほんと、松子ちゃんのレビューに書かれていたとおり、いい人たちばかりでしたね。
      人生にはいろいろな風が吹く……私もジーンときましたよ(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)
      2024/05/17
    • aoi-soraさん
      地球っこさん
      素敵なレビューありがとう(⁠*⁠˘⁠︶⁠˘⁠*⁠)⁠.⁠。⁠*⁠♡
      私も読み終わりました。
      家族、特に親子の関係について考えさ...
      地球っこさん
      素敵なレビューありがとう(⁠*⁠˘⁠︶⁠˘⁠*⁠)⁠.⁠。⁠*⁠♡
      私も読み終わりました。
      家族、特に親子の関係について考えさせられる物語でしたね。
      チャグチャグ馬コって何だろう?
      って検索したら、可愛く着飾ったお馬さん♪
      確かに映像で見たことある。
      でも実際にも見てみたいなぁ…

      明日、感想書きます。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。
      2024/05/18
    • 地球っこさん
      aoiさん、こんばんは〜

      そうですね、家族、親子について考えさせられましたよね。近すぎて見えないものがあるんでしょうね。
      レビュー、楽しみ...
      aoiさん、こんばんは〜

      そうですね、家族、親子について考えさせられましたよね。近すぎて見えないものがあるんでしょうね。
      レビュー、楽しみにしてます(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)
      2024/05/18
  • 南部鉄器製造の会社を営み自らも腕の良い職人でもある男が突然,非行少年の更生のサポートをする補導委託を引き受けると言い出した。父にこれまで愛情を受けてこなかったと感じてきて父との関係をこじらせてきた40間近の長男を始め周囲は困惑するが,実際に少年が住み込みで働くことになると徐々に皆春斗を応援する気持ちに変化していく。一見普通の子である少年・春斗はなぜ非行に走ったのか。そこには両親との確執があった。一方,長男・悟は,春斗の件をきっかけに父の秘められた過去を知ることになり,父の自分に対する接し方の理由を知ることになる。
    親は自分の子供にどのように向き合うべきなのかを問いかける作品。

  • 親と子の関係
    それぞれの家庭で様々だと思う
    柚月裕子が描いた家庭
    喜び、苦悩、葛藤
    一つ一つ感銘した
    自分の人生を振り返り、自分の思いは何処にあったのか
    思いを押し通すことができる人間はどのくらいいるだろうか
    後悔、羨望色々な感情か渦巻く
    流石、柚月裕子作品だ

  • 2024.5.16

  • 補導委託として非行少年を引き受けることになった南部鉄器の工房「清嘉」。親方であり父である孝雄が勝手に決めてしまったことに息子の悟は戸惑い、そして反感を抱く。険悪ではないもののどこかしら距離のある親子関係を抱え、さらに非行少年を引き受けることに何の意味があるのか。そして実際に少年がやってきてから、彼らの生活は一変した。不安さを抱えながらも、心温まる物語です。
    思ったほど物騒な物語にならなかったのは、登場する人たちが基本的に善人ばかりなのでしょうね。非行少年とはいえ、春斗はいわゆる「不良」ではないし、彼の家庭環境も劣悪なものではないし。春斗を受け入れる「清嘉」の面々も実に温かくて楽しくて、あまりにきれいな物語すぎるのでは、と思ったのですが。
    だからこそつらい面もあるのだなあ、というのがやりきれませんでした。春斗の両親は春斗を愛しているし、本心から春斗のことを考えて接している。彼らの親心は全然間違っていないんですよね。なのにその状況が春斗にとって苦痛でしかない、というすれ違いがあまりに悲しいし、苦しい。いったいどうすれば救われるのか、終盤は目が離せませんでした。

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著者プロフィール

1968年岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。同作は白石和彌監督により、18年に役所広司主演で映画化された。18年『盤上の向日葵』で〈2018年本屋大賞〉2位となる。他の著作に『検事の信義』『月下のサクラ』『ミカエルの鼓動』『チョウセンアサガオ咲く夏』など。近著は『教誨』。

「2023年 『合理的にあり得ない2 上水流涼子の究明』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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