県民性: 文化人類学的考察 (中公新書 265)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121002655

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/685418

    全国42都道府県から学生が集まるキャンパス。「県民性」に着目すると、新しい発見があって面白いです。

  • 丸善の復刊企画本。

    昭和46年発行。明治生まれの人が祖父母世代に当たる時代か。
    2019年現在の高齢者がこの本の中では「現代の我々」、学生たちである。データは当然古いが視点は古くなく、とても有意義な分析に溢れている。

    Ⅰ章
    文中の在京県人会、この会員の子どもたち、孫たちは(移動がなければ)東京生まれ東京育ち。帰属意識、県民意識などあるわけがない。大規模な移動があったその第一世代が文化を形成していた時期の貴重な記録だと思う。
    Ⅱ章
    情報文化の急激な均質化が進むいっぽう、気候・地形・体験の機会・インフラ等々の条件により依然として残る地域差がある。この本が書かれた時点ですでにそれらが失われつつある実感があるようだ。そこから40年ばかりの時を経ても未だ「失われていっている」というところに留まっているあたり、存外根深いものなのかもしれない。
    Ⅲ章
    帯にある通り、いい肴。

  • 私が生まれる前の昭和46年にすでに県民性について文化人類学的な観点から書かれていたのか。

    当時は日本でも出稼ぎとかあったんだな。

  • 授業で教えてもらったー

  • 沖縄県を除く日本の46都道府県それぞれの県民性について、アンケートや心理学的データ、フィールドにおける実際の様子などからまとめ、成立の背景についても推察する。県民性だけでなく、地理的条件、歴史や民俗などについても知ることができる。
    でも人の移動が増えたいまは、「故郷」や「出身地」と呼べるものがない、という人も少なくない。著者も文中で述べているように、後天的に獲得されるものだとすれば、移動の多い人は県民性などもたないだろう。したがって、いまの時代には当てはまらないところもあるはずだが、一昔前の日本はこのような人たちが作っていたのだ、と知ることができる点で、単純に面白く、またどこか懐かしい気がする。あまり妄信せず、ちょっと色あせた豆知識くらいに捉えて読むのが楽しい。

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