日本経済の底力 - 臥龍が目覚めるとき (中公新書 2124)

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  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121021243

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  • 日本経済は、東日本大震災を機に制度的大転換をすることによってのみ復興を超えて成長することができる。そのためには、グローバル化と産業の集積が必要。
    このような、国内外でのつながりを増やす制度を採用し、「三人よれば文殊の知恵」効果を十分に活用して行かなければならない。

  • TPPによる開国と日本各地に作る経済特区。
    グローバル化を促進するためには政策介入が必要である。
    開国しても日本の良さは失われない。フランスがEUに加盟してもフランスの良さは失われなかった。
    牛肉を明治時代に日本人が食べるようになって、牛丼を発明し、それが世界に進出している例はわかりやすい。

    それ以外は、ありきたりなことしか論じてないから面白くない。肩すかしな本。

  • 大災害があっても経済はそれ以前のトレンド以上に成長するという例があり、それをして日本経済にもこれを機に成長する余地があるという。しかしこれまでの戦争や地震などのshockはtemporaryなshockだったが、今回の震災は原発の事故も絡んでいてpermanent shockと言えるはずである。また、本の中で指摘されているように、もともと衰退傾向にある産業はshockの影響がやや残ることがわかっており、それらを勘案すると、東北の未来は決して明るいものではないのではないか。

    TPPの章でも、日本の農業に比較優位がないとすれば、農業から製造業に労働人口や資本が移動するはずであるが、それに関してもっと突っ込んだ議論が欲しかった。貿易自由化は国全体の利益になることはわかりきったことであるが、一方で農業従事者の既得権益がある程度失われるのは必至で、それをいかに説得するかが問題なのではないか。

    しかし、学術誌からの引用も大変多く、貿易や産業集積の実証分析の論文のサーベイとしても読みごたえがある。

  • 【出会い】
    修論副査の先生の近著。

    【概要】
    震災後の日本でいかに経済復興を果たすかというテーマに対し、「グローバル化」と「産業集積」という観点からその方途を明快かつ平易に解説。

    【感想】
    「三人寄れば文殊の知恵」効果を高め、「臥龍企業」を躍進させるというメッセージはシンプル(立場としては賛成)。
    論証として既往の研究、数値データ、事例を豊富に引いていて、あまり経済学になじみがない人でも分かりやすい内容になっているように思う。

  • 実証分析の結果に基づいた意見が述べられています。
    その中で、実力はあるがまだ飛躍出来ていない企業を「臥龍企業」と呼んで説明しています。
    TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)についても書かれています。

  • 日本はグローバル化により復興できると説く。東北経済特区は推進する価値あり。

  • 東北の若者よ、この本を手に世界を目指せ!

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著者プロフィール

戸堂/康之
早稲田大学教授

「2021年 『開発経済学入門 第2版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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