物語 パリの歴史-「芸術と文化の都」の2000年 (中公新書 2658)
- 中央公論新社 (2021年8月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784121026583
作品紹介・あらすじ
古代ローマのカエサルのガリア遠征に始まり、百年戦争、ルネサンス、絶対王政、フランス革命など、常に世界史の主要な舞台として繁栄してきたパリ。「芸術文化の都」として、一億人にものぼるという、世界で最も多くの旅行者を惹きつける魅力はどのように形成されたのか。歴史を彩る王たち、たび重なる戦争と疫病の危機、そして文学や思想、芸術、建築……。フランス史の碩学とともに訪ねる二〇〇〇年の歴史の旅。
感想・レビュー・書評
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フランス史をざっくりとパリの街と共に学べる。なんだかんだでナポレオン3世の功績がすごいんだなと実感。あとエッフェル塔って結構最近だったの知ったの驚き。
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決して歴史を詳しく学ぶ本ではなく、パリの蘊蓄を知るための本としては良書。
こんな内容ってガイドブックに毛が生えたような物か個人ブログばかりだからね。
これはフランス史の学者さんが、パリの歴史を趣味でまとめたような本です。
ある程度フランスの歴史と文化を知っている事が前提であり、パリの地理も求められるためハードルが高い。
しかし、何度も個人旅行で訪れていて歴史も予習して観光地に土地勘がある私のような方なら最後まで読めるはず。(やっぱハードル高い)
前半に比べてもとから知識があったせいか後半はちょっとダレたように感じますが。 -
パリの歴史をざっと網羅できてよかった。
時系列ではあるものの、宗教・政治・芸術・学問など、テーマが統一されていない中で時間が流れていくような構成になっていたので、ちょっと読みづらかった。(慣れたけど。)
パリはかなり昔からデザインされた街という点で特殊なのだと感じた。
山手線一周ほどの広さなのにかなりの区があって、それぞれ特徴があったり、右岸と左岸で雰囲気が違うのはそうしたデザインされた街だからこそなんだろうなと思った。
パリ左岸は学問が発展したエリアということで、フランスの学問の歴史が書かれていた。
ワインがやや学問チックだったり、ミシュランが評論チックだったりする理由がなんとなくわかった気がする。
また、中世のフランスの識字率(日本と比較したもの)と、フランス語教育についても興味深かった。
歴史や格式を重んじるフランスは言語にもルールをしっかり定めているらしい。
そうした理由からフランス人はフランス語に誇りを持っているのだろうと感じた。(フランス人はフランス語しか話さないと言われているのはそうした背景もありそう)
あとはフランスは万博の影響が大かったことも驚き。
フランスでジャポニズムが流行っていたのも知らなかった。
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歴史をたどりながら、ある部分だけぽつぽつと切り取られ著者の勝手気ままにその内容だけは少し詳しく述べているので、全体の流れがよくわからない。フランスやヨーロッパとの動きとの関連や、少なくとも当時の建物などが分かるパリの地図ぐらいはないと本書だけでは理解が難しい。ヨーロッパ、フランスの歴史をしっかり勉強して、何度もパリを訪れた人が読む本である。せめて紹介した建物の最低限の写真ぐらいは載せてほしかった。少ない図版も細かすぎてよく見えない。パリに詳しい人にもパリを知らない人にも中途半端な著作である。読んでいて楽しくない。
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世界の芸術都市の歴史、宗教都市から政治都市そしてフランソア1世のダビンチ等イタリアからの人材輸入による文化都市への変転を綴る。ナポレオン三世時代の都市再生計画の推進「オスマン化」(実行推進者:オスマン知事の由来)による今日のパリの概形を辿る。戦争や革命による破壊を経験、一方ではカルナヴァレ博物館の由来、都市発展に結びついた3回を数える「万博」の歴史等興味深い。ファッション、食、芸術家の誕生(文学・絵画・音楽)、産業、ブランドの発展、レストラン、カフェそしてブラッスリーの拡大等パリの数々の魅力の源泉を紹介。
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女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000053706
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東2法経図・6F開架:B1/5/2658/K
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パリの歴史を文化から読みとっていておもしろかった