行動経済学の処方箋-働き方から日常生活の悩みまで (中公新書 2724)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121027245

作品紹介・あらすじ

日々の暮らしや仕事の課題、さらには大きな社会問題まで、その解決策は行動経済学にある。急速に普及したテレワークで生産性を上げるには? 新型コロナウイルス感染症対策にはどんな政策が有効? 経済活動と感染対策を両立させるには? 最低賃金の引き上げは所得向上につながる? 私たちが何気なくしがちな“非”合理なクセに、そして目の前に立ちはだかる大小の課題に、最新の経済理論を駆使して処方箋を示す。

感想・レビュー・書評

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  • 人は自分の目標を達成するために、あらゆる情報を集めて最善の行動をしている〜伝統的経済学

    人は様々な心理的バイアスや計算能力の限界によって、必ずしも最適な意思決定や行動がとれていない〜行動経済学

    人の心理や行動について異なる想定をする伝統的経済学と行動経済学の両方の視点から、社会や仕事の様々な課題の解決策を議論

    ・感染症の予防行動を促進するにはどうするか
    ・テレワークは生産性にどのような影響を与えるか
    ・マスクとトイレットペーパーが品不足になった原因の違いは

    「働き方から日常生活の悩みまで」(副題)、人が“非”合理な選択をする理由と対処法を示す、2022年11月刊

    〈自分の行動についての悩みを解決したい、社会や組織の課題を解決したいという人は、行動経済学を学ぶべきだ。〉──「エピローグ」より

    行動経済学のおおまかな理論については第一章にまとまっている

    ※〈一万円〉⇒〈1万円〉p.3

  • 日本の時事的な話題や社会問題について、行動経済学を用いた考え方を知ることができる本。個人的に経済学というとなんとなく敬遠してきてしまっていたが、とても読みやすく、面白かった。
    特に、人文学や社会科学を税金を使って大学で教育・研究する意味については、こんなことまで行動経済学で説明するのか!という驚きと同時に非常に腑に落ちた。

  • 日本の時事ネタを基に行動経済学で得られた知見を与えてくれる。

    著者が外国人の場合、文化の違いから具体例がわかりにくい場合がある。
    しかし、この本は日本の事例を日本人が解説しているので具体例がわかりやすい。
    ような気がする。

    この本に限らず、この著者の文章表現(用語と言い回しとそれらの順序や組み合わせ など)が私にはとても理解しやすく感じる。

    権威や権力に頼らなくても平和的に行動の変化を促すナッジの 理解/活用 は自身の生活を豊かにする財産になると思うので、この本に限らず、行動経済学の学習をお勧めしたい。
    そして、適切な倫理観を習得し、スラッジとならないようにご注意を…

  • とても面白かった。

    「70の法則。70を借りた金利で割ると倍になる年数が計算できる。(中略)努力の重要性も70の法則で理解できる。「

  • テーマ:悩み

  • 331-O
    小論文・進路コーナー

  • 【請求記号:140 オ】

  • 大学の教養で経済学を学んだのは随分昔だが、現実をそんな数式にして、何が判ってたつもりになってんねやろ、と思って、なんも役に立たん学問と思ってしまったのは事実だ。

    が、経済に関わる人が、非合理的な存在であって、それを理解して具体的に対策に活かしていこうという行動経済学。
    これは面白い。
    認知心理学とか社会学とかの研究結果も当然反映しているというか、反映せざるを得ない。

    本としては大上段でもなく、具体的な事象にどう対応するかっていうところを語ったり、コロナ対応、テレワーク、最低賃金の引き上げの効果など、まさに今話題になっていることも行動経済学の視点で説明する。

    なかなかに面白い。

  • ナッジが示す様に、人の行動は些細な要素に、知らぬ間に左右される事が多々あり、上手に使えば世の中の為になり、逆もまた然り。経済を知る事は人をよく知る事と同義で、人がどう考えるか、どう感じ何を思うかが、世の中を回す原動力になっている。そのうねりの前に、科学的、論理的思考の出る幕はないのかもしれない。

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著者プロフィール

大阪大学感染症総合教育研究拠点特任教授。

「2023年 『検証・コロナ期日本の働き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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