沖縄・奄美の小さな島々 (中公新書ラクレ 460)

  • 中央公論新社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784121504609

作品紹介・あらすじ

リゾート開発、ドラマ人気、米軍基地、尖閣諸島…揺れ動き、大きく変動しているのは沖縄本島だけではない。瀬底、多良間、鳩間等の小さな島から奄美までを歩き回り、現地の人と触れあうことによって、島の「いま」を伝える。変わりゆく島の姿は日本全体の縮図かもしれない…。「癒し」と「美ら海」だけではない南の島の素顔。

感想・レビュー・書評

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  • 何年か積読続けた末にようやく読了。面白かった。素朴な地で、素朴な感想が並ぶけれど、それが自然で、自然なままの島と変わってゆく島の流れがよく分かった。沖縄にも知らない土地はまだまだ多い。もっと知りたい、と言いつつ知識の浅い自分を実感。僕も回ろう沖縄。

  • 沖縄観光ではなく、旅人(旅行者とは違う)として観光ガイドブックには載っていないような小さな島をめぐっての話が載っていて、自分も沖縄の離島が好きな旅人として共感できるところ多々あり、のめり込んで一気に読んでしまいました。一部考え方が合わない部分はあるものの、手元に置いておき、沖縄に旅する時には持って行きたいと思わせる本です。

  • 今回2014年石垣のダイビング旅のお供として、羽田空港の書店で購入し石垣旅へ。作者の本は今まで何冊か購入しているが、この一冊はリゾート開発、ドラマ等での人気などで揺れ動く島人の心を素直に表現していて考えさせられる一冊となりました。なかでも、今回最終日にお邪魔した「黒島」の部分はとても参考に・・・。

  • ルポルタージュやってさ。島をたくさん回ったね。
    どこにも観光客や開発の手が押し寄せていることを
    いやだと言っている。
    島によっては言葉が違うから海外だと思っていかないとな。

  • この著者はとかく「離島と都会との接触」を否定する。離島で行われるドラマ・映画撮影、離島に移住した人が開くカフェやペンション、リゾート開発。それらにより観光地化すること、それが長続きせずまた過疎化すること、若者が島を出て行くこと。

    そういった離島が抱えるネックを否定しつつ、しかし一方で著者自身は旅人として離島に住む人々と接触すること、その土地の人々が昔のままで変わらずいて、自分に接してくれることを求める。

    また、奄美の旅では逆に、加計呂麻島で移住者が島の人々と対立せず受け入れられていることやその移住者に親切にされると喜んだりもする。

    どうも論点や島への想いに一貫性がないようにも感じるが、多くの島を旅しており、島によって住む人々の気質や島人と移住者との関係などがそれぞれ異なり、そのため著者も視点を定められないのかもしれない。本当にたくさんの島を旅しており、それぞれの島によって住む人々や抱えている問題が異なることがわかる。

    ただ、著者は「旅人」であるが故に、その島の人々の奥深くへは入っていかない。どうしても、「通過者」としてその時に体験したこと、会った人々との印象だけが印象に残ってしまい、本当のところはどうなのかあまり伝わって来ない。きっと、それこそ住んでみないとんからないのだろう。

  • 沖縄に今年も行けないので、せめて本だけでも…

  • 鳩間島、黒島、多良間島のみ読了。鳩間島。「瑠璃の島」効果で、人も店も宿も賑わったが、一時のもので、一軒のみの商店もつぶれ、さびれ、日帰り客ばかり増えた、と。また前回来たときに、里子の親と里子のことで口論になったが、消息を聞くに、里子は大人になり元気でやっているとのこと。里子制度も、馴染めなかったら当人には逃げ場がないのが問題といえば問題、と外からの意見とは前置きしつつ。黒島は「最初には行かない島」。だからこそ観光化されすぎず、のんびりしてるが、半面船会社の合理化で減便されるなど、便利さからは取り残されてしまう。そして、宮古からも石垣からも遠い多良間島。みて回るところが少ないことは、のんびりできそうなものだが、なかなか一筋縄ではいかないこともあり。

  • enjoyed the content because i learned culture and nature in islands I've never been to.

    MEMO:
    "こんにちは"--you should say hello to those in your destinations
    connecting islands with bridges leads to bad results rather than good ones.
    “古民家食堂&カフェ看板”
    Kuroshima is lucky because it didn't become a resort island
    I like the author's viewpoints to today's Japan as well as his appearance which looks honest and pure.
    I have become one of Cavelnaria Yoshida's enthusiasts!

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著者プロフィール

1965年北海道生まれ、早稲田大学卒。読売新聞社ほかを経て2002年からフリー。沖縄と島を中心に全国を周り、紀行文を執筆している。近著は『ビジホの朝メシを語れるほど食べてみた』(ユサブル)、『ニッポンのムカつく旅』(彩流社)、『何度行っても 変わらない沖縄』(林檎プロモーション)、『狙われた島』(アルファベータブックス)、『突撃! 島酒場』『肉の旅』『絶海の孤島』(共にイカロス出版)。ほか『沖縄の島へ全部行ってみたサー』(朝日文庫)、『沖縄・奄美の小さな島々』(中公新書ラクレ)、『沖縄戦546日を歩く』(彩流社)など沖縄、島関連の著書多数。早稲田大学社会人講座「実踏体感!沖縄学」「ニュースの街を歩く」ほか随時開講、ラジオアプリ「勢太郎の海賊ラジオ」でも番組「カベルナリア吉田のたまには船旅で」を随時配信。趣味はレスリング、バイオリン、料理。175cm×75kg、乙女座O型。

「2022年 『新日本エロい街紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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