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- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122019232
感想・レビュー・書評
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昭和への追憶を綴ったエッセイ集。妖しく艶めかしい。映画、文学、建築、挿絵、童謡、歌謡曲、狂女、制服と対象は多岐に渡る。戦時下で人外境を夢見た久世少年は、死の影に怯えながら死にゆくものの美しさに魅せられた。乱歩、ヴィスコンティ、夢二、久坂葉子、野溝七生子、それに同潤会アパート…これらのキーワードに反応せずにいられない人ならきっと、著者と一緒に心を震わすに違いない。先ごろ野溝七生子の著書を読んだばかりだ。故に彼女の謎にくるまれた晩年の孤高の尊さと死に際の正しさに感嘆した。「老婆の少女の声は、山梔の香りがする」
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”幻視する旅人”久世光彦のエッセイだ……雰囲気が満点過ぎる…。
ちょこちょこ入るキラーフレーズみたいなのが、あまりにも”こちら側じゃない人間の視点”で…ちょっとびっくりするくらい耽美小説・幻想小説・猟奇小説じみててぶったまげる…。
フィクションを撮っていた人間の視線はここから始まっていたのかもしれない…… -
ぞくぞくする昭和のかほり。
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久世光彦のここから後の一連の本のミソがぎゅっと詰まってます。
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