冬のオペラ (中公文庫 き 26-2)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 380
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122035928

感想・レビュー・書評

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  • 北村薫は『時と人 三部作』が好きなんですが、これは読むのちょっとタルかったです。登場人物に魅力がないため、3話目の中編で50ページ読み進めるまで事件が起きないのはツラかった。ミステリ部分もあまり興味をひかれなかった。
    書かれた時期も1993年と大分前だ。小説からは、まだ日本は現代のような閉塞感がなくノンビリしていた空気が感じられる。その空気と相まって語り口が古臭く感じてしまったのだ。

  • 三角の水/蘭と韋駄天/冬のオペラ

  • 名探偵とは「なる」ものではなく、存在であり意思である。

    榎木津とかマルタ・サギーみたいな感じか。

  • 8月22日読了。「このミステリーがすごい!」1994年度の第6位の作品。自ら「名探偵」を名乗りバイトで生活費を稼ぐ奇妙なビル同居人に興味を持ち、ワトソン係を買って出た不動産事務員の女子/主人公。2本の短編と、表題作の中篇を含む。短編は著者得意の「日常の謎」、表題作にて殺人事件を解決するが序盤で名探偵が現代に生きる意義/その不自由さ、彼の手腕を印象付けた上で本題の「事件」に入る、という構成は面白い。名探偵と同じかそれ以上に、「女性」というのも現代では生きにくいものなのか・・・。京都の旅の繊細な描写など、著者が男性とは信じられないな〜

  • 19<br />28<br />256<br />264<br />305<br />309

  • 北村薫氏の第1作目となる作品。この当時、北村氏は覆面作家であり、性別・生年月日・その他の情報は一切どの雑誌にも掲載される事はなかった作家であった。そんな北村氏が書いた冬のオペラは、やはりどこか柔らかく、でも哀愁の漂う作風の物語である。以前に読んだ3冊の覆面作家シリーズも同じような感じをうけたが、こちらは哀愁という部分において一歩上をいく作品だと思う。北村作品はこの不思議なバランスのうえに成り立つ作品。他のも読んでみたいと思っている。

  • 08/05/17読了

  • 2003年9月29日読了

  • 名探偵さんの事件が3つ。ちょっと新しいキャラクターかも。他の本でも北村薫さんの文章は易しいけれど詩的、知的。そして主人公の女性に透明感があります。時にこちらの知性がついていけなくなるけれど、この世界は好きです。

  • 名探偵巫弓彦が活躍するシリーズ

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著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。大学時代はミステリ・クラブに所属。母校埼玉県立春日部高校で国語を教えるかたわら、89年、「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。著作に『ニッポン硬貨の謎』(本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)『鷺と雪』(直木三十五賞受賞)などがある。読書家として知られ、評論やエッセイ、アンソロジーなど幅広い分野で活躍を続けている。2016年日本ミステリー文学大賞受賞。

「2021年 『盤上の敵 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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