マルセル・エメ傑作短編集 (中公文庫 エ 3-1)

  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122045866

作品紹介・あらすじ

不意に成長を始めるサーカス団のこびと、独軍問占領下のパリの夜を行く闇屋、裏社会に身を投じる青年、場末の街路をさまよう浮浪者、上流階級の偽善、農婦が語る飼い犬たちの思い出…ユーモアとリアリズムとファンタジーによって"良識"を反転させる異貌の語り部エメの奇妙な魅力に満ちた世界を味わうための七つの短編。

感想・レビュー・書評

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  • 前回読んだ角川文庫版「壁抜け男」よりユーモアは薄めの短編集。どうしても話の筋を追うよりフランス人とアラブ人の微妙な関係を思わせる「エヴァンジル通り」、ムショ帰りの男が新たに始める仕事「クールな男」、運び屋二人の緊迫した関係性「パリ横断」などどうもこれらのブラックな作品ではもたついた展開がどうも好きになれなかった。成長したことから生まれる悲しみ「こびと」、抗議行動への誇りと恋愛第一主義が何とも分かり易い若返り大騒動「ぶりかえし」、これまで飼ってきた犬について語る「われらが人生の犬たち」(今後犬テーマのアンソロジーがあれば絶対に収録希望)、お金持ちのお坊ちゃんを唆して資本主義万歳!という雑誌を作らせた結果「後退」などは好みで作品により好き嫌いがはっきり分かれる一冊。

  • シュールな短編が味わい深い。1年を24ヶ月にする法律が成立したからといっていくらなんでもここまでは壊れないだろう、と思うけど。

  • だいぶんファンタジーな味わい。
    「クールな男」が、格好つけているわけでも悪ぶるわけでもなく、ひたすらにクールで面白かった。

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