堂島物語3 - 立志篇 (中公文庫 と 26-15)

著者 :
  • 中央公論新社
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122055452

感想・レビュー・書評

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  • 止まらない。

  • 絶対的

  • 能登屋吉左衛門と名を改め、店を構えた吉左は、頼まれて他人の金も預かり、米仲買人として多額を動かしつつ着実に儲けを出していく。自らの商売は順風満帆だが、恩ある山代屋の身代が傾き、また、加保の実家と絶縁状態が続く等、思い悩むことも多い。そんな中、たった一度の取引で一万両単位の儲けを出した凄腕の仲買人、寒河江屋宗右衛門の存在を知り、畏怖の念を抱く。

    本作品は、江戸時代の時代小説ながら、大坂の商いの世界を描いているためか、(権力を傘に着た)武士が全く出てこないのがいい。また、山代屋の番頭の梅之助はちょっとヤバイけれど、基本的に腹黒の悪人が出てこないのもいい。

  • 天性の才能と努力で米仲買人になり、
    順調に人生を歩いている能登屋吉左衛門
    我が儘な修行元の奥さんや
    若息子は出てくるものの
    誰かを貶めたりいじめたりする話ではないのが
    本当に読んでいて清々しい。

  • 米取引の相場師をして、どこまで成っても善人である術。

  • 念願の米仲買人となった吉左は吉左衛門と名を改め自分の店「能登屋」を持つ。
    厳しい取り引きの中でなんとか儲けを出していく吉左衛門だか、天才米相場師・寒河江屋宗右衛門の大胆な取引に圧倒される。飯塚屋との出会い、かつての奉公先の窮地、妻の実家との関係と吉左衛門の廻りでは様々な出来事が起きてくる。
    そして竹の花、長雨での麦の不作、季節外れの蝗が指し示す先とは・・・

  • 大きな波乱はなく、落ち着いた巻だった。
    奢らず、人のお金を使うということに真摯に向き合って仕事をしていく姿や、過去の因果からの悩みを抱えながらも、感謝の念を忘れず、誠意を持って関わろうとする姿が印象的だった。

  • 寒河江屋宗右衛門との出会はライバルなのか?友となるのか?今後の展開が楽しみ。

  • 主人公の無敵っぷり手前。
    いいかんじに役者がそろった。

  • いろいろな人の力を借りて、順風満帆な吉佐衛門26歳。いろいろなエピソードは、将来の伏線か。人助けの古米売り。そして耳にする麦の不作。60年に1回咲くという竹の花の噂。季節外れのイナゴ。それがはたしてどのような話につながるのか。

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著者プロフィール

1961年北海道生まれ。98年に『修羅の跫』で第4回歴史群像大賞を受賞しデビュー。以降、時代小説や警察小説を中心に活躍。本書はドラマ化もされた「生活安全課0係」シリーズの主人公・小早川冬彦が、警視庁本庁から日本各地へ活躍の場を広げていくシリーズ第2弾。著書に「SRO 警視庁広域捜査専任特別調査室」「スカーフェイス」「警視庁SM班」などのシリーズ他多数。

「2023年 『スカイフライヤーズ 警視庁ゼロ係 小早川冬彦Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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