- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784122056398
感想・レビュー・書評
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ミステリーとホラーの融合。
生ける屍の殺人:「私を殺したのは私が殺した男」堂々巡り。ゾンビ殺人の謎解。
時鐘館の殺人:雪達磨の中の作家の死体。
事件解決後,もう一つ解決編あり混乱。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どれも面白かったけども特に表題の「時鐘館の殺人」は格別に面白かったです。
「黒白の反転」もオチがわからず良かったです。
生ける屍の殺人 ★★★☆☆
黒白の反転 ★★★★☆
隣の殺人 ★★★☆☆
あの子はだあれ ★★☆☆☆
恋人よ ★★★☆☆
時鐘館の殺人 ★★★★☆ -
どの話も読み終わるとゾクッとゾワッとする短編集。積んでた一冊なのですがホラーミステリーは苦手なのになんで購入したかなー。とにかく苦手。ただこれは小説の可否ではなく、私が苦手なだけ。イヤミスとはまた違う、やっぱりホラーミステリーだなと。刊行が1990年代、改訂版が2012年という背景を考えると王道みたいなミステリー。
短編集なので読みやすいと思います、ゾクッとが嫌いじゃなければですが。 -
6話短編集。相変わらず今邑さんらしい終着点に楽しませていただきました。不穏なものや不思議なSF調など多彩。「生ける屍の殺人」が工夫のある構成で、引っ掛けの二転三転がとても面白かったです。
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20230412
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短編集。昔から阿刀田高さんのホラー味が好きなのだが、それに通ずる。最後の1ページが怖い。
「黒白の反転」が好き。 -
初読み作家さん。まずは軽く短編集からと読み始めた。刊行が古い作品ということもあってか話の大半が「これはこういう展開になるのでは」と予想していたのが当たっていて、そういう意味では最近の作品のテンプレ的なものになっているのだと思う。刊行時に読めていればもっと楽しめたのだろうなぁと感じた。それでも表題作でもある「時鐘館の殺人」のオチには思わず膝を打った。なるほど、そういうことだったか。
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読みやすい短編集。
表題作の『時鐘館の殺人』がめっちゃ面白くて、読み終わったあとニヤニヤしたくなる感じ。
あとは『黒白の反転』も一筋縄でいかない感じが好き。 -
それぞれの短編の色がかなり違って、意外性があった。
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ちょっとホラー風味の作品も混じったミステリ短編集。お話としては、王道というか教科書的というか、安心して読める展開です。
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短編でスラスラと読めるが全体的に粗く古臭い。
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短編集でホラー風味ありサスペンスありで面白い。
とある作家が自身の作品(いわゆる作中作)を読んだ読者から挑戦状を叩きつけられる、という表題作の設定にワクワクした。
おすすめは黒白の反転。
真相が分かった瞬間の後味の悪さがいい。
元女優の峰夏子が引退後も女優で居続ける理由にゾッとしてほしい。
時鐘館の殺人が気に入った方は、ぜひ「よもつひらさか」も読んで欲しい。
本気でオススメできる短編集なので。 -
生ける屍の殺人★★★
黒白の反転★★★★
隣の殺人★★★
あの子はだあれ★★★
恋人よ★★★
時鐘館の殺人★★★★ -
謎が提示され、理屈でもって解決され、筋が通りました、はい、立派に本格です。・・・でもねぇ、寂しいんだよなぁ、それだけじゃ。
「あの子はだあれ」 は不可思議な出来事を超常現象として割りきって書いて理屈づけなんかしてないんだけど、これいいなぁ(阿刀田先生みたいで)。こんなんの方がこの作者には合ってるんじゃないか? ぼくはそう思う。 -
やはり、短編集はひとつひとつのパンチが足りない。
けれど、読み物としてはライトにページをめくれるので、重いものを読んだ後の箸休めにはちょうどいい。
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短編小説が何個か入った本。
どの話も面白かったが、やっぱり「時鐘館の殺人」が1番面白かった!
読者への挑戦系の話は好きじゃないが、ストーリーの一部として捉えられので抵抗なく読めた!
おススメ! -
短編の中に長編2作…
の作者の言葉に、短編連作で繋げて長編が浮かび上がると期待に胸高鳴らせ読んだけれど、とんだ勘違い。表題作「時鐘館」のことでした。設定や持って行き方に引き込まれるが、やっぱりねな終わり方。意外性は乏しい。 -
表題作の時鐘館の殺人は変化球でおもしろかった!ちょっと癖のある短編揃いです。
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今まで読んだ短編集が面白かっただけに、今ひとつな印象。正直、どれも薄味であまり印象に残らなかった。
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時鐘館の謎かけの仕方は面白いなと思った。
他の短編もそれぞれ面白いんだけど、鈍器で殴られるようなやみつき感ではない。
もう少しひと思いにやって欲しかった。 -
六編収録された本格短編集。オマージュと思われる作品やホラー落ちの作品などバラエティに富んでいてあまり統一感はありませんが、一筋縄ではいかない作品が揃っています。
ベストは【黒白の反転】ミステリーとしての納得の解決と、ゾッとさせるオチまでついた良作です。
【時鐘館の殺人】はプロットが凝っていますし遊び心もあります。完成度は一番だと思います。
残念なのは【恋人よ】。ラストの二行ははっきり言って蛇足だと思います。 -
今邑彩さんの短編集は相変わらず面白いです。
ただ今回はどの作品もあまり印象に残りませんでした。 -
面白かった。全部面白かったけど、時鐘館の殺人→隣の殺人→生ける屍の殺人→恋人よ→黒白の反転→あの子はだあれの順番で好きです。
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短編集、簡潔で読みやすい。
アリバイ、トリック、どんでん返し、
こういいうミステリが好きだ。 辻村深月氏もお薦めな
著者これからよんでこう -
白黒の反転…題のように物語の様々なところが反転する。読み終わったとき、題をみてはっとした。
隣の隣人…じわじわと真実が明かになり、最後はぞくっとした。
時鐘館の殺人…今邑さん作者自身も登場しており、読者に推理を委ねるところが面白い。途中で1度犯人を考えるため読み返した。最後、その様な観点もあるのだと考えさせられた。 -
2010/11/20
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今邑彩さんが今年亡くなっていたことを最近知ってショックを受けた。新作を心待ちにしていたので、もう作品が読めないと思うと本当に寂しい。今更ですが、ご冥福をお祈りするとともに、素晴らしい作品を遺してくださったことに感謝いたします。
さて、そんな今邑さんは決して多作な方ではなかったと思うので、ほぼ全ての作品を読んでいるはず……と思ったが、これは表題作がなぜか記憶になく、追悼の意味も込めて買ってみた。余談だが私が今邑さんの作品を夢中で読んでいた2010年末~2011年初頭頃は、彼女の作品の多くが絶版状態であり、アマゾンの中古で結構な値のついた文庫本を購入したりして頑張って集めた。それが、注目されてからは続々と新装版で復刊しており、悔しい思いをしたものだ。本書もそんな、今邑ブームに乗って復刊された新装版。ということもあって、既読かどうか確かめずに買った。
……で、読んでみた結果は既読であった。だが忘れている部分も結構あって、楽しめた。
時間の錯誤トリックという基本的なトリックに往年の女優の秘密を絡めた「黒白の反転」が特にお気に入り。表題作は、今邑さんがミステリ誌に寄稿するエピソードまで含めての1作。なかなか他にないタイプの短編で面白い。