殺さずにはいられない - 小泉喜美子傑作短篇集 (中公文庫 こ 59-2)

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  • 中央公論新社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122064423

感想・レビュー・書評

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  • 「奇妙な味」という呼び名を知った。シニカルなユーモア、黒い笑いの短編集だった。『被告は無罪』なんて特に印象的だった。

  • 内容がやや古い

  • 大人のための贅沢な愉しみがここに。ミステリ、ホラー、ショートショート――バラエティ豊かな短篇集第二弾。〈巻末エッセイ〉山崎まどか〈解説〉日下三蔵

  • まさかの食べあわせによる殺人方法の話は既読感があったが、ドラマ化され、某バラエティー番組で「変わった殺人方法」として取り上げられたのを見たから記憶にあったらしい。

  • ミステリ短編集。ほんの少しの毒を含みながらもスタイリッシュな読み心地が魅力です。そっか、こういうのを「ファンシィ」と言うのですね。
    お気に入りは「冷たいのがお好き」。この殺人トリックは凄すぎます! インパクト大だし、まさしく前代未聞。実際には不可能だそうですが。逆にそれはほっとしました。嫌だよねえこれ。ラストの一文があまりに怖いし。
    「被告は無罪」も、いったいどうなるのかと展開にはらはらさせられた後のこの結末。何ともいえず印象的でした。

  • 短編集「殺さずにいられない」に加え、ミステリエッセイと、とらばーゆに掲載されたショートショートも収録。お得になって再版された短編集です。
    編者解説にもある通り、実にバラエティに富んだ1冊です。そしてまた実にバランスのよい作品たち。共感はするけれどその世界に入り込むことなく、適度な距離を持って傍観できます。どんなに恐ろしい真相が隠されていても文章構成の妙に感心したりどこかおかしみを感じたり。あっけにとられてしまうような手段でも登場人物の対応に賛辞を送りたくなったり。その余裕が「大人の楽しみであるミステリ」に繋がっているように思います。
    年数回の神保町詣と旅行先での古本屋訪問を繰り返し、喜美子お姉様の作品がだいぶ手元に揃ってきました。それでもまだ持っていなかった作品が再版されるのは実に嬉しい。その一方、手元にある入手困難作品が再版されてしまうと優越感が傷つくのでやめてほしいと思ってしまうのは我ながら狭量なことです。

  • 復刊が続く小泉喜美子の短編集。
    各短編の内容に触れるとネタバレになってしまうが、期待を裏切られることはなかった。エッセイが収録されているのも嬉しい。なんと、ベスト10の中にリラダンやイヴリン・ウォーが入っている……!

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著者プロフィール

1934 - 1985。推理作家、翻訳家。1963年に『弁護側の証人』でデビュー後、多くの作品や翻訳を手がけたほか、ミステリーに関するエッセイなども。歌舞伎好きとしても知られ、論考を残している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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