日本の星-星の方言集 (中公文庫 の 4-13)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 95
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122066724

作品紹介・あらすじ

星の文人・野尻抱影がライフワークとして収集した星の和名七百種の集大成。日本各地から報ぜられた四季の夜空をいろどる珠玉の星名が、該博な学殖と透徹した詩人の直観力とをもって紡がれていく。解説・石田五郎

感想・レビュー・書評

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  • これこそ研究、学問という名に値する書。これ自体が民俗学的成果であり、歴史であり、教育であり、そして文学であるということ。冒頭はしがきの著者の控えめな表現にその志もしかと見える。野心で学問をやっていない。

  • 野尻抱影のライフワークと言っても過言ではない星の方言集。本土だけでなく、琉球、アイヌ、果ては古文献から星に関する項目を抜き出し、解説を加える。事典といってもオーバーではない。
    農業や漁業に関連付けられた星の名前は、昔の人達が星に対して、今よりも生活に密着していたことが伺われる。

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50141996

  • 星の和名など、考えたこともなかった。
    星に限らず、和名を知るたびに、日本語の豊かさを実感する。

    そうか、野尻抱影と稲垣足穂はそこでリンクしてくるのか。。

  • 普段はカタカナの名前で呼んでるけど
    色々な地方の星の名前も趣がある。
    生活に結びつく名前も多く、身近な存在だと気付く。
    最近は何かイベントがないと夜空とか見ないなぁ

  • 星の文人・野尻抱影がライフワークとして収集した星の和名七百種の集大成。四季の夜空をいろどる珠玉の星名を紡ぐ。〈巻末エッセイ〉松岡正剛〈解説〉石田五郎

  • 星の名前はそれなりに知っていても、「和名」となるとさっぱり。ということを教えてもらえただけでまず僥倖。天体で時を測る生活がすでに遠く、主としてギリシア神話の星の馴染みよさにも覆われて、知らないということさえ知らなかったことに衝撃を受けた。
    そこへ著者の情熱と愛を通して、日本語における星の研究をつぶさに見ていける。文庫新版ありがとう。

    農耕漁労の助けに由来する呼び名が多いのは想像通りとして、身近な生活の事象そのままみたいな名前まであるのが面白かった。ロマンスやキャラクター性の華とはまるで別種の魅力かも。そうかと思うと時折、人や獣が天に召し上げられて星になったといういかにもな話が出てくるから不思議。
    かえって謎を深めたのは二十八宿の日本語訳。言われてみればたしかに、「すぼし」と「なかごぼし」くらいしかそれらしい名前がない。なぜそうなった。

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著者プロフィール

野尻抱影

一八八五(明治一八)年、横浜生まれ。神奈川一中時代、獅子座流星群の接近以来、星の虜となる。早稲田大学英文科卒業後、教職、雑誌編集に携わる一方、天文書多数を著述。生涯を通して星空のロマンと魅力を語り続けた。冥王星の命名者としても知られ、日本における天文ファンの裾野を広げた功績は大きく、「星の抱影」と称される。小説家、大佛次郎は実弟。一九七七(昭和五二)年没。

「2022年 『星三百六十五夜 秋・冬』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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