そこに無い家に呼ばれる (中公文庫 み 50-3)

著者 :
  • 中央公論新社
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本棚登録 : 224
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784122073968

作品紹介・あらすじ

もし何かが「一つずつ減っている」または「増えている」と感じたら、この読書を中止してください。

作家・三津田と編集者の三間坂は、これまで家についての禍々しくも興味深い五つの話を知り、次いで〈烏合邸〉で記された四つの体験談にかかわってきた。
そして今回、三間坂の家の蔵から新たに発見されたのが、厳重に封印が施された三つの記録――それらはすべて「家そのものが幽霊」だという奇っ怪な内容で……。
最凶「幽霊屋敷」シリーズ最新作!
〈解説〉芦花公園

感想・レビュー・書評

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  • こっっえぇ〜((((;゚Д゚))))!!!
    完全に油断してた…

    もう勘弁してください(༎ຶ⌑༎ຶ)


    ーーーーー

    もし何かが「一つずつ減っている」または「増えている」と感じたら、この読書を中止してください。(本文より)

    ーーーーー



    前作『わざと忌み家を建てて住む』が怖すぎて、アレを超えるモノはあるまいと完全に油断しきっておりました。

    今回は『家』の怪異。

    家は生物じゃないから、怖さもそこまでじゃなさそう。
    でも三津田作品だし、シリーズ全部読みたいよね。

    …てな事で、3作目も読みました。


    なんせ1作目を読了後、あまりのおもしろさ(怖さ)に「シリーズ全部読もう!!」と公言したのですから。

    2作目の途中で怖すぎて挫けはじめ、でも何とか何事もなく読了することができ、やはり続けて読みたくなってくるのです。

    これはもう怪異に導かれてる?笑


    『そこに無い家に呼ばれる』は、一晩、夜を跨いで読みました。

    夜、途中経過のネタバレを友人Sと少しだけ話していました。

    翌日の朝(今朝)続きを読み進めると、昨晩話していたネタバレ中の考察が(非常に)怖い形で作中に登場してきました。

    背筋に悪寒が走った私は、すぐSにLINEしました。
    「怖すぎる…!!!(༎ຶ⌑༎ຶ)」


    三津田先生が読んだ『家』に関する資料は、前作同様、三間坂さんの蔵の中から発掘されたお宝。

    木箱と缶に入っており、その上からお札のようなものと縄で封印されています。

    中には1冊のノート、自分宛の手紙の束、精神科医によるファイルの3つが入っていました。


    この『幽霊屋敷シリーズ』は、3冊全て読むことをおすすめします。

    1冊、2冊しか読まないのは勿体無い。


    全て読み終わった時……さらに怖い事請け合います。


  • 今回もホラーを堪能させていただきました♪

    読んでいる間に何も増えなかったし、何もなくならなかったので安心ですね。
    幽霊屋敷ものにこうした描き方をされると更地を歩くのが嫌になるかもですねぇ。

    でも、最終巻まで楽しませていただきましたので、次は別な仕掛けで楽しませていただきたいです(*^^*)

  • 一つずつ減っているのには驚いた!
    そこに無い家は怖すぎ…
    新社会人の報告の所は読み応えがあった。

  • モキュメントは映画でも大好物です。
    故に、すごく楽しめました。
    作中では
    「前2作を読んでいなくても〜」
    と、ありますが
    絶対、前2作読んでた方が
    楽しめたなぁと後悔です。

    同系統で言えば
    芦沢央先生の
    「火のないところに煙は」が
    単作で読みやすかったかなと。

  • 幽霊屋敷シリーズもいよいよラスト
    今回は怖さと面白さのバランスが
    丁度良い感じでめっちゃ楽しめた♪♪

    今回も三間坂さんが怪異大好き亡き祖父の
    魔物蔵からある家の記録発見
    しかも記録は箱に入れてあり尚且つ封印の御札を
    してる。曰く付き、一目で見て分かる
    ヤバいヤツwww
    にも関わらず、二人は封印を解いて読む事に、、
    僕なら絶対解かない、、、
    二人の好奇心と鋼のメンタルに拍手⁝(ᵒ̴̶̷᷄⌑ ᵒ̴̶̷᷅   )⁝

    肝心の中身はというと
    『新社会人の報告』
    『自分宛ての私信』
    『精神科医の記録』
    と三部構成になっております。

    タイトル通りに無い家に魅入られた記録が綴られ
    ていて家、自体が怪異なっていて
    一見すると怖いのか?と思いきや
    しっかり怖い……(´ºωº`)
    さすが三津田信三、お見それしました。(ノ_ _)ノハハー

    シリーズでもお馴染みの三津田信三による
    恐怖の自己責任でお願いします。の煽りも
    読者に恐怖の種を植え付けてくる。
    そして、、、今回は一緒に読んでいる
    友人K氏も僕に煽り散らかしてきたので
    フルボッコ気味の僕は何とか読み終えることが出来ました。(〃´o`)フゥ…

    結論を言うと本作は非常に面白かった
    恐怖もさる事ながら、
    三津田信三による怪異の解釈がめっちゃ面白い
    名探偵かよ!と言うぐらいとても良かったです

    シリーズを通して思う事は、、、
    僕も頭三会に行きたい( ´͈ ᵕ `͈ )
    そんで二人の考察合戦を聞きながらビールを飲みたい〜♪クゥーッ!!”(*>∀<)o(酒)"

  • シリーズ3作、読了。

    家自体が意志を持ち、幽霊屋敷として現れる。古今東西の小説でもあまりないケースという話を三間坂秋蔵としているが、訪れた者に富をもたらすという迷い家も幽霊屋敷の一種ではないかと思ったのだが、ちょっと違うのだろうか。

    「そこにない家~」内に張られた伏線だけでなく、シリーズを通して張られた伏線もあり、内容についてだけでなく、その設定に関しても、どれだけ緻密に計算をして書かれているのか驚くばかり。おかげで怖さよりも驚きのほうが勝ってしまった…。

    小説内で考察の種になっていた幽霊屋敷などに関する本も面白そうなものが多く、また読みたい本の積読が増えることになった。

  • 久々にホラー小説を読んだというのもあって、一気に読んでしまった。
    冒頭はやたら他作品のタイトルとあらすじが紹介され、興味がそそられる作品もあったのでメモしたものの、紹介される作品数が多すぎてちょっとくど過ぎると思った。
    いざ始まってみれば、新社会人の報告は面白かった。そして幕間では、この表紙は顔が1つと目が3つだが???とよくわからなかったり、この本はシリーズ3作目らしいので(1作・2作目未読)、前作らの比較の話など、読み飛ばす箇所もありつつ。
    3つの話を経て、それぞれの関連性を検討してみると時系列になっており、全て繋がっていると判明する。そこらの考察がミステリーっぽい。

    しかし、個人的には新社会人の報告と、自分宛の私信が1番面白かった。精神科医の記録は江戸川乱歩っぽさがあった。
    最後の1文字ずつ減っていくページは凄いし、追記にはふふっとなった。

    あの家に呼ばれる 新社会人の報告
    その家に入れない 自分宛ての私信
    この家に囚われる 精神科医の記録

  • 冒頭の関連作品紹介コーナーがどんどん長くなってる気がする。これは本当にいるのか?毎回飛ばしている。

  • いわゆる幽霊とは違って、新鮮で怖くて面白い。日記や記録の形をとったホラーは大好物。なのだけど、やっぱり現実に侵食とか言われると醒めるし冷める。こんな家に出会ったらどうしよう、とドキドキ読んでいたのに、突然こっちを名指しされて「それはないわ」と興醒めする気分。こういうオチが多いのはそれが人気だからなんだろうけど…。

  • 母が亡くなってから2週間と少し。こんな話を読む心境ではないはずが、三津田さんにはスルスルと吸い寄せられ、母の遺影に見守られながら読みました。巷で大ヒットを飛ばしているいくつかのモキュメンタリーも読みましたが、やっぱり私は断然こっちが好き。なんとも言えない余韻があって、深い。

    何かが一つずつ減っていたり増えていたりしたら気をつけよって、わざわざそういうのを見つけて数えてしまうじゃあないですか(泣)。ラスト3頁は『逆転美人』並みの労力を感じました。というのは『逆転美人』の藤崎さんに失礼ですかね(笑)。怖かった。

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著者プロフィール

三津田信三
奈良県出身。編集者をへて、二〇〇一年『ホラー作家の棲む家』でデビュー。ホラーとミステリを融合させた独特の作風で人気を得る。『水魑の如き沈むもの』で第十回本格ミステリ大賞を受賞。主な作品に『厭魅の如き憑くもの』にはじまる「刀城言耶」シリーズ、『十三の呪』にはじまる「死相学探偵」シリーズ、映画化された『のぞきめ』、戦後まもない北九州の炭鉱を舞台にした『黒面の狐』、これまでにない幽霊屋敷怪談を描く『どこの家にも怖いものはいる』『わざと忌み家を建てて棲む』がある。

「2023年 『そこに無い家に呼ばれる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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