民衆宗教論: 宗教的主体化とは何か

  • 東京大学出版会
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  • Amazon.co.jp ・本 (402ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784130104135

作品紹介・あらすじ

1970年代から80年代,宗教学や歴史学において,金光教や大本教など民衆宗教の教祖・教団について活発な研究・議論が展開された.日本近代において宗教的主体化がどのようにおこなわれ,いかなる社会的役割を果たしたのか.現代的状況のなか,あらためて民衆宗教研究の意義を世に問う.

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  • 【書誌情報】
    『民衆宗教論――宗教的主体化とは何か』
    島薗進
    安丸良夫
    磯前順一
    ISBN:978-4-13-010413-5
    発売日:2019年05月30日
    判型:A5ページ数:402頁
    定価:税込7,480円(本体6,800円)
    ジャンル:人文科学 > 宗教

    内容紹介
    1970年代から80年代,宗教学や歴史学において,金光教や大本教など民衆宗教の教祖・教団について活発な研究・議論が展開された.日本近代において宗教的主体化がどのようにおこなわれ,いかなる社会的役割を果たしたのか.現代的状況のなか,あらためて民衆宗教研究の意義を世に問う.
    http://www.utp.or.jp/book/b437921.html

    【主要目次】
    序 章 オウム真理教事件,そして東日本大震災との遭遇(磯前順一)

    第I部 謎めいた他者と宗教的主体化(磯前順一) 
    はじめに――金光教へ
    第1章 宗教的主体化と転移論的回心
     1 超越論――孤独と自由
     2 転移論――通俗道徳と生命主義
     3 回心論――金光大神ののどけ
     4 呪術論――金光教と民俗宗教
    第2章 謎めいた他者と超越的主体
     1 生神論――謎めいた他者の声
     2 世直し論――全体性と無限
     3 異端論――凡庸な悪
     4 救済論――ミロクの世
    おわりに――国立の書斎にて

    第II部 異端と全体性(安丸良夫)
    第1章 講演 日本思想史における宗教史研究の意義
     はじめに
     1 民衆宗教への関心
     2 民衆の自立とイデオロギー編成
     3 日本社会の非宗教性
     4 現代宗教の新たな条件
     質疑応答・懇談
    第2章 安丸良夫との対話 教学の「思想化」について
     討議1 個的信仰と普遍的信仰
     討議2 思想化と教義化
     討議3 信仰確認と社会科学的認識
     安丸氏との対話を終えて

    第III部 生神思想と孤独(島薗 進)
    第1章 生神思想論――新宗教による民俗〈宗教〉の止揚について
     1 新宗教の発生基盤
     2 新宗教の成立と生神思想
     3 生神思想の稀薄化
    第2章 金光教学と人間教祖論――金光教の発生序説
     1 人間教祖論と大患体験
     2 生神思想の蘇生――高橋正雄
     3 教祖の人間化――戦後教学
     4 超越性の回復――現在の教学
     5 まとめと展望
    第3章 金神・厄年・精霊(しょうりょう)――赤沢文治の宗教的孤独の生成
     1 宗教的恐れの対象
     2 厄年への恐れ
     3 養家の伝承
     4 精霊(しょうりょう)への恐れ
     5 宗教的孤独の生成
    第4章 宗教の近代化――赤沢文治と日柄方位信仰
     1 新宗教と脱呪術化
     2 小野光右衛門の日柄方位説
     3 文治と日柄方位
     4 二つの脱呪術化
    第5章 民俗宗教の構造的変動と新宗教――赤沢文治と石鎚講
     1 大患以前における民俗宗教との関わり
     2 石鎚講との出会い
     3 大患以後の信境展開と石鎚講
     4 民俗宗教の構造的変動
    第6章 初期新宗教における普遍主義――習合宗教の流れの中で
     1 宗教的普遍主義と日本の神々
     2 習合宗教における霊威神信仰
     3 大衆的習合宗教と初期新宗教における神の性格
     4 全体性の主張の欠如
     5 結語

    終 章 民衆宗教発生論の現在(島薗 進)

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著者プロフィール

島薗進(しまぞの・すすむ) NPO東京自由大学学長、大正大学客員教授、上智大学グリーフケア研究所客員所員。著書に『現代救済宗教論』『現代宗教の可能性』『スピリチュアリティの興隆』『日本仏教の社会倫理』『明治大帝の誕生』『新宗教を問う』ほか多数。

「2023年 『みんなの宗教2世問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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