パクス・デモクラティア: 冷戦後世界への原理

著者 : ブルース・ラセット 鴨武彦

• 東京大学出版会 (1996年10月1日発売)

作品紹介・あらすじ

民主制は世界に平和をもたらすか。"民主制による平和"を検証し、大規模な暴力のない世界を展望する。

感想・レビュー・書評

[H.Satoさんの感想 · 2012年10月26日]

冷戦の間、ソ連とアメリカの敵対状態は過度なまでに決定づけられた。2つのスーパーパワーの間では政治システムの大きな違いとそこに組み込まれたイデオロギー上の構想のために、恐るべき政治的、軍事的対立が避けられなかった。2つの超大国からなるシステムによって生じた緊張もまた、このような対立を促進し、両国はそれぞれ、二極対立の中で大規模な同盟を率い、相手側の力おいかなる強化に対しても、これを自国の安全保障に対する脅威となるものとして抵抗するようになった。