法然の編集力

制作 : 松岡 正剛 
  • NHK出版
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本棚登録 : 123
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140815052

作品紹介・あらすじ

"編集"の視点で読み解く、まったく新しい法然の世界、これがセイゴオ流、法然入門。

感想・レビュー・書評

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  • さらさらとわかりやすく読みました。46ページから49ページがこの本の中心でしょう。法然が善導の「観経疏」における、乱れた社会で乱れた心のまま善を積む「散善」に着目し、困難な修行や経典を読むことでなく民衆自ら選択できる称名念仏によって、ただひたすら阿弥陀仏の名を唱えて、正しく真っ直ぐ生きていこうとする方法を打ち立てます。誰もがその仏教を選択できることにより、誰もがそれぞれの形で、それぞれの場面で阿弥陀仏の名を唱え、正しく生きようとする。その方法の転換を、末法の世に行いえたことを評価し、説いています。死や、乱れや、地獄がおさまる場所、おさまることば。それを、長大なお経ではなく、ただリフレインに決したところのうまさと怖さが、読んでいて感じました。

  • 【要約】


    【ノート】
    ・amazonの関連本、オススメ本で

  • 智慧第一の法然房が乱想の凡夫と言い切って南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏。親鸞とか道元とか日蓮よりも魅力的だという松岡正剛はやはり素敵な大兄だ。樹先生は兄貴だけど、正剛兄だよ、いつまでも。

  • 浄土宗の「法然」さん。
    家系が浄土宗ということもあり、法然について理解を深めるのに読んだ一冊。
    法然がさまざまな仏法を集約し、「南無阿弥陀仏」のみ唱えればいいという結論に達したのは評価に値します。
    ただ、法然の没後800年に東日本大震災が発生したのは無関係ではないというのはどうなんでしょう?

  • 親鸞の影に隠れてあんま目立たない、「選択本願念仏集」の法然。
    情報の足し算と、本質の引き算を、同時に出来る才能を持つ。それが編集力らしい。なんかフェルメールみたい。引き算の美学みたいなところで共通点がある。
    前半『法然のパサージュ』に、法然の何がスゴいのかが全部書いてありやす。

  • 法然上人を「信仰の根拠を求めるための構造的編集」者に見立てるところが松岡正剛らしさかな。

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