- Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140815243
作品紹介・あらすじ
思想と市民をつなぐ架け橋として、日常生活に立脚して幸福への指針を導き出した二十世紀フランスの哲学者、アラン。彼は「哲学は、生についての省察である」という立場から、幸福は誰かに与えられるものではなく、自らの意志と行動によってつくりだすものであると説いた。美しい言葉で織りなされる即興の思惟は、同時に力強い誓いを要求する。つい不幸に陥りがちな私たちの在りようと、自他にとっての幸福の本質とは何かを探る。鎌田實氏との対談/読書案内/年譜を新たに収載。
感想・レビュー・書評
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「幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ」
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「幸福」はそれ自身が徳である。我々は高邁と礼節を用いて自身から不可分である情念を制御し、意思・努力・行動で自分のみならず他者・自らを取り巻く環境を形成していく。この他人とともに自己を形成する過程に「幸福」は内包されている。心や意識が硬化し、ただ「待っている」だけでは「不幸しかない」。巻末にあるように、ニーチェの「力への意志」に近いものがあり、道徳の系譜や善悪の彼岸と合わせて読みたいと感じた。
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アランの「幸福論」を解説した本。
自分のことを不幸だと思ってしまうこと(情念)がいけないとか、発生してもいない心配事を考えて不幸と思ってはいけないとかは考えさせられた。
貧者とも平等であるという考え方で、与えたり施しにも否定的のようなのでメンタルヘルスが弱っているときに読んだらどう思うかなぁ・・。「幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ(プロポ77)」
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悲観主義は気分によるものだが、楽観主義は意思によるものである。
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人生の指針になる。
幸せになるのは意志が必要。また人間の義務とまで言っています。 -
アランの「幸福論」を丁寧に解説してある良書でした。
邦訳も読みたくなりました。
「幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ」なんてグッと来ました。
他人を幸せにしたいならますば自分から。
もっともっとスマイルで日々を謳歌します。 -
幸福は自らの行動で掴みにゆくもの、ということ。NHKオンデマンドとともに読了しました。前向きになります!
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アランの幸福論の概要がわかります。
さまざまな生活の場面における幸福についての断章(プロポ)で構成されているそうです。
この本自体はさらっと読めましたが、本編は味わって読まなければ得るものは半減すると思います。
・礼儀を知らない人はよい人間関係を築けない。
・悲観主義は感情で、楽観主義は意志の力による
・幸せだから笑うのではない、笑うから幸せなのだ。