サイエンス・クエスト 科学の冒険 宇宙の生命、死の意味、数の世界

  • NHK出版
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本棚登録 : 135
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140815410

作品紹介・あらすじ

地球以外の星に、生きものはいるんだろうか?なぜ、みんないつか死ななければならないんだろう?算数とか数学って、生活のなかで役に立つんだろうか?-北欧の人気サイエンス・ジャーナリストが、10代に向けておくる"思考するための"科学入門書。

感想・レビュー・書評

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  • ノルウェーの科学ジャーナリストが贈る、10代に向けた科学の入門書。
    3部構成になっており、「宇宙」「死」「数」をテーマに科学の世界へ誘ってくれます。

    巻末の解説で長沼毅先生は、「本書は3つのテーマの縦糸を、"生命"や"思いやり"の横糸でつなぎ合わせている」と述べています。
    一見関連性の無いようなテーマに見えますが、世界をひも解いていくと、結局のところすべての事象はつながりを持っているのだ、ということが感じられました。
    例えば、「死」のテーマだけでもいろいろな視点から述べられていておもしろかったです。
    各国で死をどのように捉えているかという民俗学的な見方、輪廻転生や「死の国」はあるのかといった宗教的な見方、デカルトの二元論などの哲学的な見方、そしてサイボーグや冷凍保存器などの科学的な見方…。

    また、数学を「自然の言葉」と書かれていたことにも、興味を惹かれました。
    環境が違えど、自然にひそむ数のしくみは変わらない。
    だから、もし地球の外に住んでいる生物と交信するときには、彼らとの共通言語が数学になるかもしれない。
    …なんだか、わくわくする想像ではありませんか!

    案内人でもある著者は本書を読み手に語りかけるように書かれているので、「教えてもらう」というより「一緒に科学の冒険をしている」という感覚で楽しめるのがよかったです。

  • やや厚みはあるけど文字が大きめですらすら読める。
    内容は数字が少々と宇宙での生命のなりたち、
    あとはサイエンスと謳っておきながら死ぬことの意味など、
    哲学的なテーマもわかりやすく語りかけてくれる。

    理系(特に数学)は苦手なのだけれど十分に理解できた。
    ページレイアウトなど、細かなところにもこだわっていて
    読めば読むほど面白い。

    児童書なので漢字がかなり開いてあって少々読みにくいけれど、
    逆に漢字が多かったら小難しすぎて敬遠しそうなので
    実はちょうどいいバランスなのかもしれない。

    もちろん子どもには無条件にお勧め。
    大人の鑑賞にも耐えられる。
    ノルウェーのサイエンスに対する教育水準の高さを感じました。

  • 子ども向けの科学教養書。
    実は1回読むのを挫折している。導入部が、私に合わなかったらしく、読みづらさが先に出てしまった。しかし、いざ読み切って仕舞うと、素晴らしい良書となっている。
    宇宙・生命・数学の三部作で、平易な言葉で解説されているのでわかりやすくオススメ。特に数学に関しては、苦手な人にもわかりやすい。
    【メメント・モリ】も意識されている。

  • 請求記号・404/Ne
    資料ID・100059152

  • 「死」についての章に惹かれて図書館から借りてきた。
    死について考えることは生きることについて考えるのと同じ。原子やタイムスケープの観点は興味深かった。
    甥っ子が10代になったら、是非読んでほしいと思う。

  • 2013年7月1日

    <SCIENCE QUEST:LIV I UNIVERSET / HVORFOR DøR VI? / TALLENES VERDEN>
      
    ブックデザイン/椿屋事務所
    カバーイラスト/齊藤みのり
    本文イラスト/竹田嘉文、Ann Avranden、Marius Renberg

  • 図書館立読。
    著者がノルウェーの子供向けに執筆した科学読み物。
    宇宙・死・数の三部構成。
    一見脈絡のないコンセプトだが、生命という一つの繋がりでくくられている。

    字体も読みやすいので、子供に与える科学読み物としては解りやすい。
    子供と一緒に読んでも良し。

  • 科学読物=サイエンスフィクション(SF)を読むための基礎知識としてよい。
    SFに出て来る話題の背景,科学的発想がどういうところにあるかを知るのによい
    百科事典のようなもの。
    コラムがたくさんあり,面白い。
    用語解説がもう少しあってもいいかも。

  • 「世界のたね」の人だったか。子供相手にはとにかく食いつかせるつかみが必要という考えにのっとっている。
    サイエンス版池上彰の感だが、日本でそれを担えそうなのは竹内薫氏くらいか。

  • 図書館の新刊コーナーで見かけ、宇宙や数学はわかるが、「科学」のくくりで死を取り上げるというのは、どんなふうに話が展開されているのかとちょっと興味をそそられて借りてみた。
    サブタイトル通り、宇宙と死と数についての3章からなり、その不思議にせまるYA向けの本。

    この3項目をからめて説いているのかと思ったら、結構それぞれ独立して語られていた。
    少なからず関連はあるぞ、ということで一冊にされているんだろうけど、あまり必然性は感じられなかったかな…。それぞれ単独で本になっていたとしても、充分興味深く読めたんじゃないだろうか。
    解説で、長沼先生が「生命」や「思いやり」という横糸で繋がっている、と言っているけど、う~ん、ちょっと無理があるような気がする。

    若年層向けなので簡単なものだろうと高をくくっていたが、言葉は平易で語りかける表現になってはいるものの、なかなか掘り下げが深くて大人でもばっちり楽しめる。虫が数を数えられるなんて、びっくりだ!
    ただ、数学の章は読むの辛かった…(汗)。数学が苦手な自分を実感。

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著者プロフィール

1964年ノルウェーのオスロ市生まれ。オスロ大学で天体物理学を専攻して卒業後、科学ジャーナリスト、作家、翻訳家として活躍。『太陽――ぼくたちの恒星』(1994年)でノルウェー文化省の最優秀ノンフィクション作品賞を受賞。1996年に本作でノルウェーの権威あるブラーゲ賞最優秀作品賞を受賞。教科書や数多くの科学読み物を執筆し、北欧学校図書館協会児童書賞など多数の児童書賞も受賞している。本国ではテレビやラジオの科学番組の講師としてもおなじみで、講演活動も精力的に行っている。邦訳に『未来のたね』(NHK出版)がある。

「2016年 『世界のたね 真理を探求する科学の物語 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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