思考の教室: じょうずに考えるレッスン

著者 :
  • NHK出版
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本棚登録 : 526
感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140818336

作品紹介・あらすじ

大学新入生しょくんへ、そして〝じぶんって考えるのヘタかも?〟と思ってる大人のみなさんへ。累計26万部突破『新版 論文の教室』著者による、思考のトレーニング本がここに誕生。
「演繹」「帰納」をいっさい使わず身近な例を豊富にまじえ、まずは論理的思考の本質を柔らかく説く。でも、さまざまな偏見や思考の飛躍によって、論理の筋道は曲がりくねってしまう。ならば、〝じょうずに考える〟ためには、どんな装置を使って、何をどのように勉強すればいいのか?
 語彙を増やす方法から、じぶんの考えを効率的に伝えるための文章設計術、相手の考えをきちんと理解するためのクリティカル・リーディング、相手といっしょに考えるためのディベート術まで、ユーモア&論理エキスたっぷりの戸田山節で講義。一冊ですべてを網羅した「知の教典」、練習問題44問も付いた決定版!  

序 章 「じょうずに考える」ってどういうことだろう?
Ⅰ 基礎編──じょうずな思考の入口は、「論理」で開かれる
第1章 そもそも「考える」ってどういうことかを考えてみるぞ
第2章 これが、「論理的思考」の世界でいちばんシンプルな定義だ!
第3章 サポートとツッコミについて、さらにツッコんでみよう 
第4章 論理的思考のようで論理的でないベンベン、
それは何かと尋ねたら……
第5章 しかし、私たちのアタマは論理的思考に向いていない、
という「不都合な真実」 

Ⅱ 実践編──生まれながらのアホさかげんを乗り越える3つのやりかた
第6章 まずは、語彙を増やすことから始めよう
──テクノロジーを使って考える①
第7章 ローテクな「紙とペン」こそ思考強化の最強の味方
──テクノロジーを使って考える②
第8章 文章設計の方法──他人といっしょに考える①
第9章 「クリティカル・リーディング」と「実り豊かな議論」のために
──他人といっしょに考える②
 第10章 「集団思考」にお気をつけあそばせ
──考えるための制度〈しくみ〉をつくって考える①
 第11章 最終手段「ガクモン的思考」を手ほどきするぜ!
──考えるための制度〈しくみ〉をつくって考える②

終 章  新・ガクモンのすすめ
練習問題解答&ブックガイド

感想・レビュー・書評

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  • 論理思考系の本は、必要に迫られて少しずつ読んでいるのですが、
    この本は結構自分好みでよかったです。
    ただし、結構なボリュームで、読み切るのにとんでもない時間がかかりました。

    本の文体が口語体で、読みやすいっちゃ読みやすいんですが、
    ちょっと冗長なところがあるのも事実。
    それがすごいボリュームになっちゃってるんですが、
    それでも内容自体はとても分かりやすくて、個人的にはおススメ。

    単なるHowの話だけでなく、
    「じょうずに考える」ことは、そもそもなぜ必要なのか?から
    考えてくれていることもポイント高し。

    ちょっと読むのが大変ですが、是非手に取ってもらいたい本です。

  • ここ5年くらいで「○○思考法」というワードの本が書店で並んでいました。そうなると、やはり人は型にはめたやり方が好きなんだろうなぁと思いました。そして「やり方」が明確であればなおのこと食いつきやすく、誰もが頼りたがります。
    ただ、私はその手の本を一通りジャケ買いしましたが、合いませんでした。結局、型を覚えられなかったり、応用利かせるのが苦手だったりしたためです。
    ですので、型に当て込むことを思いついたものを書き出していく方法をとってました。ただ、それでも思考しなくてはなりません。その時に出会ったのが本書です。学生向けとは言いながらも大人になった今まで学びが多い1冊でした。
    「論理的に文字する」ということが大切で、そのためにはさまざまな材料が必要だということです。本書ではその材料がたくさん身近にあることを教えてくれます。

  • 最近、若いひとたちと話すと”考える”という言葉の内容が「思いつくのを待つ」になっていることを感じることが時々ある。確かに”考える方法”を学ぶことがない中で、「発想」とか「イノベーション」といった言葉が流行るので、”考える”=”思いつく”と間違って思いこんでしまうのだろうか。
    ”考える”ということには、ちゃんと方法があって、それは練習して身に着けるものなんだよ、そしてそれは一生の財産になるんだよ、ということをこの本を読んで理解してほしいなぁ、ととても思いました。

  • 凡百の「クリシン」を掲げたコンサル出身者の書き飛ばし本よりも、こういうテキストをこそ読むべきなのですが、本屋でもビジネス本のセクションではなく「哲学」の棚に並んでしまうので、埋もれてしまう。もったいない。

  • 文体がとにかく合わなかった。
    親しみやすくしました!という主張を過剰に感じました。

    学び:
    ・論理的に破綻していないか
    ・理由は主張をサポートしているか
    自分の思考をチェックしてみる。

  • 戸田山先生の根底にあるのは、
    「ひとが学ぶのは世の中を良くするためである」
    ということなんだと思う

    教養の書とオーバーラップする部分もあるけど、それも復習になってよい。

    すべての論考は、情熱に溢れたこれからの若者たちに向けられている。しかし、同じような想いを持っていればアラフォーの自分にも響く。

    分厚いが、思考法を学ぶには適切な量だと感じられるほどに、スラスラと読める。

  • じょうずに考える方法、具体的には、主に論理的に考える方法について説明した本。

    とても基礎的な内容だけど、一度きちんと基礎を教わっておくのは重要だと感じた。
    適度にくだけた話し言葉で書かれており、読みやすかった。

  • 【書誌情報】
    『思考の教室――じょうずに考えるレッスン』
    著者:戸田山 和久
    出版社:NHK出版
    発売日:2020年10月28日
    定価:1,980円(本体1,800円)
    ISBN:978-4-14-081833-6 
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000818332020.html

    【簡易目次】
    序章 「じょうずに考える」ってどういうことだろう?
    Ⅰ 基礎編——じょうずな思考の入口は、「論理」で開かれる
     第1章 そもそも「考える」ってどういうことかを考えてみるぞ
     第2章 これが、「論理的思考」の世界でいちばんシンプルな定義だ!
     第3章 サポートとツッコミについて、さらにツッコんでみよう 
     第4章 論理的思考のようで論理的でないベンベン、それは何かと尋ねたら……
     第5章 しかし、私たちのアタマは論理的思考に向いていない、という「不都合な真実」 

    Ⅱ 実践編——生まれながらのアホさかげんを乗り越える3つのやりかた
     第6章 まずは、語彙を増やすことから始めよう——テクノロジーを使って考える①
     第7章 ローテクな「紙とペン」こそ思考強化の最強の味方——テクノロジーを使って考える②
     第8章 文章設計の方法——他人といっしょに考える①
     第9章 「クリティカル・リーディング」と「実り豊かな議論」のために——他人といっしょに考える②
     第10章 「集団思考」にお気をつけあそばせ ——考えるための制度〈しくみ〉をつくって考える①
     第11章 最終手段「ガクモン的思考」を手ほどきするぜ!——考えるための制度〈しくみ〉をつくって考える②

    終 章  新・ガクモンのすすめ
    練習問題解答&ブックガイド

  • 分厚かったぁー。
    でも、話し言葉で書かれた本だったので、比較的読みやすかった!!
    この子難しい解説を淡々と普通の教科書みたいにこの厚さ分語られたら、、、!
    途中でやめてました。。。
    軽く国語の辞書くらいの厚みがあるし、、、

    わたしたちはナチュラルボーンアホであるから、上手に考える力が必要。

    ナチュラルボーンアホ。笑笑
    言い得て妙ですが納得。笑笑
    五年生の娘とこの表記にハマりました。
    今ちょっとしたブームです。笑笑

    物忘れや、勉強しないと!
    なんていう会話に挟んで使ってます。笑笑

    難しいには難しい本だけど、こんな難しいことばかり書いてある割に読みやすい本でした!!!!

    この著者が面白いひとなんだと思われる!!!

  • 思考について漠然と感じていたことが、定義付けされているので新発見はないけど腹落ちして納得できる。
    文体が講義口調なので、人によっては嫌悪感を感じると思う。大学の講義を本にしたという、前提の上よめば問題なし。
    ノートの使い方などは実用的ですぐに実践できる。
    一度は読んでおいた方がいい本。

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著者プロフィール

1958年生まれ
1989年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学
現 在 名古屋大学大学院情報学研究科教授
著 書 『論理学をつくる』(名古屋大学出版会、2000年)
    『誇り高い技術者になろう』(共編、名古屋大学出版会、2004、第2版2012)
    『科学哲学の冒険』(日本放送出版協会、2005)
    『「科学的思考」のレッスン』(NHK出版、2011)
    『科学技術をよく考える』(共編、名古屋大学出版会、2013)
    『哲学入門』(筑摩書房、2014)
    『科学的実在論を擁護する』(名古屋大学出版会、2015)
    『〈概念工学〉宣言!』(共編、名古屋大学出版会、2019)
    『教養の書』(筑摩書房、2020)他

「2020年 『自由の余地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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