- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140883587
作品紹介・あらすじ
アメリカ、中国、韓国(朝鮮)、イギリス、ロシアの五国との関係に焦点をあて、日清・日露から太平洋戦争まで、外交のひずみがどのような形で戦争を引き起こしたのかを見ていく。外交を動かしたキーパーソンをめぐる生々しいドラマを紹介し、歴史の面白さを強調。近現代史を効率よく習得できるのみならず、竹島問題から北方領土問題までの、問題の淵源もすっきり分かる。
感想・レビュー・書評
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時系列ではなく、幕末+100年ぐらいの米中韓英露の国別外交史で整理されておりわかりやすい。「大人のための近現代史入門!」とのコピーにある通り内容的にも高校の教科書よりは詳しいし、300ページの新書として十分な内容だと思う。このレベルできちんと理解している日本人は1000人に1人もいないだろう。自分もその1人だが。
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感想未記入。
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東京裁判の不公平性を指摘するなどもあり、Amazonのレビューで酷評されているような「自虐史観」とは思わない。19世紀半ばから20世紀後半までを相手国別に章立てするという独自の構成で、駆け足なのは仕方がないが内容は平易で、他の章の関連部分は頁を明記する、キーワードは太字ゴシックにするといった細かな心配りもある。「~と思う」などと所々筆者の個人的見解が顔を出すが、それはそういうものとして読めばいい。筆者は大正期以降政治家や外交官が世論に迎合したことが破滅への道の原因としており、ありがちな「軍部の独走」のみで片づけていない。これには同感するが、まさに大正期以降一定の民主主義が進み世論が形成されていく中で(さらに当時は要人へのテロも少なくなかった)、どれだけそれに逆らった政治ができたのだろうか。
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私たちは将来の輝かしい日本のため、歴史を学ばなくてはならないのである。
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日米、日中、日露、日英、日朝とそれぞれの歴史をもとに現代の問題につなげていく視点は面白い。
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歴史に学んだことを未来に活かすというスタンスの下に現在も重要な間柄である米・中・韓・英・露の5カ国と日本の近現代史に絞って解説している。各章に分けて叙述することの欠点となりうる全体の通史を補うために関連事項は他の章の参照すべきページが記載されており、また巻末には通史年表が配置されている。これらは全て前書きに書かれており、本文がその通りに書かれていることから、筆者の明確な意思の下に書かれた良書であると思える。
多くの事柄を語っているために一つ一つの事柄にはあまり詳しくは無いが、重要なことを概説していることと、興味を持たせるために歴史事項に関連した人物の記述にも力を入れていることは大まかに理解するためには大変適していると思える。参照に従いながら繰り返し読むと良い本だろう。