薩摩の密偵 桐野利秋―「人斬り半次郎」の真実 (NHK出版新書 564)

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  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140885642

感想・レビュー・書評

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  • 人斬り半次郎の真実に真っ向から向かう作者
    は名字こそ同じ桐野作人(幕末・九州担当作家w)
    ※本能寺の変についての著作で名をあげた

    タイトル通り、他藩に潜入する腕扱きの工作員
    (西郷隆盛も他藩・幕府の人間を扇動する工作員)
    多くの人と話ができるのは勤王の志士同様に時代
    が産みだした才能ではないか?

    著者は、従来のパターン化された桐野利秋の人物
    像に一つ一つ根拠をあげて異名と異なるスマート
    な姿を浮かび上がらすことに成功した

    さ、広瀬仁紀先生の薩南の鷹-人斬り半次郎異伝
    でもよむかな(´・ω・`)

  • 何だかんだで、西郷どんを見ていた中で、結構知らなかったことが多くあり、また改めて、なぜ西南戦争が起きたのかといった辺りが気になっていたところで、本書を見つけ、購入した。
    桐野利秋自体の詳しい半生を知らなかったので、長州藩との関わり、軍事面での能力とその発揮の部分など、おもしろく読めた。
    西南戦争関連については、史料を元にした立場からの解釈が興味深いが、なぜという点は史料も少なく、完全にわかるのは難しいと感じた。

  • 桐野利秋は、武断派で剣のみに生きた男、特に幕末は人切り半次郎と呼ばれるなど、冷たい暗殺者、というイメージがあったのだが、覆された。藩にスパイとして信用され、また、必ずしも武断一辺倒ではなく、木戸孝允を始めとして藩内外の多くの人士と交わる見識と能力を持った政論家であった。
    桐野に関する新たな人物像を提示しているのみならず、王政復古の政変や明治六年の政変、西南戦争についても、最新の研究を盛り込みながら、わかりづらい構図を極めてわかりやすく示してくれている。

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著者プロフィール

桐野作人 きりのさくじん  
1954年鹿児島県生まれ。歴史作家、武蔵野大学政治経済研究所客員研究員。歴史関係の出版社編集長を経て独立。戦国・織豊期や幕末維新期を中心に執筆・講演活動を行う。
主な著書に『織田信長―戦国最強の軍事カリスマ』(KADOKAWA)、『本能寺の変の首謀者はだれか』(吉川弘文館)、『真説 関ヶ原合戦』(学研M文庫)、『島津義久』(PHP研究所)、『さつま人国誌 戦国・近世編』1・2・3(南日本新聞社)など。

「2022年 『関ヶ原 島津退き口 - 義弘と家康―知られざる秘史 -』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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