薩摩の密偵 桐野利秋―「人斬り半次郎」の真実 (NHK出版新書 564)
- NHK出版 (2018年9月11日発売)
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感想 : 3件
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- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140885642
感想・レビュー・書評
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何だかんだで、西郷どんを見ていた中で、結構知らなかったことが多くあり、また改めて、なぜ西南戦争が起きたのかといった辺りが気になっていたところで、本書を見つけ、購入した。
桐野利秋自体の詳しい半生を知らなかったので、長州藩との関わり、軍事面での能力とその発揮の部分など、おもしろく読めた。
西南戦争関連については、史料を元にした立場からの解釈が興味深いが、なぜという点は史料も少なく、完全にわかるのは難しいと感じた。 -
桐野利秋は、武断派で剣のみに生きた男、特に幕末は人切り半次郎と呼ばれるなど、冷たい暗殺者、というイメージがあったのだが、覆された。藩にスパイとして信用され、また、必ずしも武断一辺倒ではなく、木戸孝允を始めとして藩内外の多くの人士と交わる見識と能力を持った政論家であった。
桐野に関する新たな人物像を提示しているのみならず、王政復古の政変や明治六年の政変、西南戦争についても、最新の研究を盛り込みながら、わかりづらい構図を極めてわかりやすく示してくれている。
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