マルクス・ガブリエル 欲望の時代を哲学する (NHK出版新書 569)
- NHK出版 (2018年12月11日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140885697
感想・レビュー・書評
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新書会に彗星の如く現れた、全然理解できないけど、なんか楽しい哲学者の本。予想通り、あまり頭に残っているものはないのだけれど、最後の石黒先生との対談は、欧米人と日本人のロボット感の違いが出ていて意外に面白かった。
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正直自分には合わなかったなという感じ。番組として見る分にはとても興味深かったが、この本はとても読みづらい。これならマルクス・ガブリエルの著書を読んだ方がずっといい。
口語体で書かれているからなのか、言葉をそのまま精査することなく書き連ねただけだからなのか、文章の構造がとっ散らかっていて何が言いたいのか読んでいる途中からわからなくなる。
AであるからBであり、Cにも似た要素がある。というふうに順を追って書かれているならまだ理解できるが、AとBの話をしていたのに、更にCとDとEが付け足されて、いつのまにかZの話をしていた。みたいな要素を詰め込みすぎて結局「だから何?」みたいな散漫な印象しか残らなかった。これなら少し前に読んだユヴァ・ノア・ハラリの方がずっと分かりやすかった。
ただ石黒教授との対談は面白かった。「ある程度の複雑さに達したら、意識が存在するようになるはず」というのは生物やロボットだけじゃなく、国や企業といった集団に対しても同じじゃないかと思っていたから。 -
新実在論の新はマトリックスのネオから来ているとは驚いた。マルクス・ガブリエルの博学ぶりと好奇心旺盛なところに学ぶところは大きい。
物の見方を全く変えてくれる1冊。 -
モダンな哲学。おもしろいんだけど、振り返ると何が書かれていたんだっけ?(理解が及ばない笑)となって、何度も読み返したくなる本。
とくにヒューマノイドを巡る、哲学者×科学者のガチンコトークがおもしろかった!! -
1~3部からなる。
1はマルクス・ガブリエルから見た日本について。
2部はテレビ放送の書籍化。
3部は人工知能ロボット研究者との対談。
1部のほうが抽象度が高く、3部に行くほど具体的になる。
3部でようやく「日本とドイツの視線の違い」が分かるので、3部から読んだ方が良いかもしれない。 -
ダメだわからん。無理だった。
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うーん。日本を見て回りながら語った一章と石黒教授と対談してる三章は、予備知識なしに読むと理解に苦しむ部分が多々。一章は発言してる文脈とか、言葉を補わないとわからんよね。三章の方はいわゆる一般的な意味で使われてないように思われる述語があって面食らう。技術について機能主義的見方をするというのは理解できるけど、そこからなんで解釈主義って言葉が出てくるんだ?
そう考えると何というか新書としての役目を果たしてるのが二章だけだなと。ただそれも触りの部分をさらっと語ってるだけなので、ガブリエルの考え方の中心がちょっと見えにくいのが残念。認識論の文脈でいえば、真か偽かではなく確率的な認識論が標準になって久しいが、そこら辺についてどう考えてるのかは気になる。倫理は相対的ではないと言っても、その土台になる認識が確率論的な現実なのだから。
あと、読んでて一番感じたのが、日本とかドイツとかお国柄的なのを説明に持ってくるやり方って、いまだに説得力のある方法なのかねぇ。正直、理論モデルの1つとして何が見えてくるのかを期待するのはわかるけど、それを前提に何かを語るのは行き過ぎに思える。この本とは関係ないが、ドイツと日本の話でいうと、トッドの家父長制とかの議論も端から怪しくしか思えない。
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興味深い発言は多いが、会話文であり、ポスト構造主義やデリダへの理解がないと理解は難しい。
そんな中ではマトリックスのたとえはなるほどと思った。
虚構の中の自分とか、動物を強調するとか、なんとなく東浩紀を連想した。 -
h10-図書館2022/02/23ー期限3/9 読了2/27 返却3/1
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マルクス・ガブリエルの語る哲学史は興味深かった。