- Amazon.co.jp ・本 (112ページ)
- / ISBN・EAN: 9784144072413
作品紹介・あらすじ
あの哲学者たちが遺した言葉を読み解く秘義とは。「対話する」「考える」「働く」「信じる」という身近なテーマから、あなたの中にある「私の哲学」を見つけていく。人生にとって一番重要な「問い」とは何か。いま最も注目される批評家が贈る、生きるために本当に必要な哲学の教室。
感想・レビュー・書評
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私なんかに想像もつかないほどたくさん勉強した人なら、答えをくれるだろうと。
偉い人たちの知恵をお借りして、少し賢くなろうと。
さぁ教えてよどんなふうに生きればいい?と開いてみたら。
自分で考えなさい、と記してあった。
それしか私は読み取れなかった。
人が20年かけて生み出したものはたった2、3時間では受け取れない。それなりに、やはり20年かけて自分で体験しないと得られない。
自分に問うこと、考え続けることを勧める。
答えは他人は用意してくれない。
自分で生み出すしかない。
この本に自分の欲しい答えは書いてなかった。
じゃあ自分の欲しい答えって何だ?
それは幸せとはこういうものだ、って生き方の提示。
私が幸せに生きるためにはこういう考え方をすればいい、って言ってほしい。行動ではなくて考え方を示してほしいのは、動く気が無いから。
どうしても今の私には70まで働き続ける人生を受け入れられない。アルバイトも含めると十以上の仕事に就いてきたけど、どれひとつ続けられると思わない。
働かなくて良い、または働くことを受け入れられるように自分が変わる方法を探して今日も本を読む。
私が望むようにするのに必要なことは読書ではないって答えも薄々感じつつ。
"おわりに"より
「星の王子さま」途中までしか読んだことないですが、ちゃんと全部読もうと思いました。-
初めまして。「アルバイトも含めると十以上の仕事に就いてきた」……という点では似たような人生を辿って来てしまいました。
それぞれの人生は各々...初めまして。「アルバイトも含めると十以上の仕事に就いてきた」……という点では似たような人生を辿って来てしまいました。
それぞれの人生は各々に異なっていて、それぞれの考え方に似ているところがあったとしても、歩んでいる人生は同じではありませんよね。でも、考え方に似ている人とは、共感しあえるところが少なからずあったりするものです。
その共感しあえる人やシンパシーを感じる人に、「幸せに生きるためにはこういう考え方をすればいい」とか「こういうものだ、って生き方」を提示されたとしても、その考え方に従うことはできずに参考意見として受け取ることしか出来ないんじゃないでしょうか。
私自身、やりがいを感じる仕事に出逢ったことが何度かありましたが、人間関係や職場環境に馴染めなかったりして転職を繰り返した過去がありす。人間関係や職場環境に馴染めなかった一因として、自身のパーソナリティーもあったと思うのです。
現在は自営業・個人事業主として暮らしていますが、思い返せば「人間関係や職場環境に馴染む」方法もあったなと、客観的に捉えられるようになりました。
生き方は人それぞれで、そこで培われてきた考え方や価値観も人それぞれです。ですが、人それぞれであるからこそ、語り合い対話し合うことに意味が生まれると考えるようになりました。
語り合うことや対話し合うことは人対人だけでなく、書き手と読み手とのものでもあると思うのです。いろんな人の著作を手に取り、脳内で対話することで、気付きを得たりインスパイアされたりすることも❝セレンディピティ❞だと思っています。
分かったようなコメントを書いていますが、今でも転がり続けております。2022/01/19
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【所感】
「考える」「信じる」って何だろう…、本を読みながら自分の思考がぐるぐるになって、ページが進まない。そこで途中の一説にハッとする「他人が20年かけて考えた事は私たちも20年かけて考える必要がある。せめてその準備をしなくてはならない」。大切なのは「早くわかること」ではなく「長く考えること」の大切さを教えてくれました。
【あらすじ】
4つの章立てで、偉人たちの問いと解釈について著者の言葉で解説してくれる。ここで大切なのは偉人の問いに対する解釈は、一つの見方に過ぎずあくまで自分自身が問うことを求められる。
第一章:「対話する」ことについてプラトン『ソクラテスの弁明』第二章:「考える」ことについてルネ・デカルト『方法序説』第三章:「働く」ことについてハンナ・アレント『人間の条件』第四章:「信じる」ことについて吉本隆明『共同幻想論』
【心に残ったもの】
・無知の知を実践するにはとても勇気がいる。
・嫌いな人が大切なことを教えてくれることは少なくない。でもそれを認めるには勇気がいる。
・「眼光紙背に徹す」とは書物を読み、その中にある非言語なものを認識すること
・世界を変えることではなく自分を変えることを意識する。他人を変えようとするときそこには愚かな何かが潜んでいる。
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哲学って、硬いイメージが強い。20代までそれに触れることを無意識に避けてきたと思う。
いろんな人と話をしたり、テレビや映画を見たり、音楽を聞いたり、本を読んだり・・・その中で感じたことや考えたことと、いわるゆ哲学はそんなにかけ離れたものではないと、30代になってようやく気づいた。
初めて哲学に触れるとき、難解すぎる本では挫折してしまうだろう。だとするならば、この本はちょうどいい塩梅だ。この本から気になったキーワードや人物について、他の本にステップアップするように深めていったらいい。
個人的には”考えること”と”働くこと”について深めていきたい。
「旅とは、どこかに行く行為ではなく、ここに帰ってくるために出かけるための行為だ。」 -
凡百の「哲学入門」とか「読んだ気になる」的な本よりも信頼感のある内容に感じた。
その根拠は4冊の哲学史上の名著の肝を単に抜き出すのではなく、原典に触れてみたくなるように働きかけ、読者に思考してみるように、"対話"してみるように促す文章の誠実さがあるため。
『方法序説』を、『共同幻想論』を、「読まねば」でなく「読んでみたい」となった。必読リストに加わった。 -
めんどくさがりの私でも読み切れる安心感のある「学びのきほん」シリーズ。哲学書って興味はあるけど敬遠してたので、飛びつきました。色んな本のしおりがいっぱい挟まってる感じで、カッコつけたいだけのおナカマにも本気の10代にもお薦め。
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哲学に興味があったから読んでみたんだけど、正直ちょっと難しい。
でも哲学って楽しいなと純粋に思えた。
思考すること、人と対話すること。
それを諦めちゃいけないなと感じた。
ノートに心に響いたコトバを書き写す、やってみたいと思います。
「叡知の部屋」が自分の中にでき上...
ノートに心に響いたコトバを書き写す、やってみたいと思います。
「叡知の部屋」が自分の中にでき上がっていくって、素敵だなぁと思いました。
コメントありがとうございます。
こんな拙いレビューに共感してくださって、恥ずかしいやら嬉しいやらです(...
コメントありがとうございます。
こんな拙いレビューに共感してくださって、恥ずかしいやら嬉しいやらです(;´・ω・)
「読書ノート」は、毎晩3行ノートを記録した後に読み返しています。
誰に見せるわけでもない「心の旅ノート」です。
心に響いたコトバを書き写すと共に、一行でも良いのでその時自分の感じたことを書き添えておきます。
自分のためだけに書き残す作業。
今はそれが大事な時間になっています。
「叡智の部屋」は傷みっぱなしですが、完成目指して一生涯かかりそうです・笑
お返事ありがとうございます。
日記はいつも3日ボウズになるのですが、読書ノートは、お気に入りのノートと...
お返事ありがとうございます。
日記はいつも3日ボウズになるのですが、読書ノートは、お気に入りのノートとペンを見つけてやってみますね。
10代の頃に、お気に入りの歌詞や詩をノートに綴っていたことを思い出しました。
そのノート、青春時代の恥ずかしい思い出とともに当然処分してしまったのですが、そうですね、ノートに書いているときの時間、とても大切な時間だったことだけは覚えています。
自分のためだけのノート。
今度はずっと残しておこうと思います。