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Amazon.co.jp ・本 (456ページ) / ISBN・EAN: 9784150018450
作品紹介・あらすじ
冴えない作家のハリーは、死刑執行直前の殺人鬼より伝記の執筆を依頼された。ベストセラー作家になり、自分を振った恋人を見返すために、ハリーは殺人鬼に会いに行くが……。仰天のサスペンス。
みんなの感想まとめ
テーマは、冴えない作家が死刑囚との出会いを通じて自己を見つめ直し、成長する姿です。物語は、シリアルキラーの独白本を書くという異色の依頼から始まり、ハリーという主人公の内面や創作の葛藤が描かれています。...
感想・レビュー・書評
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お世話になっている読書会のブクブク交換でいただいた一冊。
映画化もされているようで、2012年に話題となったミステリーです。
SF、探偵、ホラーなど、複数のペンネームを持ちながらも、
生業とはできずに家庭教師で糊口をしのぐ、さえない中年作家・ハリー。
その彼が、全米に衝撃を与えたシリアルキラー・ダリアンの死刑執行直前に、
彼が半生を語った独白本を書くとのチャンスを得た所から、物語が始まります。
折々で挟まれる、ハリーの作りだした架空世界の記述が、
世界の境界をどこか曖昧にもして、現実と混在しているような錯覚に包まれました。
こういった手法もあったのかを、非常に興味深く。
なんとなく、「小説とは時代を映す鏡」とのフレーズが思い浮かびました。
そういえば、ここ数年、ドラマなどでもよく見る現代に生きるヴァンパイア、
流行ってるんですかね~、、「血」の持つ耽美性は万国共通なのか、なんて。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もう15年近く前に刊行された本で、付された帯には「史上初、三冠達成!」の文字が踊る。日本のミステリーベスト10での三冠らしい。入手してから10年以上も寝かせたような気がする(たぶん)。
様々な筆名で各種ジャンル小説を書き殴ってきた売れない作家の元に、刑務所から1通の手紙が届く。4人の女性を惨殺し、3ヶ月以内に刑が執行される死刑囚から“告白本”を書かないかという申し入れだった。
解決済みの殺人事件をネタにどうミステリーに仕立てるかに興味が沸くが、コメディータッチの本書はなかなか進まない。さらに、彼が書いてきた小説の断片がところどころに挿入されうざい。
半分ほど読んだところでいきなり様相が変わる。この転換が凄まじくて、少々げんなりした。一応事件が解決した後も、さらなる真相が暴かれていく構成はおもしろい。が、なぜそれに気づけたのかの説明が弱いと思う。 -
個人的には、
「クレアたんぺろぺろしたい」
で最後まで読み通した。なので、終盤はほぼ登場しなくなるので残念。
SM手記、SF小説、ハードボイルド探偵、ヴァンパイア小説(どれもポルノっぽい)で生計を立てている二流小説家が、殺人鬼から告白本の執筆の依頼を受けるが、それが血みどろの連続殺人と、人間の不可思議さを巡る冒険の始まりだった……という内容。評判は聞いていたし、三大ベストテンの1位を獲得した本だということも知っていたし、上川隆也主演で映画化(!)されるらしいので、積読状態だった本を引っ張り出して読んでみた。結果は……面白いかった。なんというか、笑える。
ミステリーとしては普通。真犯人があの人だった、というのは驚くところでもあるけれど、ちょっと無理がありすぎませんか(日本と違って試験とか簡単なのか?)という印象だった。この辺りは、「意外な犯人!」とか「誰もが騙される!」みたいな煽り文句があったとしても、アメリカのミステリ小説って先鋭化が著しいので、特にこの小説が突出しているとは思わない。また、話が一段落してからの展開が、インフレからデフレ気味になるのも気になった。結局、そこなのか、と言われかねないけれども、クレアが出てこないし。
でも、ミステリーは主軸ではなくて、人間の隠された一面がどんどん明らかになることで話が進むという構成は面白かった。FBI捜査官は人格者だと思いきや、退職後に本を出すために主人公に敵意を向ける(職務に忠実)し、主人公の元カノは思い出の中では美化されているけれども上昇志向が強くて、今ではビジネスウーマンになってしまっている。弁護士助手は真面目な死刑廃止論者だと思いきや、主人公の小説にどっぷりはまっている。主人公に到っては隠された顔が4面くらいある。そう考えると、真犯人の言葉使いとかは「ああなるほど」と思わせるものがあった。上手い伏線よね。
全編通じてポルノ的言葉や描写が乱舞して、中盤以降は一気に血みどろの展開になるので、エログロが受け付けられない人には辛いと思う。僕は文字面だけで気持ち悪くなることはないので、結構楽しく読むことができた。どっちかというと、グロ系よりもエロ系のほうが濃厚で、特に殺人鬼のファン3人にインタビューをする中盤の、人間の秘められた欲望を覗き込むところはドキドキさせられた。人間性の迷宮に迷い込む感じ。話の構成は凝っていて、内省的で負け犬気質主人公の一人語りの合間合間に、偽名で出しているヴァンパイア小説やSF小説などが差し挟まれて、それが「いかにも!」という感じで大爆笑してしまった。とくにヴァンパイア小説は秀逸。なんというか、独り身の寂しい女性の妄想を手助けするという目的のためだけに作り上げられた世界、という二流っぽさが素晴らしい。
一人称のミステリーの常として、主人公が「信頼できない語り手」として一貫しているのも良かった。また、彼の言葉による二流小説家の悲哀、ネガティブなものの見方、強い女性に振り回される姿などは、ライトノベル的な要素が強い。「小説家になってはみたものの、うだつがあがらず、現実ってこんなもんだと落ち込んでいたら、無敵の女子高校生と出会った」って、どんな『涼宮ハルヒの憂鬱』だよ! と思ってしまった。というわけで、この小説はクレアが最高です。口は悪いけれども、無償の支援をしてくれる美少女って、世界中の小説家の理想の女性像なんだな~と(違うかw)
序盤の二流小説家の悲哀を一人語りする場面が、やっぱり一番の読ませ所だと思う。小説家になりたい人を『ワナビ』というらしいけれども、こんな人生をもれなく送れます、というぶっちゃけ話みないなものになっているから。あ、でもクレアがパートナーになるなら二流小説家になりたい! でも死体は勘弁ね。 -
ハンニバルが好きな人は好きなのでは。
グロい箇所がけっこうあるのだけど、気取らない文体で描かれている主人公のお陰で許せる。
各登場人物をハリウッドの役者で設定できるくらいに、映像が浮かびやすかった。クロエ・モレッツとジェシカ・ビールに出演してほしい。 -
・「あら、もしあなたが本当にそう考えているのだとしたら、もしダリアンが極悪人で、万死に値するのだとしたら、善人であり、文明人であるはずのあなたが、どうしてあんな仕事を引き受けようとしているの?」
「ちょっと待った。ぼくが善人だと、誰が言ったんだい。ぼくはただの物書きだ。だいじょうぶ。いずれ弁護士となった暁には、きみにも理解できるだろう」
・もし、作家を夢見て鉛筆を削っている者たちに対してぼくが述べ伝えることのできる掟がひとつあるとしたら、これがそうだ――読者のいやがる場面を書くとき、いや、何より自分自身が不快に感じる場面を書くときにこそ、作家はどこより力を入れるべきなのだ。
・あんたが書いてきた小説もおんなじことだ。あんたが動かした心を、あんたが植えつけた夢を、あんたが火をつけた欲望を思い浮かべてみろ。どんな愛に、どんな罪にあんたが触発されたのか、そんなことが誰に分かる?小説を書く理由がほかにあるか?文学ってのは、全世界をぶち壊そうとする試み以外の何物でもない。たとえば、こんな詩はどうだ――このページが剃刀で、おまえらみんながひとつの喉しか持たなきゃいい。 -
久しぶりの海外小説だった。
登場人物も沢山いたり、この作品が主人公がいろんな名前で小説も書くから、
最初のうちはひとつひとつ噛み締めて読む感じでなかなか進まなかった。
半分は1週間も。だけど残りの半分は一気に読んだ。
事件が解明されていく過程はやっぱり惹き付ける。
映画の内容も気になるが、だいぶ脚色されるんでしょうね。 -
おもしろかった。
200ページからぐっと緊迫感を増し物語に引き付けられていった。
有名な海外ミステリや海外ドラマをちょっと知っていれば、ますます楽しめる作品である。翻訳作品のおもしろさに、最近やっと開眼してきた。読み終わってなおわくわくしている。
原題のserialistはシリアルキラーにかかっているのだろうか。
主人公のハリー・ブロックは、ペンネームをいくつも持ついわゆる覆面作家である。世間には知人の顔を借りて著者近影を晒しており、ハリーの名で出版した著作はまだない。既に出版された著作についても、大きなヒットの覚えがなく、いまいちパッとしない職業作家としての日々を送っている。
そんな中、檻の中の連続殺人鬼ダリアンから手紙が届く。ポルノ雑誌に寄稿していた際のハリーの大ファンであるというダリアンは、自身の告白本の執筆を依頼したいというのだ。
私の勝手な偏見なのだが、欧米が舞台で中年男性が主人公の小説は、美女が出てくればとりあえず出会い頭にベッドシーンがある、と思っている。そういう文化かもしれないが、なんかもう、充分です、結構です、って気分。
この小説においても、そういう描写はある。女性をターゲットにした連続殺人鬼が出てくる時点で過激な描写は避けて通れない。が、ハリーの性格がヘタレだからか、食傷気味にならずに読み進められた。
機転の利く女子高生であるところのクレアに世話を焼いてもらってるシーンなんて、まるで日本のラノベみたいな設定だ。アバズレ調教師のくせに、迫り来るマゾヒストから大慌てで逃げるシーンもなかなかに笑えた。
そしてそんなハリーに同情を向けられるほどのテレンス捜査官……。逆にかわいく見えてくる不思議。この小説の中で一番微笑ましいキャラクタじゃないだろうか。出世は無理だろうけどがんばれテレンス捜査官。
ゲイのモーリスやインテリ美女のテレサなど、脇役のキャラクタもなかなか素敵である。陰惨な殺人事件がこの物語の主軸だが、ストリップ劇場でモーリスがはしゃぐシーンがなにげに一番お気に入りである。
死刑について、私は擁護派である。生まれて死ぬ自然の中で、人に生殺与奪の権は無いだろう。でも人を殺してはならないという規範を説く以上、極刑は必要だと思うからだ。しかし、13階段や何もかも憂鬱な夜にを読むにつけ、執行官の苦悩だけはネックに思う。
執行官が死刑囚を見たくないのは、復讐を恐れるわけではないと思う。ダリアンのような連続殺人鬼の描写を見ると麻痺しがちだが、多くの人は多分、殺人なんてしたくないのだ。
私だってそうだ。どんなに悪行を重ねていたとして、そいつが死ねばいいと強く思ったとして、しかし、それを自分がしたいとは思わない。天罰が下ればいいのに、という気持ちだ。そうじゃないと割が合わない、という気持ちだ。
勧善懲悪を夢見ていなければ、ミステリなど好んで読まない。だが実際の殺人なんて、関わりたくもないのだ。
様々なことを考えさせられた。
それにしても、翻訳小説は言葉が古めかしかったりおもしろい。
アマっ子とか素寒貧とか、使わないよね(笑)。131ページの『二対の目』は間違いですかね?これだと目が四つあるよね? -
食べていくために様々な筆名でポルノまがいのSFやらヴァンパイアものやらを書きまくっている「二流」小説家が、死刑執行間際の連続殺人鬼に告白本の執筆を依頼される、というところから始まるミステリー。
読み始めから「あ、これ面白い」と思った久々の本。
二流小説家な主人公や、周辺の登場人物のキャラがどれもいい!間に挟まる主人公の書いた小説も、(ネットのレビュー見ると「冗長」「謎解きに不要」という意見が多いですが、)面白く読めました。
個人的に一押しは、尾行ばれちゃう二流捜査官なテレンスくんです。
これでおしまい、と思った後の畳みかけるようなラストまでの流れがよい。でも最後の最後がよくわからなくてもやもやする!どうしてくれよう! -
読みやすくてドキドキがとまらない。
・・・とこんな薄っぺらな感想でないとネタバレしたくなってしまう。-
2012/07/24
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羊達の沈黙っていう偉大な先達がいるせいか、この手の作品を読む時は「あ、このシーンは映像化できそう」「ここはカットだな」っていう意味の分からない編集者の目線で読んでしまいます。損な性分だわ…。
SF物からティーン向けバンパイヤ小説、果てはポルノまで幅広く書く小説家。
娯楽のない刑務所の中で、彼のポルノに「お世話になっている」死刑囚。
この2人の対決が物語の主軸です。…頭脳戦、って打つのは憚れるなあ…何でだろ…
死刑執行が迫る中、囚人が主人公に提案したのは、シリアルキラーである自分の告白本を書かせる代わりに、自分の為だけにポルノを書けという内容。レクター博士とクラリスの会話と真逆すぎる(笑)。
話題性抜群・ミリオンセラー間違いなしの申し出にテンションの上がる主人公と彼のブレーンのJKのやり取りを経て、惨劇の火蓋は切って落とされます。
塀の中にいる男が嘗て犯した手口と酷似した方法で殺害される女性達。この描写も、なかなかグロテスクです。ここはカットですね←
最重要容疑者になってしまった主人公は、図らずも過去の事件と現在の事件、両方の捜査に乗り出すことになるが、彼を待っていたのは意外な真相と新しい恋の予感…?
読み応えは抜群です。相変わらずお財布に優しくないポケミスですが、買って損はしない一冊になってくれました。
出だしの文章で購入意欲を掻き立てて、前半は幾分スローペースで話は進みますが、死体が一つ出てきた後は量産体制。
合間に挟まれる作中作も、どれも面白そう。挟む意図は分かりませんでしたが。
恋愛の要素も入れつつ、映画化にあたっては忘れちゃいけないドンパチを交えて、最後はしっかりあっと驚く意外な真相で締めてくれます。
…が、本格推理小説、とは断し難いこの気持ち(笑)。
シリアルキラーものは、謎解きっていうより、犯人との攻防を楽しむことに重点を置いてる気がするのですよね(´-`)それがいいとか悪いとかじゃなく、好みの問題ではあるんですが。
…何かなあ、映画化の匂いがするのよねえ…← -
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『狼から身を守ろうと、羊の群れが団結したにすぎないからだ。だが、何者にも縛られず、知性と理性とを持ちあわせた人間が従う唯一の法は、みずからの欲望のみだ』
ミステリーとしての面白さは敢えて言う必要もない。むしろこの本を通して作家が読者に対峙する余りに正直な姿勢に驚かされる、ということを感想として挙げたいと思う。
例えば、古畑任三郎が急にカメラ目線になって視聴者に問いかける時に起こる視点の跳躍。例えば、漫才師が反応の悪い観客に向かって「今のところ、笑うところですよ」と挑む時に起こる視線のベクトルの逆転。それらは大概は一つの物語レベルからその一つ上の物語を俯瞰するメタレベルへの逸脱という構図を持っていると思う。そしてその二つのレベルは通常交わることはない。はっきりと区別されているからこそ、その跳躍時のギャップから諧謔味が生まれるのだと思う。
デイヴィッド・ゴードンの書きぶりは、主人公である作家によるモノローグの形を取り、しばしば物語レベルと俯瞰メタレベルの間を行きつ戻りつする。そこが少し古畑任三郎を思い起こさせるところなのだが、実はもう一つ、作家である主人公ハリーが著者であるデヴィッド・ゴードンとオーバーラップすることでもう一つ上のメタレベルへの跳躍も忍び込んでくる。その為に、物語の主人公の一言一言が著者の作家としての心情を吐露した言葉として受け止められかねない可能性を帯びているのだが、それを解った上で作家は敢えてミステリーとしての構成についての考察を自己言及的に語る(著者が作家に語らせる、というべきか)。同時にミステリーの芯をなす物語レベルの物語を語りながら。言ってみれば三谷幸喜が田村正和になり代わって古畑任三郎を演じるのを見ているようなところがあると感じるのである(解りにくかったとしたら、申し訳ない)。つまり単純に言えば、自分で自分の作品を解説するような居心地の悪さ、あるいは自慢話を聞く時に感じる居心地の悪さが、そこにはある筈なのだ。しかし、その居心地の悪さを読む側に意識させることもなく、物語レベルへとデイヴィッド・ゴードンは全て落とし込んでゆく。飽くまで主人公であるハリーがそうしたのだという枠組みを取りながら。そこがとても興味深い。そしてその野心的なアプローチは見事に結実していると思う。
実際語られる物語のレベルの移行はどこもスムーズになされ、そんな風に改めて捉え直してみなければ、読者は今見ている主人公が、役になりきった田村正和なのか、田村正和を模した三谷幸喜なのか、はたまた役者としての田村正和本人なのかを、容易に錯覚してしまうだろうと思う。しかし、一人の主人公にそのような異なった顔が幾つも与えられ、更には作家として複数のペンネームを使い分ける多重性も重なり、そのペンネーム毎の劇中劇ならぬ作品中作品も登場するに至っては、読む側は常に同じモードでこのミステリーを読み通すことが叶わないことは確実だ。その目まぐるしく変化する読書モードがいつの間にかこのミステリーを更にミステリアスな落ち着かない雰囲気に導く。今追いかけている物語の謎解きがどのレベルで行われているのか、混乱が起こるのである。常に、裏切られるのではないか、という気持ちが心をよぎる、と言ってもよい。
難を言えば、余りにも多様なものが詰め込まれているせいで、少々欲張った詰め放題の袋のように膨れ上がっているところがないではない。しかしそれはある意味で贅沢な不平であるとも言える。クロースアップマジックを見ているような気分、すなわち手の内は全て明かされているのにそれでも目の前のトリックに騙されているというような気分が読む側の気持ちを急くので、袋一杯詰め込まれたものはいとも簡単に消化されてしまうからだ。まあ、この手は二度は使えないだろうけれども。次の作品はどのようなアプローチを仕掛けてくるのか。 -
エログロミステリーなんだけれど、軽妙な語り口でテンポよく読了。主人公ハリーの駄目っぷりは愛嬌がある。ストーリーに加え折に触れて挿入されるハリーのペンネーム小説の抜粋(特SF小説)がお気に入り。
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「エログロミステリーなんだけれど」
そうなんだ、、、文庫化されるようなので読んでみようと思っているのですが、、、エログロだったのかぁ。。。「エログロミステリーなんだけれど」
そうなんだ、、、文庫化されるようなので読んでみようと思っているのですが、、、エログロだったのかぁ。。。2012/12/18
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デイヴィッド・ゴードン『二流小説家』読了しました。
なかなか読みごたえあったな。
ただのなんでもない人間が主人公でそこの語り口からはじまるから導入がスッと入れてよかったね。なんとなく身近に感じるし。
最後もここで終わりかなと思ったらもう少し魅せてくれたし。
ただ全体的にちょっと暗いかなwwそういうもんだからいいんだけどさ個人的にはもう少し明るい話の方が好きかも。
作中に出てくる主人公の書いた小説ゾーグシリーズも読んでみたいわ笑 -
タイトルで選ぶ。決して面白くないわけではなかったけど、なんかもう殺人の方法、犯人の心理が異常であればあるほど(読者にとって新鮮であるように)、評価されるのではないかと思ってきたアメリカ・・・。
(「BOOK」データベースより)
ハリーは冴えない中年作家。シリーズもののミステリ、SF、ヴァンパイア小説の執筆で食いつないできたが、ガールフレンドには愛想を尽かされ、家庭教師をしている女子高生からも小馬鹿にされる始末だった。だがそんなハリーに大逆転のチャンスが。かつてニューヨークを震撼させた連続殺人鬼より告白本の執筆を依頼されたのだ。ベストセラー作家になり周囲を見返すために、殺人鬼が服役中の刑務所に面会に向かうのだが…。ポケミスの新時代を担う技巧派作家の登場!アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞候補作。 -
題名と装丁がなんとも素晴らしですね、にこにこ。そして冒頭文章も。
なんて素敵な小説なの…と高い酒でも飲むようにうっとりしていたのですが…はい、すぐに酔いが回って事件が起きると頭ぐらぐらばたんきゅーです。
第一の犯行現場のシーンは昼食を食べながらだったのですが、あやうく吹き出しそうになりました。
うーん、2011年4月号の本の雑誌でも言われていたみたいにやや詰め込み過ぎかなぁ感はありましたが、最後の最後まで味わいつくせました。オチが安易でなくてよかった。
ちなみに久々に推理しながら読み進めましたがもちろん外れでした。とほほ -
刊行当時のミステリー評価誌で三冠を取ったという事で結構期待して読んだのですが、ミステリーというよりはサスペンスだったし寄り道が多かったな、というのが感想です。
変名でポルノ誌などに文を売っている底辺作家に数年前にニューヨークを騒がせた連続殺人鬼から事件の告白本の執筆依頼が。これは一発逆転のチャンス!と話を聞きに刑務所に行くもなんか変な条件提案されて従ったら大変なことになっちゃったよ!という内容。
寄り道とは作者の中の作家論とか女性論など。ミステリー論ももちろん出てくるし、また主人公は作家だから変名で書いた作品を作中に登場させるのもまあありよなぁとは思いますが、そういったものが本筋はおろか事件解決のヒントとかにすらならないのはどうにかならなかったのかな、と思いました(とはいえ190ページあたりの読者論は結構好きです)。
終盤の目まぐるしい展開やドンデン返しぶりはなかなか良かったのですが、そこに至るまでが長くて惜しかったなーというのが正直なところです。 -
■なんか、いかにもいろいろと仕掛けられてそうなのだが……。
■ある無名作家が犯罪史に残るような死刑囚から告白本を書くライセンスを与えられ、見返りとしてその死刑囚を主人公にしたオリジナルのポルノ小説を書かされる。アイデアはいい。作家が取材した女性たちが次々と謎の連続殺人鬼の犠牲になっていくというのも。
■しかしその真犯人の正体というのが、……そりゃ意外だけれどもこれはマズいでしょう。
■仕掛けなんかいらないし。最後に命を狙われるところも。メインのミステリー部分の完成度をもっと高めて、余計なところを削ってスッキリさせたほうがよっぽど良かったと思う。 -
「デイヴィッド・ゴードン」の長篇ミステリ作品『二流小説家(原題:The Serialist)』を読みました。
翻訳当時に、国内では翻訳ミステリー大賞候補となったほか、「このミステリーがすごい! 」(宝島社)、「ミステリが読みたい! 」(早川書房)、「週刊文春ミステリーベスト10」(文藝春秋)の全てで1位にランクインした作品なので、以前から気になっていたんですよね。
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作家の「ハリー・ブロック」はフリーランスのゴーストライターとしてジャンルによってペンネームを使い分けているが、どの作品も固定ファンはいるものの、売れているとは言えない状態だった。
ある日、「ハリー」がポルノ記事を書く時のペンネーム「トム・スタンクス」宛てに、4人の女性を惨殺し、3か月後に刑の執行を控える死刑囚の「ダリアン・グレイ」から手紙が届く。
恐怖心と興味の狭間で揺れ動きながらも意を決して刑務所に面会に訪れた「ハリー」に「ダリアン」は、彼が楽しむためだけに、彼にファンレターを送ってくる3人の女と彼とのポルノ小説を書いてくれたら、まだ誰にも話したことのない事件の真相を話してもいいと言う。
世間の耳目を集める連続殺人犯の告白本を書けば一躍ベストセラー作家になり周りを見返すことができると考えた「ハリー」は、「ダリアン」が指定した女性に順に会いインタビューし、ポルノ小説を書き上げていく。
3人目の女性「サンドラ」の家からの帰途、忘れ物に気付いて取りに戻った「ハリー」の目に飛び込んできたのは、惨殺された「サンドラ」の無惨な遺体だった。
嫌な予感に駆られすぐに確認すると、最初にインタビューした「モーガン・チェイス」と、2番目にインタビューした「マリー・フォンテイン」もまた惨殺されていた。
遺体を切断する、遺体の写真を送りつけるといった手口は有り得ないことと思いながらも、「ダリアン」の仕業ではないかと思わざるをえないほど「ダリアン・グレイ」そのもので、誰もが「ダリアン」は無実で真犯人が新たな犯行を始めたのではないかと推測するのだった。
『ミステリが読みたい!』をはじめ三大ベストテンの第一位を完全制覇した超話題作
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今回は、小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしいハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版です。
■第一部 二〇〇九年四月四日~十五日
■第二部 二〇〇九年四月十六日~五月五日
■第三部 二〇〇九年五月五日~十七日
■第四部 二〇〇九年五月十八日~二十一日
■第五部 エピローグ:二〇〇九年七月九日
■訳者あとがき 青木千鶴
ポルノ記事から、ミステリ、サスペンス、ヴァンパイアものに至るまで、生活の糧にできるものは何でも書いている二流小説家の「ハリー・ブロック」の元に、4人の女性を惨殺し死刑囚として刑の執行を待つ囚人「ダリアン・グレイ」から女性を殺した事件の全容を語る本の執筆を受けて欲しいとの手紙が届く、、、
ベストセラーを夢見て、刑務所に向かった「ハリー」だが、「ダリアン」からはとんでもない交換条件を突きつけられる… 「ダリアン」にファンレターを送ってくる3人の女性にインタビューして、その女性と彼とのポルノ小説を書いてくれたら、まだ誰にも話したことのない事件の真相を話してもいいと言う。
「ハリー」は、「ダリアン」が指定した女性に会い、ポルノ小説を書き上げていくが、その女性たちは「ダリアン」が過去に惨殺した4人と同じ手口で惨殺される、、、
「ダリアン」は囚われの身であることから、過去の事件を含め、別な人物の犯行だったのではないかという疑惑が持ち上がる… そして、次のターゲットとして「ハリー」のビジネスパートナーで現役女子高生の「クレア・ナッシュ」が襲われるが、その犯行は「ダリアン」の代理人を務める弁護士「キャロル・フロスキー」だった。
このあたりから、真相が判明するまでの展開は、序盤の伏線が効いていたり、どんでん返しがあったりで、愉しめました、、、
弁護士「キャロル」と「ダリアン」の関係が判明したことで、「キャロル」の動機には納得… 新たな殺人事件は捜査を混乱させたり、過去の「ダリアン」の犯行を隠すための行動だったんですね。
そして、「ハリー」が「ダリアン」から真相を聞きだし告白本を執筆することに対し執拗に反対し、「ハリー」の殺害まで企てた被害者遺族の動機は、、、
これは、自身の犯行を隠そうとすることが目的だったんですよねぇ… と、意外性が巧くちりばめられていて、面白かったですね。
度を越した、残酷でグロテスクな殺害シーンには閉口しましたが… この手の内容は、想像力を封印することで対処しました、、、
映像化されたら、絶対に観たくないシーンの連続ですもんね。
殺害シーン以外は愉しめた作品でした。
以下、主な登場人物です。
「ハリー・ブロック」
売れない作家。
フリーランスのゴーストライターとして、複数のペンネームを使い分けており、SFものはT・R・L・パングストローム、ミステリやサスペンスはJ・デューク・ジョンソン、ヴァンパイアものはシビリン・ロリンド-ゴールド、ポルノ記事を書く時はトム・スタンクスの名を使用し、著者近影は自分で変装したり、友人や母親の写真を利用する。かつては純文学作家を志していた。
「クレア・ナッシュ」
ハリーのビジネスパートナー。女子高生。
当初は父親の依頼でハリーが家庭教師を務めるはずだったが、ハリーなくしても非常に成績優秀で、レポートの代筆や他の生徒への代筆斡旋の窓口となる。
ハリーの執筆業より実入りのいい副業を一手に管理しており、ハリーにとってなくてはならない存在となっている。
「ダリアン・クレイ」
シンシン刑務所に収監中の死刑囚。自称・写真家。
1996年から1997年に4人の女性を誘拐し、拷問の末に惨殺したとされる連続殺人犯。
誘拐した女性にカメラの前でポーズを取らせた後に殺害し、遺体をばらばらにし、頭部以外の胴体と四肢をクイーンズ及びロングアイランド周辺の大型ゴミ容器に捨てた。
遺体が発見される度に、特別捜査本部に遺体の写真を送りつけたその犯行の手口から、“シャッター・バグ”、“フォト・キラー”と呼ばれた。
法廷では無罪を主張したが、自宅地下室から採取された証拠品のDNAが被害者のものと一致したこと、目撃証言があったことなどから有罪判決が下り、死刑が言い渡された。
これまでに一言も自供しておらず、被害者の頭部も発見されていない。
「キャロル・フロスキー」
ダリアン・クレイの代理人を務める弁護士。50代、ブロンド。
「テレサ・トリオ」
フロスキーの助手。黒髪で均整の取れたプロポーションの美しい女性。
ハリーがシビリン・ロリンド-ゴールドの名で執筆するヴァンパイア小説の愛読者。
「ダニエラ・ジャンカルロ」
ダリアンに殺害されたドーラ・ジャンカルロの双子の妹。
ストリップクラブ〈RSVP〉のストリッパー。
ダリアンの告白本執筆の依頼を受けて欲しいと懇願する。
「モーガン・チェイス」
ダリアンのファン。大手融資銀行勤務。ウェスト・ヴィレッジ在住。
満たされない私生活に潤いを求めてポルノサイトやテレフォン・サービスを利用したが、それでも満たされず、ダリアンに無実を信じていると綴った手紙を送ると、まるで欲望を見透かすような情熱的で官能的な手紙のやり取りをするようになる。
「マリー・フォンテイン」
ダリアンのファン。ニュージャージー州リッジフィールド・パーク在住。22歳。
「サンドラ・ドーソン」
ダリアンのファン。大学生。ブルックリン在住。マゾヒスト。
「ジョン・トナー」
ダリアンに殺害されたサンディ・トナーの夫。
かつてダリアンが働いていた工場の経営者でもある。
他の被害者ナンシー・ジャレル、ジャネット・ヒックスの遺族と共に、ダリアンの告白本の執筆を止めて欲しいとハリーに直談判する。
「タウンズ」
ダリアン事件担当のFBI特別捜査官。
遺族の気持ちを慮ぱかるべきだとハリーに忠告する。
その実、FBI退職後には自身も回想録の執筆を目論んでいる。
「テレンス・ベイトソン」
FBI特別捜査官。タウンズの部下。ハリーを尾行する。
「モーリス」
ハリーの友人。花屋。J・デューク・ジョンソンの著者近影のモデル。
「ジェイン」
ハリーの元恋人。
「グレッチェン」
ダリアンの里親。 -
ハリーは冴えない中年作家。シリーズ物のミステリ、SF、ヴァンパイア小説の執筆で何とか食いつないできたが、ガールフレンドには愛想を尽かされ、家庭教師をしている女子高生からも小馬鹿にされる始末。だがそんなハリーに大逆転のチャンスが。かつてニューヨークを震撼させた連続殺人鬼より告白本の執筆を依頼されたのだ。ベストセラー作家になり周囲を見返すために、殺人鬼が服役中の刑務所に面会に向かうのだが……。
原題:The Serialist
(2010年) -
「ミステリ小説ファンは保守的である。定められた枠の中で異物(犯人)が現れるも最後には自分たちの常識の範囲に収まることで安心感を得て、喜びを感じている」と、主人公の“二流小説家”が作中で語る。
挿入された「ヴァンパイア小説」「SF小説」は、主人公の言うところの「法則」に従い、読者の求めに応じて書いたものという。
本筋の物語も、エロティズムを漂わせながら、ある意味「文学的」に進行するも、二度、意表を突かれる。そして、やや強引な理由付けでエンディング。
「堪能する」「感動する」「納得する」「楽しむ」のうち、「楽しむ」ことは十分できた。
「ハヤカワ・ポケットミステリ」の黄色い小口の装丁で、洒落て読むとなお幸せ。
2013年上川隆也主演で映画化されたと言う(見ていない)けれど、もちろんエログロはカットだったんでしょう……。
デイヴィッド・ゴードンの作品
本棚登録 :
感想 :
