ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫 SF ク 13-4)

  • 早川書房
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本棚登録 : 212
感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (525ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150117047

感想・レビュー・書評

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  • ナンシー・クレスの短編集。ナンシーさんの書き物初めて読んだ。表題の『ベガーズ・イン・スペイン』と『ダンシング・オン・エア』がぐぐっときた。興奮するような物語ではないけれども、あっさりと社会風刺を折り込んでくるのがたまらない。

  • 惜しい、とても、惜しい

    表題作は、カート·ヴォネガット風でとても良い。眠りを必要としない新人類と旧人類の軋轢をそれぞれに属する双子の姉妹を軸に描いているんだが、ラストが素晴らしいと感じた。

    短編集の2作目もこのテーマだ。遺伝子改変犬がきっかけの物語。

    しかし、その後が続かない。連作ではなく、他の作品はけいろが異なるSFだ。しかも、それらはあまりおもしろくない。惜しいな。

  • 全7篇収録の短篇集。
    ヒューゴー賞、ネビュラ賞を受賞した表題作は、遺伝子改変によって睡眠を必要としない子供たちが生まれた世界が舞台。彼ら無眠人は一般人が費やす睡眠時間を有意義に使えるため、優秀な人間が多く育つが、やがて人々からねたみを買うこととなり…
    昔でいうミュータントものの一種かと。
    一般人との対立、やがて彼らから理解を得る展開は、これまで読んだSF作品からの既視感こそありますが、無眠人リーシャとその双子の妹で有眠人アリスとの引き離せない関係を交え丁寧に描くところに、劇的でなくとも心に染み入る感動がありました。

    その他の作品も遺伝子改変をモチーフにした作品が連ねますが、バレエと遺伝子改変を組み合わせた「ダンシング・オン・エア」が読み応えがあってとてもおもしろかったです。

  • SF

  • 訳:金子司他、解説:山岸真、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、スタージョン記念賞、アシモフ誌読者賞
    ベガーズ・イン・スペイン(金子司訳)◆眠る犬(山岸真訳)◆戦争と芸術(金子司訳)◆密告者(田中一江訳)◆想い出に祈りを(宮内もと子訳)◆ケイシーの帝国(山田順子訳)◆ダンシング・オン・エア(田中一江訳)

  • ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)

  • プロバビリティ三部作の終わり方がちょっとアレな感じだったので、正直、ちょっと躊躇した。
    でも、ヒューゴーとネビュラのダブルクラウンだし、と思って購入。
    結論から言えば、表題作とその関連作は素晴らしかった。
    その他の短編も佳作揃いの印象。

    唯一の難点は、作品の順番かな。
    順番はハヤカワ編集部が決めたらしいけど、この並びは失敗だと思う。
    始めに「ベガーズ・イン・スペイン」と「眠る犬」を続けて持ってきてしまったことで、本書への先入観が固定されてしまった。
    それは、読者である自分の読み方による問題というのも否定できないけど、この並びは最後に持ってきた方が良かったんじゃないかなー。

    山岸真氏による解説から引用。<blockquote>クレスは本人も認める短篇型の作家。</blockquote>なるほど、と腑に落ちた。
    確かに、本書に収録されている作品たちは、切れ味のある見事な作品が多い。
    プロバビリティ三部作の展開なんかは、あれも短篇型の特徴なのかもしれないなと改めて思ったり。
    前半部のまとまり具合や、怒濤の如く突き進んでいくスケール感といったものが、進むにつれて発散していってたイメージだったから。
    強烈な集中力で一点突破する作品が、著者の持ち味だったわけかと納得。

  • ナンシー・クレスの短編集。
    まだプロバリティーシリーズも積読状態。

  • ベガーズ・イン・スペイン (ハヤカワ文庫SF)

  • 短編集 最後の「ダンシング・オン・エア」が良かった
    表紙   7点岩郷 重力   金子 司訳
    展開   6点2009年著作
    文章   7点
    内容 640点
    合計 660点

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