- Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150120641
作品紹介・あらすじ
近未来の地球を舞台に、世界最強のロボット兵士ティン・メンの活躍を描く傑作戦争SF
感想・レビュー・書評
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このSF小説は面白かった。
ジャンルでいえばミリタリーSFになるのかな。
とはいえ、SFと言っても近未来の話で、現時点でも戦場で使われている米軍のドローン無人攻撃機(プレデターとかリーパーみたいな無人の飛行機がミサイルぶっ放すやつね☆)がヒト型の歩兵ドローン(遠隔機動歩兵ティン・マン)になって世界中の紛争地区で戦うという話。
この本を手に取った時は、米軍の遠隔歩兵部隊のパイロット(←パイロットという表現が正しいのかわからないけど、要は歩兵ドローン『ティンマン』を操縦する人)の若者が
俺強いだろ!!!!!ううぇいいいいいい!!!
的なお話を想像したんだけど全く違った。
ある意味、絶対に安全な場所からティン・マンを操縦しているはずの若き兵士たちが想定外の状況に陥り、極限のサバイバルをしていくという物語だった。
言ってみれば荒唐無稽な話なんだけど、僕たちに現代の米軍が抱える矛盾(自分たちの行為が世界の平和の役に立っているのかという疑問を常に若き兵士たちは抱えている)を突き付けてくる。
物語は非常に感慨深いし、ストーリーもしっかりしている。ティン・マンのパイロットである若き男女の兵士たちの苦悩、悲哀も存分に感じさせてくれる。
この小説は映像化したら非常に面白いと思うけど、ティン・マンの外見がみんな同じ(多少のカラーリングやマークなどは違うが)なので、実写にすると誰が誰なのかわからなくなってしまうね。
ここはちょっと工夫する必要があるね。
小説では、ロボットでも表情を文章表現でだせるのだけど、実写だとそうはいかないもの。
アニメみたいにパイロットの顔をワイプみたいな形で写さないと全く見ている人には意味不明な映像になってしまうよね。
この問題だけクリアできたら大ヒット間違いなしなんだけど、そこが一番難しいか(笑)
というわけで、本書はかなり面白い。もっと評価されてもいいんじゃないかな。
SFミリタリー系のお話に興味がある方はぜひ手に取ってみてほしい本だね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
#日本SF読者クラブ 現在の世界情勢を反映した近未来(?)が舞台で、遠隔操作型ロボット兵器が登場する。映画的な面白さがあるが、映像化は無理だろう。「宇宙の戦士」を映画化した時は、登場人物にパワードスーツを着せなかった。皆同じ姿形になって、見た目で区別できないから。スターウォーズのストームトルーパーを思い浮かべれば、理解できるだろう。ティン・メン(遠隔機動歩兵)の姿だからこそ、物語として成り立つ。話としては、少々暗いかな。
自律型ドローン兵器が登場してきても、やはり引き金を引くのは人間じゃないとだめという考えが根底にある。確かに、ターミネーターができたら怖い。 -
骨子のアイデアはとても面白いと思ったが、冗長すぎる
2/3ぐらいに纏まっていればもっとよかった -
またミリタリーものかぁ〜と、あんまり期待してなかったんだけど物語が動き出してからは、イヤイヤどうして面白かったです!
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ティンメンのオペレーションが、昔、大ヒットした映画2作を連想させる。
ワクワク感とか、スリルとかあまり感じなかった。
ラストも盛り上がりが今ひとつだった。
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アメリカ軍人でさえアメリカの正義に疑問をもつ近未来、自らは安全な地にいたまま、遠隔操作の兵士としてシリア戦地を担当する主人公。
映画化したらおもしろそう。メカの実写を見たい。