- Amazon.co.jp ・本 (605ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150204747
感想・レビュー・書評
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前作を20年前の訳で読んだ後だったので、急に現代っぽくなった文章に、ちょっとだけとまどった。主人公のキャザリンには合ってたかな。
しかしどこか幻想的だった前作に比べて、ユーモア混じりの内容。期待していた重厚さはなく、少女向きライトノベルみたいな感じまで。
それでも決して悪くはなくて、最後の方は読み終えるまで手を止められず。エピローグが痛快。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
剣の輪舞から18年後の話。ちらっと話にでていたアレクの妹の娘(つまり姪)が主人公。少女らしい憧れと自己陶酔が全体にあったけど、テンポのよさと魅力的なキャラ達がそれを不快に感じさせなくて良かったです。
キャサリンが修行をして強くなっていくのがカッコイイ。
あいかわらずちょっとおかしいアレク。大好きです。リチャード
もカッコイイです。
最後はイロイロ怒涛の展開ですが、なんだかものすごくすっきり終わったのは確か。 -
歴史物風ファンタジー。
18世紀頃のイギリスを思わせる異世界。
狂公爵とあだ名されるトレモンテーヌと妹一家は財産争いを続け、田舎の領地でぎりぎりの暮らしだった。姪のキャザリンは突然呼び出され、半年間の剣客になるための修行を続ければ財産を継がせると言い渡される。
都でパーティに出る期待は裏切られ、男装で一人剣の練習をする羽目に。風変わりで退廃的な伯父に振り回されつつ、剣の修行は意外に気に入り、セントヴァイヤーにも密かに師事する。
対照的なお嬢様アルテミシアや従僕マーカスと友達になるが、それが波乱の幕開けに。難しい立場でややこしい苦難をいかにクリアするか?
ひねった形の外国製のや○○… -
サンサがアリアになることを強要されたような・・・・主人公キャザリンの、リアリストでありながらロマンチストといった少女らしい揺れが微笑ましい。ラストの姿からは、権力を振るうことを愛するしたたかな女性になることが予想されるけれど。少女時代に読んだなら、キャザリンに大いに肩入れして読んだかもしれないが、今はむしろ彼女を取り巻く大人たちのあれやこれやの方が面白かった。女優のローザやテレサなど。もちろんアレクとリチャードも。頽廃的で、人を振り回さずにはおれないが、心をかける相手には公正で、優しさを示せる(らしい)アレクの複雑さは、読んでいてとても楽しい。「そういうことは、全部わかっていますよ」的なリチャードとアレクとの関係は、いつ読んでもなんだか切なくなるところが、またいい。
――The Privilege of the Sword by Ellen Kushner -
姉妹作の『王と〜』でみんなをブイブイ言わせていた女公爵キャザリンの少女時代のお話。『輪舞』でその熱愛っぷりを見せつけてくれたアレクとリチャードのその後も垣間見れます。相変わらずの相思相愛ぶりww キャザリン含め少女たちが大人になっていく姿が描かれています。続編が出ることを願っています・・・☆
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(2008.08.08読了)