天国にそっくりな星 (ハヤカワ文庫 JA)

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 197
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150307516

感想・レビュー・書評

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  • とにかくヒロインの玲美が可愛いので主人公の行動原理にも納得がいきます。この表紙のビジュアルも可愛い。タイトルも素敵。話は普通。

  •  「天使にはなれない」

    今さらながら神林長平の本は、カバーイラストが雰囲気を表現しているのに気が付いた!

  • なんて魅力的な玲美。
    これまでよりもちょっととぼけた感じで、山田章博の漫画を思い出しました。表紙の絵が、ちょっと抜けた感じと合ってるなー、と。
    何を平然とタクシーの運転手を。

  • ガチガチのSFでハードボイルド。
    ジャンドゥーヤがいい味出してるのと、何よりも表紙に描かれたおんなのこのイラストがかわいいんだな(=゚ω゚)

  • 書き出しで買った。
    以来、この作家さんにはまった。

  • 書き出しの部分は、この人の作品には珍しく、軽い語り口だな、と思いましたが。
    やっぱり神林作品でした。
    一言で言えば、「生」と「死」について、でしょうか。

    どういう状態のことを生といい、死と呼ぶのか。

    神林作品には、哲学的なテーマがふんだんに取り入れられていて、1回読んだだけでは理解し切れないこともよくあります。でもそれが重苦しいわけでなく、エンターテイメント性を損なわないのは、見事としか言いようがありません。
    今回と同テーマの作品としては、「Uの世界」や「死して咲く花、実のある夢」などがありますが、直接的でなければ、根底にはいつもあると言っても過言ではないと思います。
    それも、同じテーマでありながら、まるで違う世界観を作り出しています。

    今回の話で言えば、大元は「この惑星はなんなのか」ということであり、そこに宗教が絡んでくるわけですが。

    病気のために地球で生きづらい人が移住する惑星、ヴァルボス。
    そこは限りなく天国に近い星ではあった。
    太陽を恐れる必要もなく、(太陽の光、主に紫外線を浴びると皮膚が火傷状になり死んでしまうという奇病が地球では流行していた)気前のいいヴァルボス人は、自分たちの町を無償で地球人に提供してくれたから住む場所にも困らない。
    平和で、重大事件など起こらない町。
    そこに探偵事務所を営む彼の元に舞い込んできた依頼が元で、この世界は生きてもいないし、完全に死んでもいない、という教義の新興宗教に関わりあうことになる。
    それは同時に、「生きているということは何か」という問いにもつながり、「これが本当の世界で、今まで信じていた世界では影でしかない」という教主の世界観に触れることになる。
    その過程で、この惑星の真の姿とは何か、という疑問も生じてくるわけですが。
    結局のところ、どんな言葉を費やしてもそれを証明する手段などありうるはずもなく。
    一応の真相は示されても、それを本当に信じていいのか。
    自分自身の実在さえ揺らぎそうになる、こわさを併せ持ってもいます。
    その中で、「自分の信じるこの世界こそが本物であり、生きているということだ」と言い切れるのは、強さであるのかもしれません。

  • おれは坂北天界、私立探偵だ。太陽光が原因の奇病・日陰症のせいで、愛する玲美とともに、ここヴァルボスへと移住してきた。青空はきれいなのに、影ができない不思議な惑星だ。そんなある日、2件の捜索依頼が舞いこむ。ひとりはヴァルボス人の犯罪者ザーク、もうひとりは地球人の宗教団体教祖の家出した娘。調査を始めたおれは“死後の世界に真実がある”という教義に触れ、ヴァルボスのとんでもない秘密を知るが…。

    この人にしては割と内容が軽くて読みやすい感じがしました。いうなれば神林入門みたいな。ですが失われていない神林節!

  • 「天使にはなれない」――北坂天界の手記タイトル

    解説 元長柾木

  • 太陽光が原因の奇病・日陰病のため、ヴァルボスへと移住してきた私立探偵にある依頼が舞い込む。

    ヴァルボス人の犯罪者の捜索と、某宗教団体教祖の家出した娘の保護。

    その果てに見たヴァルボスのとんでもない秘密とは?

  • 光文社版を持っている。

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著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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