星の舞台からみてる (ハヤカワ文庫 JA キ 7-1) (ハヤカワ文庫JA)
- 早川書房 (2010年5月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150309985
感想・レビュー・書評
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ハードSF。とは言え、コンピュータ工学の分野だからハードSFと見られることは少ないと思う。技術的に現実的すぎてハードSFはセンスオブワンダーが少ないため肌に合わないことが多いが、この本も同じくイマイチだった。各章の冒頭に挟まれる技術解説も、当たり前すぎた・・・もっと夢を見られる痛快な話が読みたい。
●面白かった点
作者によるあとがきは同感できるところも多くてよかった。
●気になった点
小説本編はセンスオブワンダーがなさ過ぎてイマイチ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
早川だけど、ライトノベルっぽい。
専門用語の説明が無いので、ちょっと読者が置いてけぼりな感じ。
登場人物の心のゆらぎとかが描写されていれば、感情移入できたかなと思う。 -
イメージ曲は、
初音ミク 『 KOKORO-GAME-BOX 』 -
近未来、自律型プログラムが発達して人間のサポートをしてくれるのが当たり前になった世界を舞台にした物語でした。
作者がSEということもあってか、コンピュータの描写にとても説得力が感じられました。そして、この作品を読んでいるうちに、コンピュータがいかに夢にあふれたものだったかを再認識させてもらいました。 -
主人公の香南は、会員の死後にweb上の死亡告知やサービスの解約処理を代行するHCC社勤務の契約社員。創業メンバーであり会員番号1番である野上正三郎の死後処理を任された主人公が、亡くなったはずの野上から届いたメールを追って騒動に巻き込まれるお話。
時代背景は現代よりコンピュータネットワークが発達した未来。ほとんどすべての人が、ネットワーク上に生きる仮想人格エージェントを持っていて、このエージェントに日常の行動の支援をまかせている。
作者自身がシステムエンジニアということもあってか、話に登場する技術描写が具体的で面白い。実際に現在存在する技術を引き合いに出して、「将来的にはこんなこともできるかも」という書き方をされている印象があった。
これから読む人には
・野上の最終的な目的は何か
・亡くなったはずの野上はどうやってメールを出しているのか
・主人公が騒動に巻き込まれた本当の理由は何か
このあたりを中心に推理しながら読むと面白いかも。
最後のほうの種明かしにぐいぐい引き込まれたので、星5つ。 -
何処かで聞いた事のある組織に所属していそうな、とても現実的かつ未来的なSF。
技術描写の具体性、程よい実現性、未だ到達せぬレベルの技術によって実現される未来へのあこがれ…等など、ああ理系畑の人だなぁと納得すること頻りであります。
2011年現在、数千万km先の探査機と地上局間でbundleを用いた通信は実証実験が済んでいるようです。 -
ワンダーは、無かったな
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世界観は面白いと思ったが、登場人物が薄いと感じた。
また仕事をまだした事のない学生さんとかには、話そのものに対してピンとこない部分もあるのではないだろうか。
読む人を選ぶ小説だと思った。
ただし、あとがきの冒頭に書かれている内容にちょっとでも食いつけたら…手に取ってもいいかもしれないし、今後の作品に期待してもいいかもしれない。 -
技術者らしい今と連続した世界を描いたSF。作者の素朴な世界観や人間観が表れてていい。
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