- Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150310370
感想・レビュー・書評
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「私を生んだのは姉だった」
この言葉から始まるのは、人と、機械と、言葉とそして世界の物語。叙述支援機能を持つワープロ、匂いで構築される物語、言葉を育てるポットなど、読者を想像のさらに向こうへと連れていくその筆力と発想は、「言葉使い師」神林長平のまさに真骨頂だと思います。おすすめです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
神林長平がいかに「言葉」を大切にしているSF作家か分かる小説。
言葉は凶器になり、世界を滅ぼし、世界を救う。
哲学的でエンターテインメント。
もう好きとしか言えない(笑) -
第45回アワヒニビブリオバトル「ことば」で発表された本です。
チャンプ本
2018.11.06 -
例えば嗅覚の話で、嗅覚による「思考」ではなく、「嗅覚言語」に、話がいきなり跳んでしまうことに違和感がある。指や腸による思考であるとか、脳以外の非言語的合理思考が話題になったのは一昔前だから、その手の知見を取り込めてないんじゃないの。個人的は以前、言語を介しない、高度な抽象思考は可能かとか、そもそも人間の思考は視覚的なパターン認識みたいなもので、言語の影響は過大評価されてるんじゃないだろうかとか、その手のことを考えてた時期があるので、言語と思考をそのままイコールで結んでしまう感じが、どうにもいただけない。それから、全編に漂うおっさん臭さに辟易。
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最後まで読んで、また最初から読んだ。言葉で作った仮想に生きる私。抵抗したくなる理由はなんだろう?言葉で語られるのは物語も同じ。面白い。
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「言葉」を扱ったSF短篇集。面白かったが、凄くエネルギーを消費する。しかし、こういう小説こそ、神林長平の小説だろう。一読しただけでは不十分に思える。最後の「碑分」での締め括り方に衝撃を受けた。
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言葉、とはどこまでいくのか、いけるのか。
異なる時間軸の、変容する言葉とヒトのソリッドな連作短編。 -
SF
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言壺 (ハヤカワ文庫JA)
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2011-06-14/解説円城塔